リトルナイトメアシリーズの考察と、新作に関する予想・考察をします。
『LITTLE NIGHTMARES』のシックス編とキッド編、スマホアプリ『VERY LITTLE NIGHTMARES』、『LITTLE NIGHTMARES Ⅱ』のネタバレを含みます。海外で発売されているコミックは未完結なので、本編と関わりが強そうな要素にのみ言及します。
以降の表記をこのように省略します。
・『LITTLE NIGHTMARES』→『Ⅰ』
・『VERY LITTLE NIGHTMARES』→『VERY』
・『LITTLE NIGHTMARES Ⅱ』→『Ⅱ』
英文に関して、独自の日本語訳は紫色で示します。
最終更新:2020/2/13 現在も随時更新中です。
- 『LITTLE NIGHTMARES/リトルナイトメア』
- 『VERY LITTLE NIGHTMARES/ベリーリトルナイトメア』
- 『LITTLE NIGHTMARES Ⅱ/リトルナイトメアⅡ』
- さいごに
『LITTLE NIGHTMARES/リトルナイトメア』
あらすじ
巨大船舶・モウで目覚めた少女・シックスは脱出を試みる。彼女は空腹と戦いながら、管理人、双子のシェフ、ゲストなど、立ちはだかる敵を突破し、最後にはモウの長たるレディを食べ、強大な力を手に入れゲストを殺戮する。
一方、逃げ出した子供・ランナウェイキッドは、老婆や管理人の目をかいくぐり、レディのアトリエに到達するも、鏡越しに彼女の素顔を見てノームにされた。そして彼はシックスに食べられる運命にある。
JANITOR/管理人
まずは最初の敵・管理人を考察。
「監獄」「隠れ家」にて執念深くシックスを追い回した上、キッド編「ひみつのへや」にまで登場しプレイヤーを戦慄歓喜させましたが、最後はシックスにシャッターで腕を切断され、以降行方不明です。基本的には死亡したものと思われています。
三頭身の体から異様に長い腕が伸びた、アンバランスを極めた不気味な姿をしています(慣れてくると頭でっかちで可愛く見えてくる不思議)。丸い帽子や、顔を覆う布も印象的です。盲目ですが、発達した聴力で周囲を「見て」います。顔の上半分は布で隠れていないように見えますが、だとすると視力どころか目そのものが無いということになります。
そんな管理人は、一体何を「管理」しているのでしょうか? それはズバリ子供だと考えられます。彼が出現するエリアは、子供がいるエリアと多く重なるからです。
管理人は、子供に対して二つの態度を見せます。一つはよく見慣れた、執拗に追いかけ回す態度。もう一つは逆で、全く追うことのないものです。
初めて彼と本格的に相対する寝室には、子供たちが眠っており、時々寝返りまで打ちます。管理人は、ベッドの上にいる子供は追いません。逆にキッド編では、部屋から出た子供を捕らえています。彼は逃げ出した子供だけを追うようです。そして檻に収容し、袋に包み、周回する鉤に掛けて出荷台所に送ります。
また、シックスにパンを与えた子供は、食堂のような場所にいました。モウにいる子供には、食べ物が与えられているのです。台所に送ることも鑑みると、食べ頃になるまで肥らせているのではないでしょうか。それも含めて「管理」業務なのかもしれません。
一方で、管理人に悪意があるのかは少々疑問です。例えば、彼は子供やシックスに直接手を下すわけではありません。子供を捕まえて鉤に掛けるのにしても、その行く先を知らない可能性があります。
そう考えた上で彼の挙動を見ると、人形やスプーンを愛でたり、テレビを撫でたりしている様子からは危険性が窺えません。あ、レディも人形撫でてたわ。
あるいは、管理人がモウの従業員ではないという説もあります。根拠は彼が登場するステージ名「監獄」「隠れ家」。これが管理人にとっての監獄・隠れ家だとすると印象が変わります。
しかし、そう仮定すると誰が管理人の雇い主なのかが疑問となりますが……。これについては後述しましょう。
設定に関して言えば、公式サイトにある管理人の説明はかなり意味深です。彼がモウとは別の場所から逃げ出して来たと考えられるのです。しかしこれ以上の情報がありませんでした……『Ⅰ』の時点では。
彼には「それじゃあまた後で」会いましょう。
TWIN SHEFS/双子のシェフ
「台所」での障害となった他、「ゲストエリア」にもサプライズ出演した、狂気の双子のシェフ。ベッドもトイレも隣り合わせという仲良しっぷり。
彼らは白く不清潔な服を着込み、コック帽を被っています。実は顔はマスクで、時々咳をして中の顔を触ることがありますが、太い唇が見えるのみで、素顔の全体像は明らかになっていません。
彼らのモウにおける役割は明快、料理人です。管理人から届けられた子供や、「何か」の肉を使います。台所には野菜もありますが、使っている様子は無い。
時々激しく咳をすることから、病気に罹っている可能性があります。不衛生な職場なので、当然と言えば当然ですが。
あれ、彼らに関する考察はこれだけ? いや、あまり謎が多くないんですこのお二人。一応双子にまつわる神話でもないかと漁ってみましたが、双子のシェフに該当するようなものは見当たりませんでした。
ちなみに、3人目のシェフがいるのをご存知ですか? コンセプトアートや絵画に描かれており、まだタイトルが『HUNGER』だった頃の映像にも僅かながら映っています(下の動画の38秒付近)。恐らく、企画段階では存在したものの、3人から同時に逃げるのは困難と判断され、実機からは削除されてしまったのでしょう。ひょうきんな顔で、私はけっこう好きなのですが、会えないのが残念です。
GRANNY/老婆
「深淵」にてキッドの悪夢に登場、また実際に登場し泳ぐ彼を捕えようとします。最後はキッドが水にテレビを落とし、感電死しました。
落ち武者のように髪が生えており、布切れ一枚を纏っています。これは余談ですが、MODで解析すると、ウィッシュしている老婆が見られます。開発者の遊び心でしょうか。
こんな日本語訳も無いようなキャラを突然放り込んで困惑されていると思います。私も入れる必要あるかなあと思いましたが、ちょっと気になる記述を発見したので一応書きます。
海外の追加コンテンツ紹介画像です。解像度が悪く読みにくいのですが、「深淵」の説明にこうあるのです。
The Granny - abandoned to decay and rage
老婆・腐敗と怒りに身を任せた
これが私なりの訳なのですが、外国でこんな動画が上がっています。
『なぜ老婆は見捨てられたのか?』
"abandon to"は「身を任せる」と訳せるはずで、筋も通るのですが、外国の方は普通に"abandon"=「捨てる」「見捨てる」と解釈しています。本場の方々がそう思っているならきっとそうなんでしょう。たぶん。
ざっとコメントを読んだところ、老婆は元々モウの重役であったとか、レディより美しかったので醜い姿に変えられ深淵に放逐されたとか、そんな説があります。
……無くもないなと思えてしまう(笑) しかしこの文以外に資料が無いので、私は可能性として留めています。
GUESTS/ゲスト & MAW/モウ
「ゲストエリア」で暴食の限りを尽くし、山となってシックスを追ったゲストたち。しかし最後はシックスによって(恐らくは)全滅します。彼らについて、さらにはモウ自体についても考察します。
ゲストの姿は様々ですが、丸々と太っており、シックスを追う際は腹ばいになります。モウでは珍しく、素顔を晒しています(一部は仮面を着けています)。また、服が比較的綺麗であることから、富裕層であるとの指摘もあります。
食事に集中するゲストが、それを中断してまで執拗にシックスを追いかける理由は、彼女が指名手配されていたからだと考えます。後述のように、レディは彼女を危険因子として認識していたため「黄色い子供を見付けたお客様には食事一年分プレゼント」……的なことを言って、ゲストにシックスを見付けさせようとしたのではないでしょうか。ただ、それなら指名手配の紙があってもいい気はします。
さて、ここからが本題です。モウにおけるゲストの役割は何でしょうか。ここでモウについての画像も見てみましょう。
説明文から大体お察しですが、一応説明していきます。
ゲストは年に一度、食事のためにモウに集まります。モウが莫大なコストをかけてまで食事を彼らに提供する理由は何か。ボランティアなはずがない。隠れた利益があるはずです。
物語の最後にシックスがゲストを大量殺戮しましたが、あれは元々レディの力ですから、本来は彼女がゲストを殺していた(その目的については後述)と思われます。
しかし、大量の死体をそのまま放置はできません。あわよくばリサイクルできないか。もうお分かりでしょう。ゲストの死体は保管され、シェフが調理し、来年のゲストに振る舞われると考えられます。倫理観はぶっ壊れていますが、効率だけを見れば最高のシステムです。さてはエンゲル係数めっちゃ低いな?
説明文に「モウはゲストなしでは生きられない」とありますが、まさにその通り。ゲストの役割は、モウのサイクルを回すことにあるのです。シックスがゲストを屠った後、モウの煙突の煙が消えていたことからもそれが分かります(下のPVの最初に映るモウは煙を出しています)。
船からモウに乗り込むゲストは、巨大な胃袋に飲み込まれているようにも見えました。そもそもモウの名前MAWは「胃袋」の意味をもちます。食べるために来る彼らは、実際はモウに食べられているのでしょう。
しかし、当然モウに行ったゲストは帰ってこない……。なぜ他のゲストはそれを怪しまず、毎年懲りずにモウにやってくるのでしょうか。その謎も後程考えます。
RUNAWAY KID/ランナウェイ・キッド & NOME/ノーム
ランナウェイ・キッドは外国ではセブンと呼ばれ親しまれています。なぜかシックスに片思いしているという設定が多い。
それはそれとして、実際はランナウェイ・キッドは「逃げ出した子供」というただそれだけの意味で、彼に固有名詞はありません。シックスとは近付きこそしましたが、互いに大きく関わることは遂にありませんでした……最後までは。
「逃げ出した子供」という意味なら、彼より前に逃げていた女の子も、ランナウェイ・キッドと呼べます。しかし彼女が持っていた懐中電灯が落ちていたこと、その先にヒルがいたことから、彼女はヒルに殺害されたと見るのが妥当でしょう。
つまり私たちが操作していたのはランナウェイ・キッドのうちの一人にすぎない。たまたま、偶然、運良く(あるいは運悪く)生き延びて、レディの秘密を見てしまっただけのただの子供です。
そしてレディの秘密を見た子供は、ノームにされてしまうのです。
笠を被った姿はレディの素顔を「見て」しまったからなのかもしれません。ゲーム中にノームがやたらいるけど、レディけっこう素顔見られてない?
ただ、ノームは元々普通に存在する生き物で、その中の一部がレディによって変えられた子供だという可能性もあります。
ちなみに、「ひみつのへや」の終盤、暖炉の場面ではノームの影が子供のようになっています。伏線の芸が細かい! やっぱりけっこう素顔見られてるな。
モウにおけるノームの役割は定かではありません。そもそもレディの素顔を見た代償としてノームに変えられたので、役割があるのかどうかすら分かりません。
石炭を運んでいるところを見ると忠実な働き手としての側面があるように思えますが、あのシーンでのノームはキッドに協力しただけです。モウの人物がノームを働かせる描写は確認できません。
それではいよいよ、子供をノームに変えた魔女について考察していきましょう。
LADY/レディ
謎と闇の渦巻くモウにあって、最も昏い秘密の持ち主がレディです。
和装に黒い長髪、そして一番の特徴は白い仮面です。その髪型とステージ名「レディの部屋」から、正体は黒柳さんだとネタにされがち。
彼女はモウのトップです。一人だけ清潔で広い部屋やアトリエをもち、服も大量に所持しています。
レディは謎の力を使います。その能力は以下の通り。
・子供を持ち上げる
・滑るように移動、瞬間移動する
・子供をノームに変える
・力に仮面を着け、操り人形として行使する
・(シックスに渡った後)命を奪う
力には必ず、黒い煙のような物が付随するので、今後「黒の力」と呼びます。いわゆる魔法のようなものでしょう。シックスがレディを食べて力を受け継いだことから、あれは内部的に宿るものだと思われます。
キッド編で明らかになった素顔から、彼女は老いを恐れており(あるいは病気などが原因で顔が醜く)、ゲストの生命力を奪い、若さあるいは美貌を維持している。この説が考察の多くを占めているように感じます。
モウの従業員がことごとく顔を隠しているのはレディの顔を見てはいけないから。ゲストを集めるのは自分より醜い者どもを見るためでもある。そんな説もあります。管理人はレディに目を潰されたとも言われています。
しかし、私たちは一度たりともレディの顔を直接見ていないことに注意です。
これはMODを使ったゲームの解析動画です。レディの顔が一般的な女性の顔のようにモデリングされていることが分かります(動画の5分頃が分かりやすいです)。
それでは彼女は外見の若さは保っていて、鏡だけは欺けないのでしょうか。
そもそも鏡についての疑問も残ります。なぜキッド編では鏡を見ていても平気だったのでしょう? もしシックスが使った鏡だけが特別な物なら、なぜ自分の弱点となりうる物を破壊しておかなかったのか?
あるいはその鏡の存在を知らなかった……?
レディに関する謎は深い泥沼のようです。しかし、モウには更なる暗部が存在します。
SIX/シックス
リトルナイトメアの主人公、黄色いレインコートを着た少女です。
しかし彼女は普通の子供ではないのです。モウのあちらこちらに彼女の絵があることからも分かりますし、レディは彼女を危険視していたとも思われます。
彼女の特性は尋常ならざる「空腹」。最後にはレディをも食らい、黒の力を奪ってゲストを殲滅し、モウを脱出しました。
階段を上る場面ではカメラが固定になり、シックスだけが奥へ進みます。私は「シックスがプレイヤーの手を離れた」というメタ的描写だと考えています。最後にモウの頂点に立った彼女は、しかし、これからどうするのでしょう。茫洋たる海原だけに囲まれた孤独の世界で……。あるいは、新たなレディの座につくのでしょうか。
各サイトにおいて彼女の正体に関する考察は特別に長く、深いです。私はそれらの考察のどれが正解か、ではなく、どれもが正解だと思っています。これからシックスの正体にまつわる考察を挙げていきます。
七つの大罪・暴食説
最もポピュラーな考察と言えば、これではないでしょうか。
七つの大罪におけるシックス=6番目は「暴食」です。また、リトルナイトメアのタイトルが最初は『HUNGER』=「空腹」であったことも偶然とは思えません。
シックスは頻繁に空腹を感じて何かを食べましたが、パン、死んだねずみ、生きたねずみ、ノーム、レディと、より大きな生き物を食べるようになっていきました。ゲストの大量殺戮も、ある意味「食べた」と解釈できそうです。満たされることのない空腹そのものがシックスなのではないでしょうか。
彼女が何かを食べる場面では必ずどこかに黒いシックスが現れます。
・パン:右のコンテナの上に直立
・死んだねずみ:天井の配管の上に直立
・生きたねずみ:右のコンテナにしゃがみ
・ノーム:奥の机の上に直立
この黒いシックスこそ「暴食」の象徴ではないでしょうか。必ずシックスより上方に現れるのも、彼女の本来の性であるという示唆に思えます。レディを食べる場面のみ現れませんが、それはシックスが食欲と一体化した、あるいは食欲に飲み込まれた、暴食に堕ちたと解釈出来そうです。
名前に関して言えば、次の説も有力視されています。
シック・病気説
シックスの名前は6のシックス(six)と病気のシック(sick)のダブルミーニングだとする説です。シックスが空腹を感じた際に咳をしていたのを思い出す人もいるのでは?
モウの環境は決して清潔ではなく、彼女が何かの病気に罹患していた可能性は十分に考えられます。特に彼女はねずみを食べています。ねずみが媒介する病気といえば、中世に各国の人口を激減させた魔の感染症・ペスト。英語の通称は"Black Death"=「黒死病」。黒の力との関係が浮上します。
黒の力がペストの象徴だったとすると、レディは病気によって顔が爛れていたとも考えられます(ペストの種類によっては顔にできものが発生する)。また、シックスはゲストの間にパンデミックを引き起こしたとも解釈できるのです。
また、ペストは西洋で発生し中国にまで至りました。西洋から東洋へ。この流れ、リトルナイトメアの舞台と共通しています。
レディの娘説
こちらも有名な考察でしょう。私はシックスとレディの大きさがあまりに異なることから否定的でしたが、考えてみれば「あんな小さな子供とレディが親子なわけがない」というのは先入観です。リトルナイトメアの世界では子供があんなに小さいのは当たり前なのかもしれません。そう考えてみると、公式がシックスたちを小人と呼ばずに子供と呼んでいるのは意味ありげです。
この説が有力視されているのは、最初の夢から連想されるシックスとレディの面識を説明できるからでしょう。また、黒の力についても、親から子への継承と見ると自然です。親殺しという最悪の覇道を経て、力が受け継がれたと。
シックスがモウの奥底にいたのは、レディが自分の子供の力を畏れたからと捉えられます。自分が強い力をもっているからこそ、その因子を引き継いでいるであろうシックスを警戒するのはある意味当然ですから。
絵画の女の子説
リトルナイトメアには大量の絵画があり、考察の材料になっています。その中に、謎の存在が描かれた絵が複数あります。
黒い髪に白い服の子供です。この子供がシックスだとする説です。レディと一緒に描かれている絵がある(大量のゲストに追われている最中、手前に走るポイントの奥に飾ってあります)ことから、親子説とセットで支持されることもある説です。
また、この子供の絵の一つの近くに、黄色い子供の絵があります。シックスでしょうか。何故かその絵は顔を黒く塗り潰され、布で隠されているのです……。
以前まではこの白い服の子供=シックスとする決め手に欠けましたが、『Ⅱ』のPVでシックスと思わしき子供が黒髪に白服であったことが、この説を支えています。
この説が正しいとすると、白いシックスの絵が飾られ、黄色いシックスの絵が隠されているのは明らかに意図的です。
レディはシックスが白い段階では彼女を畏れていなかった。しかし、黄色いレインコートを被ってからは警戒を始めた。こうも考えられます。
では、レインコートを被る前後でシックスの何が変わったのでしょうか。『Ⅱ』ではシックスがレインコートを被る描写があるので、新たな情報が入るかもしれません。
ベルゼブブ説
ベルゼブブとはキリスト教における悪魔の一体で、「蠅の王」の名を冠します。その実力はサタンにも比肩するとか。
力に由来する黒い煙には、蠅のような物が付随します。ゲストを殺戮していくシックスは蠅を司る王のようでもありました。
また、暴食と合わせて考えれば、腐った食べ物に蠅がたかるイメージはまさにぴったりでしょう。
ケルベロス説・ハスター説
これは私の考察ではありません。YouTuber「鳥の爪団」さんによる独自性溢れる考察がとても参考になるので紹介します。順にケルベロス説、ハスター(クトゥルフ神話の存在)説です。
SHADOW/シャドウ
コミックに登場するキャラクターですが、本編との関わりが強そうなので記載します。
彼は大きな麻袋のような顔が特徴で、帽子とコートを着た謎の存在です。街にいる子供をモウに連れていくのが仕事で、ボートを漕ぐことからファンにフェリーマンと呼ばれたりもします。
そうすると、子供は最初からモウにいたのではなく、必要があって連れてこられたことになります。しかし、子供の役割とは何でしょうか? シェフに調理はされるようですが、素材の多くはゲストによって賄える上、小さな子供を調理していたのではコスパが悪いように感じます。
にも関わらず、わざわざベッドなどの施設まで用意して子供をモウに運び入れる意図は何なのでしょう。
ところでシックスは他の子供と同じようにシャドウに攫われてきました。彼女はその点では特別ではありません。本編であれだけ警戒されていたシックスが、です。
そこから辻褄の合うように考えると、モウという極限空間の中で、何らかの力を手に入れる子供を探しているのでは、ということ。コミックが未完結なので想像になりますが、シックスがモウで力を覚醒させ、そしてレディに警戒されるようになったのでは?
つまりモウは子供を試す実験場でもあるということです。
ワックス・ベルマン
彼のことも話しておきましょう。ワックス・ベルマンとは、リトルナイトメアのイベントに現れたものの本編には登場せず、「没になった」と思われているキャラです。上の動画で何度か姿を窺えます。
ホテルマンの服装で、顔が溶けたような姿です。
イベントでは鏡に写る描写があります。本編の「ゲストエリア」にてシェフに追われて入った部屋で、鏡を割ったのを覚えているでしょうか。あの鏡の裏には椅子があり、ワックス・ベルマンは本来あの椅子に座る予定だったのでは? と囁かれています。
また、データでは彼がホテルのフロントのような場所で首を吊っているような絵があり、首吊り男の正体とも言われました。
赤い服の女
台所の隠し部屋に、意味ありげな絵があります(上画像右)。
長い黒髪で顔が見えない、赤いワンピースの女性です。このゲームにワンピースを着た人物は彼女だけです。レディの若き頃などとも言われています。確かに近くにはレディの絵や像がたくさん。
いやそもそも、この部屋は何なのでしょう。なぜ子供サイズなのでしょうか。シックスの前に、誰かがここにいたのです。しかも、レディを知る何者かが。
子供で、レディと関わりが深く、シックスとは別の人物となると、浮かび上がる者が一人。絵画の、白い服に黒い髪の少女です。先程はシックスと彼女を同一視しましたが、それには根拠がありません。また、シックスの顔はMODによりある程度明らかになっています。絵画の少女はシックスに比べてやや頬がふっくらしているのです。
もし彼女がシックスと別人なら、一体何者なのでしょうか?
子供部屋にいた者
子供部屋の話をします。
あの部屋には、シーソーや2つのブランコなど、2人いる前提で遊具が用意されていました。サイズから見て子供の物ではない、とすると連想できるのは双子のシェフです。彼らは昔からモウにいたのでは?
脱走を防止するためか、両側は電気柵で鎖されています。説明文に「暴力と肉をこよなく愛する」と言わしめる彼らなら閉じ込める必要があったのも納得です。
では誰が2人を閉じ込めていたのか? エリアから考えると管理人説が濃厚ですが、実はこの部屋には煙草と灰皿が……。詳しくは後述。
2人の石像
レディのアトリエに飾られた、意味ありげな石像です。2人並んで手を繋いでいますが、頭部が打ち砕かれており顔は分かりません。
リトルナイトメアで2人と言えば上記の通り双子のシェフですが、体型が異なるし、昔のシェフと仮定してもレディがそれを飾っているのは不自然に思えます。
やはり気になるのは『Ⅱ』のモノとシックス。彼らは手を繋ぐことが明らかになっています。しかし、それがなぜレディのアトリエにあるのか……。時間軸も明らかになっていないので、こればかりは『Ⅱ』を待つのみです。
『リトルナイトメア』の意味
初期タイトル『Hunger』のち『Little Nightmares』。タイトルをわざわざ変更したということは、それだけ意味があるということです。直訳すると「小さな悪夢」。ここでいう悪夢とは何なのでしょうか。原題では複数形ですから、悪夢は一つではないのかもしれません。
まず、子供たちが揃って見る夢のことでしょう。シックスはレディの夢を、キッドは老婆に沈められる夢を、先行しますが『VERY』では何かに追われて扉を閉める夢を、それぞれ見ました。このことから、子供は予知夢を見るのではないかと言われています。
次に、モウの恐ろしい環境や数々の敵のこと。
そしてやはり、シックス自身。彼女はとても「リトル」ですが、その内に秘めた恐ろしさについては既にご存知の通りです。しかし、我々プレイヤーは、彼女がそうなるとは思っていませんでした。まさに彼女は小さな悪夢と言えましょう。
テレビ
管理人を撒く際にテレビをつけますが、ここに幾つかの秘密があります。
まず、スイッチを押すことで画面が切り換わります。最初は料理番組ですが、手に目が描かれた模様(上画像)、中に目がある三角形が組み合わさった模様(キッド編にも登場)に変化します。
まず手に目のマークについて。手に目と言えば、ハムサと呼ばれる、邪視から身を護る護符です。イスラム社会ではファーティマの目(手)と呼ばれたりします。邪視は人を殺したり不運にしたりする目線。ハムサは良い物なのです。
ただしハムサは親指と小指の長さを揃え、指を閉じているのが普通です。リアルな手の形そのままであるこの模様は、神聖な護符の条件を満たしていません。むしろ邪視側であると言われた方が納得できます。
まあ……洗脳ですね。テレビ放送によってゲストを洗脳、モウに招き入れている可能性があります。でなければいくら何でもあんなに大勢が騙されるわけがない。
次に料理番組について。流れているハイテンションな歌をスロー再生すると歌詞が聞き取れます。全文は以下の通り。
Having a nightmare in a boat
Come with me,oh,no,no,no
He's gone, he's gone, he hung
Dont leave me
No more bellman among the sea
Hello,Hello- we're lonely
Help her, Help her, and we'll see
My way,My way, and you'll see
A halo ascending above the sea
Come fun, here comes veronica
Run,run he cut veronica
Send on a ferry & upon our sea
独力で翻訳してみます。
ボートの中で夢を見てる
一緒に来てよ、ああどうしよう
彼はいなくなっちゃた、吊られちゃった
置いていかないでよ
海の下にベルマンはいないよ
おーい、おーい、僕らは孤独さ
彼女を助けてよ、そして僕らは見るだろう
自分の道を、そして君は見るだろう
海の底から上ってくる「こんにちは」を
楽しいよ、ヴェロニカが来るよ
逃げろ逃げろ、彼がヴェロニカを切る
ボートより、僕らの海の底より
料理番組のくせにめっちゃ意味深な歌詞から、以下のような複数の人物が想起できます。
・(この歌は呼び掛けの体をとっているので)送り主
・いなくなって吊られた「彼」
・海の下にいないベルマン
・「彼女」
・ヴェロニカ(「彼女」と同一?)
「彼」は冒頭の首吊り男でしょう。しかしベルマンは没になったはず。どうしてここにいるのでしょうか。次に「彼女」。本編で明確に性別が女性と言及されているのはシックスとレディくらいです(あと老婆)。パンの一件で「助け」られたのはシックスの方ですが……。
そして何よりの謎は「ヴェロニカ」。一般的な女性名ですが、実はキリスト教の言い伝えにその名が窺えます。
ヴェロニカ(Veronica、生没年不明)は、カトリック教会・正教会の聖人。祝日は7月12日と2月4日。
言い伝えによると、ヴェロニカはベレニケ(Berenice)ともいい、エルサレムの敬虔な女性であった。彼女は、十字架を背負いゴルゴタの丘へと歩くキリストを憐れみ、額の汗を拭くよう自身の身につけていたヴェールを差し出した。キリストは彼女の申し出を受けて汗を拭き、ヴェールを彼女へ返した。すると、奇跡が起こった。ヴェールには、キリストの顔が浮かび上がっていたのである。この伝承から、絵画や彫像の聖ヴェロニカは、聖顔布を手にした姿で表される。
この伝承に当てはまるような出来事はリトルナイトメアでは起こっていません。また、シックスとするにもレディとするにもしっくりこない印象です。
するとやはり浮かぶのは絵画の少女。唯一どこにも言及されない謎の存在。白い服が上の言い伝えの布に見えるというのは言いすぎかもしれませんが、しかし彼女が私にはとても気になるのです。
何よりこの歌はテレビで放送されています(もしかしたらモウ内放送かもしれないけど)。歌の「送り主」は誰なのでしょう。
地味に、テレビに映る女性が実写に近いリアルな人間なのも気になるところです。まさかこいつがヴェロニカ……!? それは冗談として、彼女はリトルナイトメアで唯一、いわゆる「普通」の姿をした人間です。
歌を聞きたい方にはこちらの動画がおすすめです。
目
リトルナイトメアにはたくさんの目が登場します。子供を石化させる監視システムはもちろん、扉、玩具、少しメタなところではタイトルロゴにまで。
その中でも扉についている目ですが、その中に一つだけ、三角形と組み合わさった目があります。また、多少フライングしますが、『Ⅱ』のPV4にてテレビ内部にある目が三角形の中にあるような描写がありました。あれ、三角形に目……?
連想できるのはフリーメイソンプロビデンスの目です。キリスト教における「神の全能の目」。神は下界の全てをその御目に収めておられる……的なやつです。
そこから、目は「監視」の象徴もしくは実際に監視していると考えることができます。扉や壁に付いていた目の衣装全てがカメラだとすれば、モウの中を隈なく監視することが可能です。
その裏付けとなるのが目のモニター。
シックス編、キッド編、いずれも管理人がいるエリアにあります。目による監視の出力はこのモニターなのではないでしょうか。
しかし私はそれ以上に、目が玩具に付いていることに注目したいのです。あれは流石にカメラではなく模様でしょう。なぜただの玩具にまで目を描く必要があったのか。幼い頃から「見ているぞ」と刷り込むため?
もっと単純に考えてもいいと思います。つまり、玩具を作った会社(あるいは組織)のマークが目であると。先程は冗談でしたが、「プロビデンスの目がフリーメイソンと関わっている」という噂と奇妙な合致を見せます。その会社または組織を仮に「ガバメント」と呼称します。
謎の組織
まず私は「役割論」を唱えています。リトルナイトメアの世界において、敵は「役割」をもっていることが多いです。今までに述べたように、管理人は「管理」シェフは「調理」の役割をもっています。
また、管理人やシェフは言わば変わり者。もし差別の厳しい世界なら、彼らは抹消されてもおかしくない存在です。しかし役割をこなし貢献することで、モウの中で自由に過ごすことを許されているのではないでしょうか。その取引の相手がガバメントです。
この仮説に則ると、レディですら「モウのトップ」としての役割を担っていたとも考えられます。つまり彼女も役割をこなしモウの中での自由を許された、従業員の一員に過ぎないという考えです。根拠は幾つかあります。
まずレディ独りで巨大船舶・モウを造るのは、構想・開発から施工までに大量の資材と人員が必要になるため困難だということ。組織的な集団がどうしても不可欠なのです。そこにガバメントが浮かびます。ただしこの段階ではレディがガバメントのトップである可能性が否定できません。
次に、レディも醜い顔なので、管理人やシェフと同じく差別の対象になりかねないこと。
最後の証拠として、レディが監視されていたと思しき描写があります。それは先程言及した、目のモニター。そこにはレディの部屋や鏡が映っています。
もちろん、警戒心の強い彼女が自室にも監視カメラを置いていた可能性はあります。しかし、モニターがあるのは管理人のいるエリアで、つまりモウの下層。レディがわざわざ赴くことがあるのでしょうか?
ではレディの他に誰が見るのか。管理人は目が見えないので除外。すると、レディの力を警戒せざるを得ない者、つまり彼女の上に立つ者がモニターを見ていたと考えることができるのです。
なお、その具体的な人物についてはお察しの方もいらっしゃると思いますが、まだもう少しお待ちください。
先行しますが、『VERY』や『Ⅱ』においても目のマークが確認されています。ガバメントのような巨大組織があれば、モウ・ネスト・シグナルタワー・その他の施設を造ることができるでしょう。
結論。リトルナイトメアの世界には、目をマークとした巨大結社が存在する。彼らがモウなどを造った。皆さんはどう思いますか?
『千と千尋の神隠し』が参考?
リトルナイトメアシリーズはジブリ『千と千尋の神隠し』を参考にしているという噂が折に囁かれます。
・ゲストエリアが明らかに湯屋っぽい
・石炭を運ぶノームがススワタリに似ている
・管理人は釜爺と同じく腕が長い
・施設の頂点が和装の女性
・その女性が人間を動物(ノーム)に変える
・主人公の名前が数字
確かに似た要素が散見されます。公式から言及が無いので何とも言えませんが、『千と千尋の神隠し』も謎とメッセージ性に富んだ作品なので、もしかしたら参考にしているのかもしれません。
『VERY LITTLE NIGHTMARES/ベリーリトルナイトメア』
あらすじ
謎の建物・ネストで目覚めた黄色いレインコートの少女は脱出を謀る。様々な敵の目をかいくぐりネストから逃げ出すも、館の主・プリテンダーに追われる。黒髪で白服の少女と協力してプリテンダーを倒すも、仕留めきれずに彼女もろとも落下。レインコートからおさげ髪が見え、2人は水没、コートのみが浮上。そして崖の上から黒髪白服の少女が下りてくる。
CRAFTSMAN/職人
確かにネストで友達を作ることを勧めたけれど、でもたぶん……。たぶんこの男ではない。
車椅子に座り、ゴーグルを着けた老人です。管理人と同様腕が長いのが特徴です。
彼は人形を作っているようで、恐らくプリテンダーの人形は彼の作品です。さらには、モウにある人形も彼が作ったのではと噂されています。彼の役割は「人形制作」なのでしょう。
しかし、なぜわざわざ人形を作る必要があるのでしょう。プリテンダーやレディ、管理人が愛用しているようですが、だからといって需要が高いとも思えませんが。単純にプリテンダーが人形を好んでいるので特別に雇われたのかもしれません。
BUTLER/執事
彼はいつも「愛人」にお辞儀をしているけれど、わざわざ自分の前を横切る小さな生き物に対しては……我慢ならない。
両腕を後ろで拘束された執事で、浮遊しながら移動したり物体を触れずに動かすなど、念力めいた力を使います。まさか戦う方のバトラー
謎の力を使う点でレディとの関係性を思わせますが、バトラーの力は念力=サイコキネシスに限定されており、また黒い煙も出ないため、黒の力とは本質を異にするように思えます。
ただ、手を後ろで拘束されているのは両手を使えたらまずいということで、実際の力は念力に留まらない可能性もあります。
また、拘束されて尚逃げ出さないでいるのも不可解です。彼は何故あの館・ネストで黙々と働くのでしょうか……。説明文の「愛人」が誰なのかも気になります。館の主・プリテンダーなのか、それとも。
彼の役割は「ネストの家事」もしくは「プリテンダーの養育」でしょうか。
PRETENDER/プリテンダー
ネストに住むとても小さな少女はおもちゃが大好き。そしておもちゃでないものは、「保育所」では長くもたない。
白髪の小柄な女性で、外見と説明文からして大きさは子供と同じくらいだと判断できます。というか恐らく子供でしょう。人形と一緒にいることが多く、触れた子供を人形にする能力をもつようです。
名前の意味は「ふりをする者」「詐称者」。人形のふりをしている、という意味でしょうか。
何か怪しい工作してるオッサンや超能力使えるジジイしかいない館で寂しいのか、人形と友達のように振る舞います。一方、気に入らない人形を引きずるような、乱暴な一面もあります。
やはり気になるのはその力。執事の念力と違い、レディに似た、生命力を吸い取る力とも解釈できるからです。そう仮定すると、このような考察が可能です。
彼女は次のレディなのではないか。そして、ネストは次のレディを育てるための場所なのではないか、と。
そう考えると、プリテンダーとレディには、力の他にも人形を愛でるという共通点があります。また、館の名前が「ネスト」=「巣」なのも意味ありげです。
また、実は名前にはもう1つ意味があります。それは「王位を狙う者」。
黄色いレインコートの女の子
既に『VERY』の物語を最後まで見た方ならご存知かと思いますが、この話の主人公はシックスではありませんでした。プリテンダーに襲われて落ちる場面では、はっきりとおさげが見えます。ここでは、仮に主人公の名前をファイブとしておきます。
ファイブが水没した後、レインコートだけが浮かんできて、ファイブに協力した黒髪で白服の少女が崖を下りてきます。こちらの子供が本物のシックスなのでしょう(そうじゃなかった場合のことは、複雑なので保留しておきます)。
ファイブからシックスへ、黄色いレインコートが受け継がれたのです。
それではファイブは何者だったのでしょうか。館にいた子供? 彼女は最初、気球の籠らしき物の中にいました。人形が映画鑑賞をしている部屋の後ろに気球の絵があることから、この気球はネストに元々ある物のようです。
また、シックスは最初からネストにいたのでしょうか。詳しくは『Ⅱ』の考察で。
『VERY』は本編よりも考察できる材料が少なく、どちらかと言うと本編の考察の補強として使った方が良いのかもしれません。
『LITTLE NIGHTMARES Ⅱ/リトルナイトメアⅡ』
ここからはリトルナイトメアⅡの予想に移ります。公開されたPV、Twitterなどの情報から考えます。いよいよ発売されました!
プレイ次第順次考察していくため、記事の体裁が整っていません。ご了承ください。
PV情報
全5本のPVが公開されています。なお、前作をプレイしていた実況者キヨさん、声優花江夏樹さんとなぜか声優杉田智和さんによるCMも公開されているのですが、新しい情報はほとんど無いため割愛します。
公式による冒頭15分のプレイ動画はこちら!
その内容を紹介します。始まりの悪夢は目のレリーフがあしらわれた扉。森の中で目覚めた子供・モノは、トラバサミなどの罠をかいくぐりながら進みます。小屋に入ったモノは、地下室に閉じ込められた子供・シックスを発見。助けようと斧で扉をぶち破り、ビビった彼女に一度は突き飛ばされるも、小屋から脱出するために協力関係になります。外に出ると小屋の主・ハンターに追われますが、手を繋いで逃げ、穴に飛び込んだところで動画が終了しました。
海外のファンの反応は「モノが乱暴すぎてウケる」「手を繋ぐのが可愛すぎる」に分かれました(笑)
この冒頭部については現在デモ版が配信されており、プレイすることができます! 日本の実況者様による実況も行われています。
デモ版のプレイはこちらから!(いよいよ回し者めいてきた……)
公式による学校編のプレイ動画はこちら!
冒頭15分プレイ動画とは異なり、ダイレクト形式です。モノ単独での行動が主体となっています。
時間軸
『Ⅰ』『Ⅱ』『VERY』及び海外コミックについて時系列を考察します……が、ひたすら「分からない」ことの言い訳をするだけで結論が出ないので、読み飛ばしていただいて結構です。結論だけ先に言うと『VERY』→『Ⅱ』→海外コミック→『Ⅰ』です。
まず、『VERY』と海外コミックは『Ⅰ』より前の時系列であると、公式に名言されています。
特にコミックのあらすじは、シックスが街でシャドウに捕えられてモウに行くといった感じで、完結はしていないものの『Ⅰ』の直前と思われます。海外コミック→『Ⅰ』は確定して良いでしょう。
さて、『Ⅰ』と『Ⅱ』の時系列を考えるのはかなり難しいです。
判断材料としてシックスの力が挙がります。彼女は『Ⅰ』の最後に生命力を奪う、言わば最強の力を手にしました。仮に『Ⅱ』が『Ⅰ』の後なら、立ちはだかるボスも簡単に突破できてしまうはずです。ここから逆説的に『Ⅱ』は『Ⅰ』の前だと言えます。
しかし、その逆の意見もあります。『Ⅱ』はモノがシックスの力とどう付き合っていくのかを描くというものです。確かに、他者の命を刈り取る力を自分がもっていたら、自分の力を畏れるかもしれません。私はこの考えもかなり好きです。
しかし、「どっちもありそう」と言っていたのでは先に進めないので、不本意ながら感情より理屈を優先し、『Ⅱ』は『Ⅰ』より前の出来事だと仮定しましょう。すると『Ⅱ』→海外コミック→『Ⅰ』となります。
さてその場合、『Ⅱ』と『VERY』の前後について考えたいのですが、これに関しては材料がほぼありません。
それぞれの作品の最初にシックスが現れるわけですが、その前にどこにいたかは分からないため、そこから判断することは不可能です。
『Ⅱ』がどのようなエンディングを迎えるか分からない以上、必然的に『VERY』の最後を参考にせざるを得ないのですが、シックスは崖から下りてきただけで、やはり彼女の行先は示されないのです。
さて、『Ⅱ』のPV1を観た私はかなり興奮しました。というのも、最初の場面にて子供が砂浜で倒れており、これは『VERY』の最後にレインコートを拾ったシックスが流されてきたのだと思ったのです。しかしこの子供、服装と髪の長さからして恐らくモノ。近くにレインコートも無いし、また、そのシーンにテレビがあるため、流されてきたのではなくテレビで移動してきたと見るのが妥当なようです。
こうして、『Ⅱ』と『VERY』の前後を考察する望みは絶たれました。……というのではつまらないので、考察と呼べるかも怪しいこじつけをします。大胆にも『Ⅱ』のラストを予想するのです。
コミックの最初に、シックスは街でシャドウに捕まったのです。そして『Ⅱ』には街のステージがある。もう言いたいことがお分かりだと思います。私は、『Ⅱ』の終盤、街にシャドウが登場し、シックスを攫うことでコミックとの時系列を完成させると思っています。
そうすると『VERY』の時系列も自動的に確定し、順番は『VERY』→『Ⅱ』→コミック→『Ⅰ』となります。
……我ながら清々しいこじつけっぷりです!
HUNTER/ハンター
彼は厄介に見える。気を緩めちゃだめだ、彼の小屋は戦利品でいっぱいだから。
ハンターは錆びたショットガンとランタンを掲げ、独り荒野を徘徊する。彼の動機は分からない。ただ、剥製に強く執着しているようだ。
『Ⅱ』で最初に相対する敵です。狩人の服を着込み、麻袋のような物を、右目にあたる部分に穴を開けて被っています。ショットガンを携帯し、ランタンで暗い森を照らしながら徘徊します。
序盤で森に設置してあった網や籠、トラバサミなどの罠は彼が仕掛けました。個人的な予想としてはハンターにトラバサミを踏ませたりして反撃すると思います。
シリーズ初の飛び道具を使う敵です(シェフが皿を投げてたのはノーカン)。射撃の精度は非常に高く、動き回る小さな子供ですら確実に撃ち抜きます。そのため箱などの陰に隠れてやり過ごす必要がありますが、銃弾によって破壊されてしまうため、すぐに次の物陰を目指さなければなりません。
草むらではランタンを使って獲物を探しますが、動かなければ光に照らされても見付からないようです。ステルスミッションを楽しめます。こちらシックス
そんなハンターが住む小屋には、不気味な物があります。それは動かない大人4人です。うち3人は団欒をするように机を囲み、1人は屋根裏部屋でレバーを持っていました。説明文によれば、彼らはハンターによって剥製にされてしまったようです。一応人間の形を保ってはいますが中身は腐っており、モノの力でも腕が取れてしまうほど脆くなっています。
このことを鑑みるに、ハンターは子供にとってだけでなく、大人にとっても危険人物であると考えられます。
最もヤバいのは、剥製にされていたのがハンターの家族だった場合です。左が父親、右が母親、奥が子供として、屋根裏部屋にいたのが祖母だったとすると残るは……祖父。ハンターは家族の死を受け容れられず、死体を剥製にして虚しい家族ごっこを続けている老人なのでしょうか。
また、小屋には一つ、子供のような写真があり、ハンターの幼少期または彼の息子・娘ではないかと言われています。
そんなハンターの役割はやはり森の管理だと思われます。
また、彼の小屋にはレディのアトリエの物と同じ絵があります。逆にレディのアトリエにはハンターらしき人物の絵があります。
これより先は『Ⅱ』の深森編のネタバレを含みます!
と言っても、体験版で公開されていた小屋の先はほとんど森の中での鬼ごっこだったので、今のところ考察の材料は見つかっていません。もちろん鬼ごっこが退屈だったというわけではなく、むしろ終始心臓バクバクしっぱなし手汗ダラダラになるくらい怖かったです。是非プレイしてみてください。
ただし、ハンターの最期については述べる必要があるでしょう。
罠を抜け、物陰に隠れ、銃弾を避けてハンターから逃げてきたモノとシックス。しかし再び捕捉され、小屋に駆け込みます。しかし出口の窓は塞がれており、扉を閉めるものの破られるのは時間の問題。しかし震動によって落ちてきたのは……銃。扉は破れる寸前、既にハンターは顔を出している。シックスが銃身を抱え、モノが引き金を引き、重低音……、そして静寂。
今まで自分たちを狙ってきた銃によって反撃するという熱い展開ながら、その後の静寂から「やってしまった」緊張感が漂う場面でした。ちなみに私は興奮しすぎて鼻血が出ました。
また、管理人との共通点が見える戦いでもありました。
・最初に遭遇する敵である
・狭い部屋での最終決戦
・腕の切断、銃撃などの直接的暴力描写
・倒した敵が扉の向こうにいて見えない
・敵を倒した衝撃で部屋から出られるようになる
死体を見ていないので命からがら生き延び再登場するかもしれませんが、管理人の例に倣うならその可能性は薄いでしょう。
この後、小屋から出た二人が目にしたのは茫洋たる大水面。もう森の端まで辿り着いていました。二人は浜に落ちていた扉を押し出し、いかだとして使います。体育座りしてて可愛い。川なのか湖なのか、はたまた海が流入しているのか分からないほど広い水面。そこかしこに浮くテレビ。やがて対岸に着くと、巨大な街が現れました。PV4でお披露目されたあの場面です。
同時に、PV1のこの場面(↓)は恐らくこの場面(↑)に変わったのだとほぼ確定しました。
最初期のPVの内容が変わることはよくあることですし、実際『Ⅰ』でもそれはありましたからね。やはり『VERY』のラストからシックスが流れてきたのは違うようです。
また、さり気なく重要な事実が明らかになりました。深森と街の間には川(今はとりあえず川としておきます)があるということ。ここから、ハンターの役割が考察できます。
それは、街から川を渡って逃げ出した者の殺害。
ハンターの小屋は森のあちこちに設置されており、端の小屋には予備の銃までありました。シックスとモノが脱出した窓は、ちょうど外を窺い銃を出すのに適切な高さです。凶悪な街から逃げ出そうとする者がいれば、撃ち殺していたのかもしれません。
さて、深森編の次は学校編でしょうか。どうやらシックスが一度離脱すること、病院編で彼女が既にレインコートを着ていたことから、学校編でシックスがレインコートを着るのではないかと思うのですが、どうでしょう。更新をお楽しみに!
深林の隠し部屋
ハンターのいる森では、現時点で3つの隠し部屋が発見されています。写真を貼れないので、見たい方はこちらの動画からご確認ください。
1つ目の隠し部屋は屋外から洞窟に侵入した先にあります。盛り上がった土の上にスコップが刺さっており、地面から何かの手脚が出ています。埋めた人はハンターかもしれませんが、埋められた人は誰なのでしょうか。
2つ目の隠し部屋も屋外から小さな洞窟に侵入した先です。トラバサミにねずみめいた生物が捕らわれています。しかし『Ⅰ』に登場したねずみの何倍もの大きさがあり、頭部が見えないため正体不明です。
3つ目の隠し部屋はハンターの小屋、おばあさんの剥製がある部屋から行けるのですが、これが特殊な代物で、際どい判定を抜けないと侵入できない上、出口から出られない。つまり体験版で入ることが想定されていない部屋だと思われます。
内容としてはノームと共にけっこう本格的な謎解きをし、最後にノームの帽子を入手するというものです。ここから『Ⅱ』にもノームがいると確認でき、説を展開したかったのですが……。
実はこの隠し部屋には非常にデリケートな問題が絡んでいます。こちらをご覧ください。
『リトルナイトメアⅡ』スペシャルエディションの追加コンテンツが『ノームの屋根裏部屋』であり、上記の隠し部屋の一部が紹介写真として掲載されているのです。また、このコンテンツではノームの帽子を手に入れられることが示唆されています。
もしあの隠し部屋がこのコンテンツと同一なら、追加コンテンツは有料なのに、それが無料体験版の時点で行けてしまうという……(笑) 公式もデモプレイの動向は把握しているはずなので、実機では判定が強化されると思われます(体験版の時点で恐ろしく狭い判定だったのにそれをすり抜ける各実況者様の根性はえげつない)。
ただし、発売がされていない以上断言はできません。この情報を鵜呑みにして公式や、隠し部屋を発見した方々を叩くようなことは絶対におやめください。
私はデラックスエディションを購入して真実を確かめる所存です。追記・この隠し部屋は未回収です。もう少しお待ちください!
TEACHER/先生
彼女のやり方は変わっているけど、文句を言ったらだめ。
絶対に不良生徒を見付ける先生のクラスには、優秀な生徒しかいない。
学校で出会う敵です。珍しく顔が明らかになっており、リトルナイトメアの中ではかなりまともな外見をしています。
ただし双子のシェフにしても一目見ただけでは顔がマスクだとは分かりにくいので、先生の顔がマスクである可能性はまだ捨てきれません。
管理人が腕を伸ばしたように、彼女は首を伸ばせます。しかし、首を伸ばしたところで、まともに攻撃できるのでしょうか。噛むか巻き付くかしかできないような……。現在も先生による死亡シーンは確認されておらず、ゲームの発売が待たれます。
管理人と同じように倒すなら首チョンパするかも?
定規のような棒で机を叩く音はPVでも印象的でした。かなり厳しい性格のようです。あれで頭部を強打されることによる死亡もあるのでしょうか。
役割は「教育」。分かり易くていいですね。教科が気になります。でも先生が一人しか確認されてないってことは、まさか全部一人で教えるハイスペック校長先生だという可能性も! 離島の学校か。
ちなみにレディのアトリエで彼女の絵も確認できます。これはモウと学校との繋がりを示唆する資料でもあります。やはりガバメントが関与しているのでしょうか。
BULLIES/いじめっこ
日本語名の予測が珍しく的中したので嬉しいです。
学校にいる生徒です。モノやシックスに敵対します。また、モノに叩き割られる描写があります。中は空っぽで、割れた際に黒い煙が出ます。それに真っ白な顔。どことなくレディを連想させる要素が詰まっているようです。
あるいは学校自体が未来のレディ(に相当する人物)を育てるための機関なのでしょうか。それなら他者を出し抜く術を知るいじめっこはさぞ適性があるでしょう。まさに憎まれっ子世に憚る。
レディに関係するかはともかく、机と椅子で要塞が作られ、罠が仕掛けてある現状を先生が認識していないはずはありません。黙認しているとなれば、むしろ過酷な状況で生き残る生徒を見付けたいように思えるのです。
また、PVでも一際目を引いていたこのいじめっこ。黒板どころか床にまで絵を描いていますが、ノームの帽子を被せられ、しかも繫がれています。
昔アメリカの学校では、「できがわるい」子供に三角の帽子を被せてお仕置きしたらしいです。現在では行われていないこの風習が元ネタではないかとの説が濃厚です。ましてノームはリトルナイトメアの世界において下等生物の扱いを受けていますから、その帽子を被せるのは屈辱を与えるのが目的なのでしょう。
さて、なぜこの生徒は劣等生と判断されてしまったのでしょう。凶暴性を危険視された……というのは違う気がします。他のいじめっこも凶暴性ではどっこいどっこいですから。むしろ注目したいのは、この子が絵を描いていること。私には、知的好奇心があり、想像力に満ち溢れた子供に見えます。いいことじゃないかって? むしろ悪いことでしょう、この世界では。知られてはならない秘密がたくさんあるのだから、勘のいい子供は都合が悪い。加えて、この学校で生徒を洗脳しようとしているなら、こういうタイプの子は邪魔なんです。書いていて恐ろしいですが、しかし歪みきった世界ではこれが普通なのかもしれません。
ところでこのいじめっこ、存在自体がかなり謎めいています。確実に意志をもっていますが、割れるところや首を真後ろに向けられるところを見ると陶器でできている無機物にも思えます。
他の子供と何が違うのでしょう? 「なるべくしてなった」とはどういう意味なのでしょうか。先生に改造されたのか、自分からこうなってしまったのか。
実はいじめっこの他にいじめられっこもいます。上の写真で頭を押さえつけられている子や、左下で隠れている子などが該当します。彼らは敵対しないのでしょうか。そもそもこの場所にはえげつない数のいじめっこがいますが、実際にここを駆け抜けることはあるのでしょうか。
先生と同じくレディのアトリエに、頭が割れた状態での絵があります。
これより先は『Ⅱ』の学校編のネタバレを含みます!
学校に侵入する前のことも一旦ここに書いておきます。
街の家を訪れたモノとシックス。モノがある部屋に入ると、テレビが白い光を放ち、彼は誘われるように画面に手を当てる。すると廊下のような光景が映り、なんとテレビの周波数を調整し始めます。
周波数が整うとまるでテレビに吸い込まれたかのような演出が成され、このシーンへ繫がります。
扉へ近付くと空間が歪み、モノは画面から弾かれます。シックスが近くにいたので、恐らく彼女が引き離してくれたと思われます。
弾かれるシーンのみ公開されていたので、瞬間移動してきた後だと思い込んでいましたが、実際にはモノがテレビに吸い込まれそうになっていたのでした。これについての考察を始めると学校編から離れてしまうので、また後日編集します。
さて学校に到着した二人。侵入すると、ロッカーが倒れてきてモノが閉じ込められる。そしていじめっこが案の定シックスを誘拐します。ですから、モノはシックスを探して学校をうろつくわけです。
先生の教科は、少なくとも理科が確認されました。本物に見えるほどリアルな人体模型を作っていたので間違いないでしょう。また、ピアノを弾いて作曲らしきことをしていたので、音楽の心得もあるようです。ただそれ以上に、小学校教諭なら全教科受け持ちという可能性があります。
ちなみに先生の攻撃は噛みつきでした。予想では冗談半分でしたが、いざやられると怖い。ステルスでは一度見つかると長い首の前に逃走はほぼ無意味で、机の下に隠れても発見されます。目が見える上に腕が無限に伸びる管理人みたいなもので、個人的にはハンターより怖かったです。
いじめっこが給食を食べるカオスな場面はPVでも印象的で、どう切り抜けるのか期待していましたが、解決策は予想の斜め上でした。なんと倒したいじめっこの頭を被るという変装作戦。モノがナチュラルに紙袋を脱いだのでびっくりしました。
実はPVにも映っていましたが、流石にモノだとは分かりませんでした。いじめっこだけでなく私たちすら騙すとは。
やはり文字通り頭が空っぽなのです。流血表現を避けるために割れる描写をとっているというより、意図的に無機物である可能性が高まってきました。しかし、先生が普通の子供をいじめっこに変えるような描写はありません。
また、チェスの駒を使った謎解きがあるのですが、キングの駒にはいじめっこが一体化していました。何があったんだ。先生に目を付けられ、永遠の苦しみでも味わわされているのでしょうか。ジョジョにそんな展開があった。
さてようやくシックスを見付けたモノ。男子トイレで逆さ吊りにされ、あわや落とされる寸前という、我らがシックスに何やっとんじゃ的な状況でしたが、間一髪救い出すことに成功します(モノも結局シックスを落としたけど)。
その後、先生から逃げますが、何とダクトに無理矢理入ってきて、壁をボコボコ凹ませながら迫ってくる。鬼教師と呼ぶに相応しい執念でしたが、モノとシックスは遂に学校を脱出、そのまま隠れ、先生も外までは追ってきませんでした。流石に首切断はやらなかった。
首の長さは推定10~20mです。その気になれば学校中の教室に首だけで行けそう。
シックスは学校でレインコートを被るという予想は大きく外れました。ではどこで被るのでしょう。……実は病院編の冒頭をプレイしたので既に知っているのですが、それはまた次の更新の際に。
全体的に見て、やはり先生の役割、及び学校の存在意義は「教育」だろうと思われます。この世界に都合のいい子供を育てるのです。「洗脳」と言い変えても差し支えないでしょう。
一周目はクリア優先でプレイしているのですが、見事に全ての隠し部屋を見逃しました。ファントムも帽子も全て未回収です。情けない限り。特に今作は隠し部屋に考察の鍵があるケースが多々見られるので、二周目は確実に全て見付ける所存です。
DOCTOR/ドクター
PV3で存在が明らかになった(正確にはPV2に僅かに登場していた)、病院のボスと思われるキャラクターです。
太った体に白衣を纏っています。先生と同じく、素顔を晒しているように見えます。最も目を引くのは天井に逆さに張り付いている点でしょう。え、最も目を引くのは頭だって?
患者を作り出したのは彼である可能性が非常に高いです。
病院の壁にはマスクが掛かっており、双子のシェフなどのマスクを作ったのは彼ではないかと噂されています。彼の役割はマスクなど、患者の身体部品の納品といったところでしょうか。
PATIENTS/患者
病院に複数現れる人型の存在です。病院編の体験版が配信されたことで、かなりの情報が明らかになりました。
まず、患者はマネキンのような物で体を構成しており、滑らかには動けません。頭部は無い、あるいは金属のような物に置き換わっているか包帯を巻かれていますが、敵を認識可能です。
明るい場所では動けず、闇の中でのみ行動できます。そのため、ライトを当てると動きを止めます。
キッド編のトラウマ再来か……と思いきや、黒の力の人形が光に当てられても数秒は動いて耐えたのに対し、患者は光を一瞬でも当てれば動きを止めるので、その点では多少難易度は改善されたようです。
しかし、病院には大量の患者が配置されており、質の悪いことに動くのは一部です。つまり、どれが動く患者なのか見極めながら進む必要があり、神経衰弱すること必至です。
また、手のみが分離した場合は明るい場所でも素早く動き、モノが殴ろうとするとバックステップするなど、全く違う行動をするようになります。小さく認識しにくい上、今までは完全な安置だったダクトにすら侵入してきます。
しかし、何故患者はこのような姿になってしまったのでしょう。生きているのか死んでいるのかも判然としません。頭が無いのに敵を認識すること、手は明るい場所でも動くことから、胴体だけが生きているような印象も受けますが、そんなことが果たして有り得るのでしょうか。
病院にて、ある椅子の向かいに黒い渦が描かれた紙が貼ってありました。まさかこれで洗脳を行っていたのでしょうか。流石に無理だと思う。
ただ高い確率で言えるのは、そこにドクターが絡んでいるということだけです。
病院編のデモ版は海外の実況者様の一部に配布されました。上のリンクから観ることができます。言語の無いゲームは海外の実況者様の動画でも観れるので良いですね。
これより先は『Ⅱ』の病院編のネタバレを含みます!
二人が学校から逃げ出すと、いつの間にか雨が降り始めていました。雨に打たれ震えるシックス。そこで彼女は黄色いレインコートを見付け、雨粒と寒さを防ぐためにそれを被るのです。
何でもない場所で、本来の用途に則りコートを着る。これは全ての予想を覆しました。詳しくはまた書きますが、時系列や他作品の考察すらひっくり返しかねません。
それはともかく、病院に到着した二人。学校編と同じようにテレビが起動し、同じ経過を辿りますが、明らかにモノが扉へ近付いています。次あたり何かが起こるでしょう。
デモ版では開いていなかった右の扉が開いていました。レントゲンの部屋と、この写真の部屋が新たに公開。
付近のぬいぐるみを持ってレントゲンを撮影すると中に鍵があるのが見え、下の階の火葬炉で燃やして入手するイベントが追加されました。
その先はだいたいデモ版の通りで、一旦シックスと別行動するモノが患者から逃げおおせ(そしてシックスが患者の腕で遊ぶような描写もあり)、ドクターと遭遇します。
ドクターは明らかに患者の胴体に頭部を付けるなどして改造しています。しかも一度付けた頭部を外したりと、説明の通り「完璧」を求めているようです。他にも患者を鋸でゴリゴリしたり、やりたい放題やっています。見た感じでは仕事意識ではなく、かなり患者を作る(?)ことに執着しています。
彼の役割は「治療」……なわけがなく、医者として患者を集めて改造する自由を与えられた代わりにマスク(患者に頭部・四肢が無いことから手足も?)を納品する仕事をしているという感じでしょうか。
また、彼が天井に張り付いている原理は明らかにならないのではと考えていましたが、意外にも判明しました。天井のタイルを幾つか外しておき、そこに手足を引っ掛けて行動しているのです。驚異的な腹筋と脚力です。また、短めの芋虫のような体形なので、床にも手が届きます。動く腫瘍にも見えます。
そしてドクターの最期もまた衝撃的なものでした。
追い詰められたモノ。火葬炉に突入。ドクターも入ってくるが、小さいモノは下の段に移動し脱出。すかさず扉を閉めるシックス。モノがレバーを下げ、ドクターを焼却。さらに、何事も無かったかのようにその火で暖をとるシックス。
( ゚Д゚) ←私はこんな顔になってました。
驚いた理由としては、まさか二件目の殺しをするとは思っていなかったのが一つ。それ以上に、シックスのあまりに純粋で、ゆえに恐ろしい行動を目にしたのが一つ。寒かったからちょうどいい、くらいにしか思っていないのでしょう。たとえそれが巨大な大人を燃やした火でも、彼女には関係ないのです。これがシックスの強さなのです。モノはどんな気持ちで見てたんだろう。
そして遂に最終章。街、電車、家、シグナルタワー、扉、ノッポ男。全てが集結する時が来たのです。でもしばらく更新できなさそうなので、気長にお待ちください。
病院の隠し部屋
病院の隠し部屋は現時点で2つ確認されています。
1つ目は、床に穴があり天井が高い部屋。壁を覆うように数を数える線が刻まれています。穴の中に物を投げ入れると返ってきます。自分が入ると死にます。穴の中には前述の、深林の隠し部屋にいた生物がいると噂されています。
2つ目は、緩衝材で囲まれ、蠅が飛ぶ部屋。バスタブの中に気味が悪い黄色いうねうねした物が詰まっており、人の脚が出ています。奥の棚には薬品が。正直言って最悪な隠し部屋ですが、ここに患者が患者になるプロセスのヒントがある気がします。
ブレインウォッシュド(仮)
テレビに釘付けになり、時々震えている者たちです。PV3で分かるのですが、その顔は醜く歪んでいます。「洗脳される者」という意味の仮称を付けました。今後名前が明かされることはあるのでしょうか。
モウの外にいる大人が全員ゲストのように太っているわけではないという事実も示されました。
恐らく街というフィールドでの障害となるでしょう。モノやシックスを追うような動作が確認されています。
また、テレビに突っ込んだ状態の死体が散見されます(追記・上の写真は服だけが残っていました。後ほど差し替えます)。彼らはテレビに魅了されすぎたのでしょうか。
公式のコンセプトアートです。嫌な予感しかしません。また、テレビの内側に張り付いた手がブレインウォッシュドのものである可能性が浮上しました。
皆さんもテレビの見過ぎにはご注意を!
MONO/モノ
紙袋の目的は、今のところは分からない。
異常にひたむきな彼は、自身に課した仕事をやり遂げる前に諦めることが滅多にない。
『Ⅱ』の主人公の1人です。両目の位置に穴を開けた紙袋を被っており、コートらしい物を羽織っています。このコートには鍵などを携帯できます。あと脚が地味に長い
物を「叩きつける」動作ができるのが特徴で、猟師の罠を回避したりいじめっ子を壊すなどの活躍が確認されています。敵に会ったら基本的に逃げるしか無かった『Ⅰ』と異なり、物理的な対抗策が用意されたとも言えます(もちろん大人には無力だと思われますが)。
さて、当然彼にも謎はあります。紙袋を被っている理由、目的と正体です。
意図的に顔を隠した子供は初登場です(シックスの顔は偶然陰になっていると考えます)。自分の顔を見られたくないのでしょうか。彼は指名手配されているなど、特別な存在だと考えられます。
また、彼にとって紙袋は外界との境界をも意味しているようです。目が隠れるまで何かを被ったとき、どこか安心したという経験があります。実用的にも精神的にも、この紙袋は彼にとって重要なのでしょう。
目的も分かりません。『Ⅰ』でのシックスの目的がモウからの脱出だというのは、公式に説明されていました。しかし今回、モノは閉じ込められているわけではない。それどころか、自ら危険に向かうようなのです。わざわざリスクに身を晒すからには、何かリターンが無ければなりませんが……。
説明文から素直に読むと「悪の根源を探そう!」になるのですが、そんな素直さを蹂躙するのがリトルナイトメアのやりくちです。
やはりモノはシグナルタワーの関係者である可能性が大です。それなら顔を隠しているのも頷けます。上記の説明文曰く、彼は大変優秀な子供です。また、世界に嫌われているという一節を鑑みると、モノはタワーを管理していたという仮説が浮かびます。悪夢に見たあの扉はタワーの扉だったのでは?
学校編では、テレビで目的地に到着する前に、モノがその扉の前を実際に歩いています。幻覚の類だと思われますが、どんどん扉が生々しくモノに迫ってきているようでとても不気味です。
彼が何も知らされずにタワーで働かされていて、ある日何か秘密を知って追い出された、そこでモノは再びタワーに戻ろうとする。そう考えるのは不自然ではありません。モノが目覚めた瞬間に横のテレビが消えましたが、あれがちょうど追い出された場面だとも考えられます。
メインビジュアルではシグナルタワーと重なるようにモノが位置するのです。モノがタワーに深く関わっているのはほぼ確定と見てよいでしょう。
また、シックスと同じように七つの大罪に関する考察もされています。6番目を暴食とする数え方だと、1番目は「傲慢」になります。暴食は分かり易いですが、では傲慢とは何でしょう。
私は、癒しのノームを食わせるとかいったエグいことをしてきたリトルナイトメアが、モノとシックスが2人で協力するという美談を描くとは思えません。もしモノが、自分に協力するシックスを、彼女が自分に従っていると傲慢に考えたら?
そして対するシックスは「暴食」の化身。大罪同士がぶつかり合う流れは、かなり理に叶っている気がします。
私はモノの名前に関してもう一つ疑問をもっています。何故シックスと同じ英語の「ワン」ではなくギリシャ語の「モノ」なのでしょうか?
実はモノには、「1つの」「単独の」という意味があります。2人で行動するはずの本作でこのネーミング……上記の説を支えるものではないでしょうか。
また、モノアイという言葉があります。意味は文字通り「単眼」。関係してくるかは微妙ですが、もしモノの片目が失われていたら、皆さん褒めてください。
また、モノの夢に出た扉ですが、PV4ではあからさまに重要な扉が現れました。
『Ⅰ』のラストを連想させる光景ですが、そこに入っていくのはやはりモノなのでしょうか。この扉はタワーの入り口か、それともタワー内部の物か。謎は深まる一方です。
さて、PV5にて彼の素顔がほぼ確定しました。
意外とあっさり明らかになりました。髪はシックスより短く、ちょっとトゲトゲしてる感じです。単眼かどうかは確認できませんが、多分両方ある。
また、このとき彼の周りには物が浮く異常な空間が形成されていました。正直もう考察できないです。わけが分かりません。早くプレイしたい。
ところで、顔というか髪型に見覚えがあります。
右上の絵の子供が髪がトゲトゲしているので、もしかしたら……と。似てないと言われるかもしれませんが、先生の絵だって表情がっつり変わってたし……。可能性感じていこう。
SIX/シックス
『Ⅰ』から続投され、モノと共に『Ⅱ』の主人公も務める、リトルナイトメアの顔と言える少女です。
今回は「黄色いレインコートを被った子供がシックスである」と明言されています。流石に2回はやらないか。
ただし、序盤に現れる少女は黒髪に白服であることには注意が必要です。この姿は他の子供にも共通なので、実はこの少女はシックスではない、なんて可能性もあります。が、面倒なことになるのでとりあえずは最初から最後までシックスはシックス、という前提を置きます。
さて、そうすると疑問なのは、いつレインコートを羽織るのかということです。『VERY』では最後にシックスがレインコートを継承したと思しき描写がありましたが、『Ⅱ』では最初からもっていない。折り畳んで服に隠している可能性もありますが、考えにくいです。
白服に黒髪の少女がシックスであるという前提を崩さず、なおかつ途中でレインコートを手に入れる流れを考えると、かなり大胆な仮説がたちます。
『VERY』の最後に登場した子供すらシックスではなく、彼女はレインコートを羽織り『Ⅱ』に登場する。しかし、空腹に苛まれたシックスに食べられる。
一応筋は通ります。そしてシックスは顔を隠すなどの目的でさらにレインコートを継承する、と。ただ、我ながらあまりに大胆すぎる気がします(笑)
気になる点がもう一つ。PVでシックスがレインコートを羽織るシーンで、彼女の足元に何かが落ちているのです。これは……何でしょう。全然分かりません。
また、私の拙い日本語訳が間違っていないのであれば、シックスはシグナルタワーへの道を知っているようです。モノならともかく、シックスがというのは腑に落ちません。彼女もタワーに関連している……?
そして既に彼女の危険な一面は発露しつつあります。病院編では、独りで患者の腕を何やら弄っていました。この少女は何を抱えて生きているのでしょう。
一部ではシックスがラスボスになるという考察も有力です。根拠はこのグッズ。
!?!?!?
モノの数倍の大きさに肥大化、腕も長くなり、変わり果てたシックスです。これはグッズであり、かなり早くから公開されていたのでミスリードの可能性もありますが、あるいは……これが彼女の本来の姿なのかもしれません。
こちらから全体像の動画が観れます。
https://twitter.com/LittleNights/status/1189905187730853891
ファントム
誰やねん。
PVにも一瞬しか出演しておらず、項目の追加を忘れていたのですが、本編をプレイしたところ、収集要素であることが判明しました。この少年に重なるとモノは苦しむような動作を見せ、さらに紙袋の内側に光が明滅し、少年は消失します。隠し部屋の謎の動物を蹴るような仕草もあり、意思があるようです。
青い光からランナウェイ・キッドにも見えますが、服装がやや異なる気がします。しかしそうでなければ一体誰なのでしょうか。もう全部ヴェロニカでいいんじゃないかな。
『Ⅱ』のテーマ
『Ⅱ』のテーマは「洗脳」だと思われます。リトルナイトメアにおけるテレビが洗脳めいたことをしているというのは既に解説した通りです。シグナルタワーは邪悪に描かれていますが、実際にテレビの電波を流す塔が日本にも存在し、マスコミの報道にかかるバイアスが度々話題になるように、これは全くのフィクションではありません。
また、教育は子供を導くことです。これは極端に言えばある種の洗脳と言えるでしょう。大袈裟に思うかもしれませんが、日中戦争中の日本は「国のために死ね(意訳)」的な教育をした後に教科書を黒塗りしました。他人事ではありません。教科書は最近でも度々改正されますし、教育は100%正しいとは限らないのです。もちろん、教育が子供を良く育てることもありますが、リトルナイトメアの世界ではどうでしょうか。子供は文字通り頭が空っぽなのです。
その洗脳に抗うには、テレビや教師の言うことを鵜呑みにしないのが重要です。何かに作られた先入観を捨てないと、すぐに操られてしまう。
リトルナイトメアは幾度となく私たちの先入観を、シックスがノームを食べるわけがない、レディの顔はそのまま鏡に写っている、黄色いレインコートを着た少女は絶対にシックスであるという思い込みを、一蹴してきました。この考察でも、完全に先入観を排除しきれていないことは認めざるを得ません。リトルナイトメアはこう言っているのではないでしょうか、「思考せよ」と。
ところで、先入観や思い込みに抗い、洗脳されないように努力するのを、妨げてしまうものは何でしょうか。それは「欲」です。特に七つの大罪にあたる傲慢・強欲・嫉妬・憤怒・色欲・暴食・怠惰は、使い方次第で人を操ることができる強力な欲です。
1年に1度、モウに入るゲスト。彼らの姿を見た者は二度と無かった……というのを毎年懲りずに繰り返している。ゲストは、食欲を前にして判断能力を失い、たやすく洗脳されるのです。
食欲に応じてモウという機関があるのなら、『Ⅱ』では傲慢(あるいはその他の欲)に応じてシグナルタワーそしてテレビがあると考えられます。
私たちにも経験が多かれ少なかれあるはずです。テレビやインターネットに溢れる、種々の欲を刺激する情報に惑わされかけたことが。逆に、世に横行する詐欺師は、欲に目が眩んだ人を騙すのです。
総括すると、リトルナイトメアは、自分で考えて洗脳されないようにしろと、特に欲に堕ちることのないようにしろと、こう言いたいのだと思います。
THINMAN/ノッポ男
大トリを務めるのはこの男ー! 闇深いブロードキャスター、ノッポ男ー!
『Ⅰ』の序盤に現れプレイヤーに衝撃を与えて以降、リトルナイトメアの考察にあって必ずと言っていいほど触れられる彼。脚長男、HANGMAN/首吊り男などと呼ばれ、海外ではBROADCASTER/ブロードキャスター(「放送する者」の意)と名付けられたりもしました。
英語名THINMANが公開されてから、日本語名がどうなるか気になって仕方なく、勝手にシンという名前を付けたりしていたら、まさかのノッポ男で「え?」ってなりました(笑) でも、この少しずれたネーミングセンスは流石リトルナイトメアといった感じです。
その名の通り痩せている、というか全身が非常に長く、八~十等身のスーパーモデル体型です。しかしそれを除けば、奇々怪々が集うリトルナイトメアにあって実に普通な姿をしています。服装は角張った帽子にスーツ。暗いながら顔も見えますが、言っちゃ悪いけど特徴に乏しいです。
ちなみに、ここでは『Ⅰ』で首を吊っていた男とノッポ男を同一視します。リトルナイトメアのことですから、違う人物である可能性も普通に考えられますが、やはり話がややこしくなるためご了承ください。
ノッポ男の初登場は『Ⅰ』の超序盤。ソファのある、天井から椅子が吊り下がった部屋(部屋Aとします)の次の部屋(部屋Bとします)にて、首を吊った死体として現れました。
脚が長いのはこの時点で確認できますが、胸より上はモデリングされていないようです。また、椅子を蹴って首を吊ったにしては足の位置が高すぎます。
次の登場はキッド編のラスト。テレビに一瞬だけ写りました。その時はまだシルエットが不鮮明でしたが、『Ⅱ』のPVにてはっきりノッポ男だと判明したので、この場面で写っていたのもノッポ男と見て良いでしょう。
いずれにせよ『Ⅰ』の時点ではほとんど情報が明らかになっていなかったにも関わらず、僅かな材料を元に考察が盛んに行われました。
最も力強いのは管理人の同僚説です。管理人の部屋には、彼では届かない高さまである棚や、干された長いズボンなどがあり、また目の監視システムは盲目の管理人には使えないことから、ノッポ男は以前、管理人と共に仕事をしていたと考察されたのです。ペアとして見ても手長脚長と通るので、かなり有力な説でしょう。
さらに、前述の「管理人がモウの従業員ではない」説と合わせると、彼が管理人を雇った可能性も考えられます。モウの下層は管理人にとっての「監獄」でありノッポ男にとっての「隠れ家」であったのかもしれません。しかもここで彼がガバメントの一員だという仮説すら立ちます。
また、部屋Aのソファの上にある煙草と灰皿に注目する動きもあります。これはキッド編のラストにも写っており、テレビにノッポ男が現れるのは意味深です。
他にも、先述の子供部屋にも煙草と灰皿があり、子供部屋に誰かを閉じ込めていた犯人であるとも推察ができるでしょう。
部屋Aには角張った帽子もありました。実はこの帽子、大量のゲストから逃げてハリウッドダイブした先にさりげなく置いてあり、ノッポ男がゲストルームにも来たことを示唆しています。帽子のある場所はゲストを見るのにちょうど良く、さらにその右側はレディの部屋へ通じるエレベーター。
ノッポ男は、モウにとっても重要人物だったと考えられます。それも、レディと会うことができるような。
彼の死因についても議論は耐えませんでした。自殺ではないことが疑われるので、レディの秘密を見てしまい、彼女の力により首吊りを偽装して殺されてしまったという説が強く支持されました。
しかし『Ⅰ』時点ではこれ以上の考察は進みませんでした。
その後、ノッポ男は意外な場所にその存在を見せます。『VERY』の終盤、ネストの玄関、階段を上った先です。そこには2枚の絵画があり、左の絵には明らかにノッポ男の脚が椅子と共に描かれています。右の絵には、左側にノッポ男の脚、中央にプリテンダー、右側に女性の脚が描かれています。
このことから、ノッポ男がプリテンダーの父親であるという衝撃の仮説が立ちます。さらに、母親の脚は『Ⅱ』の先生のものに見えるとも言われています。ノッポ男をもってモウとネストが繋がったとも言えそうです。
そしてさらに時は流れ、PV1で僅かにその姿を見せた1年後、PV2の後半に華々しく登場、ファンを沸かせ、演出から彼をラスボスだと考える人も現れました。また、彼について考察する材料も格段に増えたのです。
ノッポ男の行動に関して、地面から立ち上るように現れる、その際にノイズが発生する、瞬間移動できることが確認されました。
テレビに映り込む描写と合わせて鑑みるに、彼はテレビの中に存在できます。それどころか、テレビの外に出て子供を攫うことすらできるのです。
テレビの中には文字通りの「目」があります。彼の監視の媒体なのでしょう。
少し脱線しますが、PVの上記の場面ではリトルナイトメアⅡのテーマ曲が逆再生で流れていました。確たる根拠ではありませんが、私はテレビには時間を移動できる効果があるのではないかと考えています。ただ、それを考えるといよいよ考察が迷宮に入るので、今は仮説に留めています。
彼は街中のテレビにアクセスし攻撃してくる可能性があり、仮にテレビを破壊しても他のテレビに移動されてしまいます。電波の大元・シグナルタワーを叩かない限り彼を倒すのは不可能でしょう。あるいは、それすら見越してタワーの電源が落ちた際の避難先を作っていれば、彼は不死の絶対王者です。
また、シックスがテレビの中に引き込まれる場面があります。これが単なる死亡シーンなのか、はたまたイベントなのかは気になるところですが、とにかくチート級の能力を行使します。
ブレインウォッシュドがモノやシックスを襲うのも、テレビによる洗脳効果かもしれません。ノッポ男が直々に現れずとも、大量の操り人形によって自らに歯向かう因子に対抗できるとなると、敵はもはや街そのものと言えるでしょう。
戦う場面は街の中、電車、屋内が確認されています。特に「室内」は彼の部屋ではないかと考えています。
こんな高い位置にある椅子に座れるのは彼だけでは?
また、電車についても気になるところです。説明文による、彼が何かを探していることと関係があるのでしょうか。
ところで、ここでノッポ男の「首吊り」に話を戻そうと思います。あれは自殺ではなく、レディなどに殺されたとする説が一般でしたが、ラスボスと疑われるような雰囲気を醸し出すこの男が、簡単に他者に討たれるものでしょうか。
もう言いたいことが分かったと思いますが、ノッポ男は自分で自分の肉体を殺すことでテレビの中の住人となったと考えています。
テレビの中を移動できるのは大きなアドバンテージです。遠くへの移動が容易で、監視もできる。肉体にこだわらなければ、ほぼ最強の存在となれます。
そうすると、何故普通に自殺しなかったのかは少し疑問ですが……。
そしてノッポ男の映像にはもう1つ、重要なものがあります。それはモノあるいはシックスを攫うような描写です。あまりに映像がブレるのでどちらを拉致しているのかは分かりません。
既にモノとシグナルタワーとの関わりを考察しましたが、このノッポ男も明らかにタワーの関係者。モノとノッポ男に深い繋がりがある可能性は大です。
しかし、『Ⅰ』でシックスがレディを打ち倒したように、モノがノッポ男に下克上を果たすことも予想できます。傲慢の力とはどんな力なのでしょうか。
彼についての考察は現時点ではここまででしょう……と言いたいのですが、あと一つ、気になることがあります。
ソファのあった部屋Aの話です。部屋Aの奥側には覗き穴のあるドアがありますが、シックスがその前を歩くと、ドアの向こうを何かが通るのが覗き穴から確認できます。しかも、動きから見るに、ドアの前で一度止まっているのです。
エリア的には管理人だとするのが最も自然ですが、メタいことを言えば彼の「顔見せ」はもっと先で行われる上、この謎めいたシーンの正体が管理人だとは考えにくいです。
www.youtube.com実はMODによりドアの向こうを通ったのが何かは見ることができます。それは大雑把なモデリングに包帯のような物が巻いてあるという物です。部屋Bのノッポ男の上半身がモデリングされていないように、意図的に詳細に形を作っていないと思われます。
そしてそのこと自体が、ドアの向こうにいた「何か」が重要な存在であることを裏付けているのです。
アプリコミック
何と唐突に『Ⅱ』に関するコミックが無料公開されました。
章立てになっており、現在6編が公開されています。恐らくこれで全てでしょう。予想通り、「シックス」章ある物語です。これからその内容を紹介します。
1:シックスとモノ
森の中、シックスがハンターから逃げます。一度彼を撒いたシックスは樹上で月を背に佇むモノを発見(めちゃくちゃかっこいい)、直後ハンターに捕獲されます。
小屋で会うより前から両者に面識があったという重要な資料です。しかし、一番初めにモノがテレビから出てきたとき、どこから来たのかが気になります。時系列的に、あれより前に会っていなければならないはずですが……。
2:ノッポ男
目隠しをし、民族風の格好をした少年(あるいは少女)が森の洞窟で得体の知れない動物に襲われる悪夢を見ます。その後、ハンターのものに見える物置の近辺で、テレビから貞子さながらに出現したノッポ男に攫われます。
誘拐の直前、目隠しを外すような描写がありました。目隠しをしている点から、幼少期の管理人との説が浮上しています。また、夢の中で彼(彼女)を襲ったのは、深森の隠し部屋の生物と同一ではないかとも言われています。
3:病院
三つ編み2本の、鼻血が止まらない少女が、病院の部屋で床を掻きます。突然ドアの外から滑り込んでくるスプーン。それを用いて地道に穴を掘る少女。スプーンが壊れると新しい物が提供されます。まとめて渡せよ。その数を壁に刻みながらなおも掘る少女。74本目のスプーンで脱出した先はまさかの同じ部屋(ただし、出口には到達したが一度戻ったという説もあります)。そこでなぜか扉が開きます。廊下を歩く彼女の後ろには天井にぶら下がった彼が……。
スプーンを提供したのが誰なのか、なぜ扉が開いたのか、なぜずっと鼻血を出しているのかなど、一際謎が多い章です。
ちなみにスプーンを提供した者の陰は大人サイズでした。しかし地面に立っていたのでドクターではありません。また患者とも考えにくいです。他に誰がいるというのでしょう?
4:学校
誰かが誰かに蹴落とされる場面からスタート。それを見た、キャンディを持った少年がいじめっこから隠れています(この少年はいじめっことは違い、一般の子供です)。キャンディで次々いじめっこを撲殺する少年。食べ物で遊ぶな。恐怖からかずっと泣いています。校庭に出ると、最初に蹴落とされたいじめっこがいる。生死を確かめるように彼を脚で触る少年。そこに足音。ロッカーに隠れますが、彼女の目を逃れられるはずもなく。
最もホラーな内容です。
学校にはいじめっこだけがいるのではないという資料です。また、この話の主人公は服が綺麗な点、小太りしている=よく食べている点、さらにキャンディを持っている点から富裕層ではないかとの指摘があります。
5:街
白い布に2つの穴を開けた子供の目線です。彼(彼女)は街の家におり、ブレインウォッシュドがテレビに釘付けです。積み上げられた皿から残飯を盗み、檻に近付きますが、中のねずみは頭が取れています。血の跡を辿ると、瀕死のねずみを発見。それを抱えて窓からの脱出を謀ります。飛び移れそうな場所を発見しますが、高所に足が竦むうちにテレビが消え、彼らが動き出す……。
ねずみの首が無いのに気付かず、人面ねずみだと思っていました(笑) なぜ頭が無いのかは不明です。状況は、2匹目のねずみが食べたことを物語っています。それでは共食いでしょうか。そんなまさか……と思って調べてみたら共食いすることはあるそうな。流石ねずみ、たくましい。しかし、それにしても頭だけを食べていくことが果たしてあるのでしょうか。
6:モノ
床下にいるモノ。顔を出すと建物の中は大火災。子供が慌てています。扉には鍵が掛かっていて開かない。散水装置が起動、炎が消えるも、上方より何者かの手が現れ、次々に子供たちを攫っていく。一人別の部屋へ逃げるモノ。窓から逃げようとするが、追手が来る気配。壊れたテレビの中に潜みます。人影が部屋に入ってきて、テレビの前に立ち……。い や な お と 。
トップレベルに難解です。モノの過去と思しいですが、そもそも何の建物なのかが分からない。散水装置が起動するあたり、しっかりした建物です。子供たちは皆オーバーオールを着ており、上述した通り裕福である可能性があります。
しかし何より、手の主は誰なのか。もちろん候補筆頭はノッポ男。人影は中肉中背といった感じでしたから。しかし、テレビから見た腰の位置が、彼にしては低いという違和感があります。
また、その謎の人影は確かにモノを捕捉しました。しかしながら、モノは本編にちゃんといる。これはどういうことなのでしょうか。
「彼」がいた?
まずはこちらの写真をご覧ください。
壁の紙ももちろん重要ですが、目やドクター、ノッポ男が描かれているだけとも言えます。それよりも、左下や棚にある鳥のオモチャ、右下の熊のおもちゃ、棚にあるコマに注目していただきたいのです。
これら全てが管理人の部屋にありました。
また、病院の壁一面に傷が刻まれた隠し部屋には腕の長い彼がいたのではないかと推測されています。上記のコミックでは少女が付けた傷は低い位置に留まっていたので、別の部屋であったと説明もできます。というか、スプーンを提供した張本人が管理人であるとすら言われています。確かに彼は人形だけでなくスプーンも愛でていました。
追記・上の写真の部屋は病院にありました。これは「ある」のでは……?
管理人は病院にいたのでしょうか。
さいごに
長々と『LITTLE NIGHTMARES』シリーズについて考察してきました。しかし、この考察には前提がたくさんあり、そして前提が覆ることはリトルナイトメアではお馴染みのことです。私がした考察に間違いがあったり、または「こんな考え方もできるのでは?」という新たな意見がありましたら是非コメントでお知らせください。
また、リトルナイトメアの考察の助けになる動画を幾つか紹介します(敬称略)。本記事で動画を引用させていただいた方もいます。
・鳥の爪団
神話やタロットカードなど様々な角度から広範な考察を行う方で、新たな視点に驚かされます。情報入手の早さも界隈随一で、定期的に考察動画を挙げてくださるリトルナイトメアの生き字引です。実況も行っています。生声解説です。
・ごりえ
日本人で唯一、MODを用いたゲームの解析を行っています。考察などもしています。字幕解説、最近は生声解説も行っています。「5分でわかるリトルナイトメア」シリーズがとても参考になります。
・VikanGaming
海外の方で、私の知る中では最も多くの考察をしています。MODの解析も行っており、世界一リトルナイトメアを考察しているといっても過言ではありません。字幕や生声で解説しているので、英語力に自信がある人におすすめです。英語が分からなくても雰囲気だけで楽しめます。
それでは、ここまで読んでくださってありがとうございました。
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