岡山大学病院(岡山市北区鹿田町)は15日、新型コロナウイルス感染症の後遺症を専門に診察する「コロナ・アフターケア外来」を開設した。同病院によると、後遺症の専門外来は全国的にも少なく、県内では初めて。
新型コロナ感染症を巡っては全身倦怠(けんたい)感や睡眠障害、嗅覚障害などの後遺症があるとされ、海外の研究では患者の半数以上に症状が出るとの報告もある。同病院は、県内で後遺症に苦しむ患者に専門性の高い医療を提供することを目的に専門外来の設置を決めた。
対象は発症から1カ月以上が経過し、受診時に発熱などの症状がない患者。同病院の総合内科・総合診療科内に開設し、通院が困難な患者には他の医療機関と連携した診療も行う予定という。診療日は毎週月、火曜の週2日で、かかりつけ医からの紹介状と予約が必要という。
同病院総合内科の大塚文男教授は「後遺症の症状がある方をフォローアップする窓口が必要だと思い開設した。正確に診断して必要な診療科や地域の医療機関と連携していきたい」と話している。【松室花実】