ゼルビスです( ・Д・)

エアコンを語るシリーズ②


以下、今回の注意事項

※あくまで事実のみ掲載しています。一方的に悪口を言っているつもりは毛頭ありません(´;ω;`)

※ダクト全館空調はドラフト(直接的な冷気や暖気)が無く室温一定ですし、個別エアコンと違って吹き出し音も無く、メリットも沢山あります!

これらを納得した上で納入するのなら全然問題ありません!!

ただし!ハウスメーカー側が安易に勧めてきても、結構なデメリットがあります!!

基本的に入れ替えのできない&一生付き合う必要のある「壁や柱や窓」といった住宅そのものです。

キッチンや風呂等の設備は入れ替えが容易にできますが、全館空調は基本的に不可能です

そこらへんを説明します!










前職は空調エンジニアでした


空調エンジニア仲間はどんなエアコンを使っているかと言うと

だいたいが量販店の最安モデルでした(´・ω・`)

もしくは営業との付き合いで買わされた最上位機種(笑)

皆、修理現場を見ているので、エアコンなんてどうせ壊れる消耗品と割り切っているからです


そんな空調エンジニア仲間で一致しているのが




ダクト式全館空調だけは絶対に自分の家には導入しない

ということです。


私も死んでも導入しません。家族が導入すると言ったら殴ってでも止めさせます(笑)


当然、理由があります。




理由1

導入費用がクソ高い

30坪でだいたい220万前後、価格破壊のZ空調でも130万前後でしょうか

Z空調の130万だと、工事費込5万の最廉価モデルが25台程買えますね('д` ;)




理由2

使っているエアコンが超低性能

現在の設置費込税込5万で買える最廉価モデルのAPFは5.8なのは以前
空調エンジニアがエアコンを語るのである①〜エアコンは何を買うべきか〜
でも説明しました
市販品の中で最低性能です(;´Д`)

高機能機は7位ありますからね

じつは、ルームエアコンは熱交換器の形状がくるっと回ってるので高面積で高効率なんですよ。
でも、設備用は熱交換器が板状なので気流通過面積が低く、効率が悪いのです。
これは構造上どうしようもないです。

で、ごたくはええから実際どんなスペックやねんと



参考にヒノキやさんの使用エアコンの情報を公式から転載します
無題

これですね


無題5

現行は型式変更でS50WLVとなってますが、一緒です

衝撃なのはAPFの数値

まさかの4.3  (((( ;゚д゚)))低っ


これではいくら家が高断熱でも、そもそものエネルギー効率が悪いので
全館空調が電気代高いと言われる最大の原因です

特に、ひのきやさんはそこまで高性能住宅でないので、余計に電気代が……


例えるならV6エンジンの3500㏄でエコ運転をしているようなミスマッチです(笑)




理由3

絶対に壊れる(のが早い)

機械ものなのでいつかは壊れるのですが、全館空調は間違いなく早く壊れます

実際に修理してきた人間ですし、以下参照で

無題4
まず、家電の設計寿命の記載義務が10年くらい前から始まりましたね。

この機械の設計寿命は〇年ですってやつ

これも仕様書なのですが、設計寿命10年とあります

んなこと言われても設計寿命ってなんじゃい!と思いますが、基本は運転時間で

下の枠に1年間の使用時間が書いてます。


冷房9時間/日 冷房1008時間/年
暖房7時間/日 暖房1183時間/年


これを10年間繰り返すと21910時間が設計寿命ですね

たしかにエアコンのファンや圧縮機といった各種搭載部品も二万時間を設計寿命として開発してるので当たってるわい(当たり前や)


……ん?あれ?


ちょっと待てや(*`Д')
Z空調は24時間運転だろーが
何で一日の運転時間を短く決めて設計しとんねん


………


年間の冷暖房時期を6か月(7 8 11 12 1 2月)
しか空調を絶対に使わないマンの家として試算とすると

24時間運転×30日×6か月=4320時間が一年の運転時間

上記の設計寿命21910時間÷4320時間=たった5.07年で機械設計寿命ですね…


冷房暖房モードにはしなくても、基本ファンモーターの送風運転は24時間365日動かすのが全館空調のルールなので…
送風機は確実に5年の半分の2.5年で機械寿命となりますね…早すぎやろ

上記の5.07年は、絶対に年間6か月しかエアコン使わないマンのモデルなので

リアルガチの実際は4年以下が設計寿命じゃないでしょうか?


24時間空調運転をして快適に過ごすのが全館空調の目的なのですが
設計寿命があまりに短命ですよ。。。


実際にエンジニア時代に、全館空調は6~7年過ぎた位からよく故障して直してました。

あくまで、機械寿命設計なので二倍持つこともよくあります。

今ではZ空調は10年保証になってますが、10年無事に過ごせても、確実に圧縮機はぶっ壊れて修理費用がだいたいメーカーからハウスメーカー出しで10万位ですから、そっからヒノキヤがペーパーマージンかけたらユーザー価格15万位になるのではないでしょうか。

そもそも24時間連続で数か月の運転なんか機械にとってめちゃくちゃ悪いスーパーブラック環境ですから壊れるなってーのが無理です('A`|||)



理由4

むしろ電気代が高い

無題6
Z空調搭載(単世帯・オール電化)のオーナー宅を対象に消費電力調査を1年間(2019年)実施しました。〈約30〜40坪の平均的な大きさのお宅





たけーよ(笑)桧家…。


ちなみに、↓千葉市35坪4人オール電化のサンプル例です

Screenshot_20210216-215435~2


こちら、同じ桧家でZ空調有りと無しで対談をして電気代を比較していました。

Z空調は32000円ですって。

温暖な関東圏でこれですからね。

施主の方はエコキュートと浴室乾燥機と食洗機が原因と言ってますね(笑)

Z空調無しの対談相手は食洗機を1日3回も回してるそうですが。5地域の33坪で17000円だそうです。

https://kirin-no-myhome.com/

樹脂アルミサッシの家にAPF4.3のエアコンで全館空調をさせる桧家住宅も中々鬼畜です。

全館床暖の一条工務店とは家の性能のレベルが全然違います。

中途半端な性能でダクト式全館空調を入れるとこうなる事もあります。

桧家やヤマダホームはZ空調を無料で配っているみたいですけど、しっかり住宅本体にミックスマージンされてます(無料なわけがない)

入れたら最後、このような高額な光熱費と、修理費、更新費で一生囲い込みで利益確保する桧家の経営戦略です。

さらには他の設備の更新も提案する営業アタックも容易です。

タダより高いものはありません。


ダクト式全館空調するならHEAT20G2は最低欲しいです。

それでもAPF4.3と低すぎるので(壁掛け最廉価機でも5.8)電気代は覚悟して下さい。




理由5

内部のカビがやばい

これは言わずもがな、製品の中身を見ている空調エンジニアだから言える事です
現在は吸気側にHEPAフィルターのような高性能集塵フィルターをかませているのでダクト内部が埃まみれとはならないようですが、(その分、HEPAフィルターは定期交換必要、しかもだいたい高い)
わずかな埃から付着する微生物雑菌が熱交換器内部のドレン水から繁殖していきます
これはもう、どんなエアコンでも避けられません

機械本体も天井裏などの高温高湿度な環境にあるのでなおさら雑菌繁殖天国です。

できれば、熱交換器を通過した吹き出し側にもフィルターは欲しいのですが、そこまでフィルターをあちこちにかますと風量不足になりますし、現状は難しいのかと

カビは家の環境で生えたり生えなかったりしますが、私は10年使用してカビの生えていない天井埋め込みエアコンはほとんど見たことありません。あるとしたら別荘地などであまり使ってない場合です。



理由6

入替費用がやばい

仮に故障せず奇跡的に20年の24時間運転に耐えたとしましょう。
さすがに20年となると、故障をしたら部品保有期限が超過しているので修理困難&割高でしょう。
そうなると、入替になるのですが、私の経験上、入替でまた50万近くかかりますね。

ちなみにZ空調は住宅設備用エアコンといって、量販店では取り扱いのないモデルです

他の住宅設備用は、ルームマルチエアコン(これも絶対にオススメしないです)、床置きタイプ、外電源や3Φタイプでしょうか

具体的に住宅設備エアコンは、量販機と何が違うかというと、なぜかめちゃくちゃ低性能

なのと

販売会社→卸業者→設備屋→工事屋と商流ガッチガチなので、超価格が高いです

住宅会社経由で、新築ですから、ウチで施工までしますよーと言いながらも、全部電気屋にぶん投げてクソ高い見積もりになるのはあるあるです





実際に合った現場なんですけど、天井埋め込みの設備用エアコンを20年使用して、もう部品も無いので入替となりました。
が、機械は20年の間でモデルチェンジを何度も繰り返し、傾向としては小型化になっていきます

そうすると、今のエアコンを外しても、最新の設備用エアコンがそのままの位置に取り付けられません

壁掛け用と違って、設備用埋め込み式は、天井裏から全ねじボルトで固定されていますので、吊る金具の位置が違うので、ボルト打ち直し
また、吸い込みの開口部も小型化しているので、天井開口部が大きい所に小さいのを入れると隙間があくので、天井張替えの後に、適正な大きさに再度開口
さらにはダクトのチャンバー接続口も異なるので既存のものが使えず、ダクト異形ジョイントへのやり直し、劣化したドレン配管の交換など、とんでもない大工事になります


バブル期に室内機が見えないのでスリムでオシャレ!と、流行した天井埋め込み型ですが、入替となると上記のパターンになり詰みます

結局は壊れても取り外しもせず、違う所に壁掛けエアコンを取り付けるのがあるあるです(笑)

一部屋だけの天井埋め込み式ならそれでいいのですが、家じゅうにダクトを這わせている全館空調は家の寿命まで設備用エアコンを天井裏に据え付けしなければいけません。

また、20年使用したら冷媒配管も交換ですが、室内機の天井裏から室外機までの配管施工状態によっては交換自体が不可能(´;ω;`)

するとしても天井&壁開口という

半端ないリスクです

理由7

壊れたら暑くて(寒くて)やばい

はい、これはその通り、Z空調は二系統あるならまだ壊れてもどちらかの階層に避難できますが、

最悪なのは大きいエアコンの容量で、1台で全館空調しているお家

私が行ったら、夏場に壊れて修理もすぐに来れないので、待てないし、家が熱くて死ぬから
壁かけエアコンを新規工事して取り付けて修理を待ってました(笑)


そして、故障した現場に行くと言われるのが、

ダクト式全館空調なんか止めとけばよかった…

という家主の嘆きです








上記のデメリットを乗り越えても、ダクト式全館空調の快適さは代えがたい物です
家じゅう一定温度は夢の環境です



なので、ダクト式全館空調はお金持ち向けの商品だと思ってます




私はエアコンは量販店の税込5万取り付け込み5年保証付を
24時間運転させてブッ壊す勢いで使い倒してます!

部屋の戸を開けておけば全館空調になりますし(笑)



以上です







追記 2021年2月