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都構想住民投票「3度目しない」採択 大阪市議会

2021年2月20日

 大阪市議会財政総務委員会は19日、大阪市を廃止し、特別区を設置する「大阪都構想」に伴う3度目の住民投票を実施しないことを求める陳情書を審議、自民党・公明党・市民第一の賛成多数で採択した。大阪維新の会は不採択としたが、現在の議会構成での3度目の住民投票は事実上困難になった。

大阪都構想について「3度目の住民投票を実施しない」ことを求める陳情書を自民、公明、市民第一の賛成多数で採択した大阪市議会の財政総務委員会=19日、大阪市役所

 松井一郎市長、吉村洋文知事は、自身が3度目の住民投票をすることはないとしているが、維新の中には今も住民投票を求める声がある。

 法的拘束力はないが、市議会では維新は過半数に満たず、昨年11月の住民投票で都構想に賛成した公明も陳情書採択を主張した。共産党は少数会派のため同委員会には割り当てはない。

 自民の荒木幹男委員は「政令指定都市である大阪市を存続することが、市民の意思であることが示された。3度目の住民投票など決して行ってはならない」と指摘。公明の土岐恭生委員も委員会終了後、「2回の住民投票の結果は重い」と述べ、住民投票での民意を重視する姿勢を示した。