テント型の仕切りが設置された体育館に避難し一夜を明かした人たち=14日午前6時53分、福島県相馬
テントを用いた間仕切りに消毒、検温―。最大震度6強となった13日の地震後、宮城、福島両県の各自治体は新型コロナウイルス禍で避難所運営に当たった。事前準備に沿って実施した地域では、住民から「コロナが不安だったが、安心して過ごせた」との声が上がった。東日本大震災の経験も生きた。
福島県相馬市の体育館は最大で92人が避難。市社会福祉課の村井智一課長によると、入り口で消毒を促し、検温も徹底した。定期的に換気し、世帯ごとに間仕切りされたテントも用意。発熱者が出ることも想定し、別室も確保した。
妻と幼い子ども2人と一緒に、テントに身を寄せていた柳沢裕紀さん(29)は「雑魚寝を予想していたので、個別に仕切られていて安心した」とほっとした様子だった。
事前の訓練が、迅速な動きにつながった例も。宮城県山元町は昨年10月、コロナ対策を含めた避難所運営を訓練した。今回の地震では2時間弱で10カ所を開設でき、担当者は「イメージ通りに進んだ」と手応えを語る。町は震災で津波被害を受けており「町民の高い防災意識も、適切な動きを後押しした」とした。
福島県国見町の観月台文化センターでも、消毒や検温に加え、体調や新型コロナ患者との接触履歴などを確認した。町が備蓄していたフェースシールドやマスク、ガウンも持ち込んだ。
町は昨年8月、避難所での感染症予防策をまとめた「避難所衛生マニュアル」を作成していた。受付を担当した保健師の佐藤理加さんは「おおむね混乱なく対応できた」と胸をなで下ろす。一方で「避難者は高齢者が多い。次の災害も想定し、今後も感染予防を徹底しないといけない」と気を引き締めた。
(共同通信社)