県議会に政活費返還請求命令 6議員の1480万円
兵庫県議会の議員や元議員計7人が2011~13年度に政務活動費(政活費)計約2350万円を違法に使ったとして、県議会が議員らに返還を請求するよう市民団体が求めた訴訟で、神戸地裁(山口浩司裁判長)は26日までに、6人分の計約1480万円について返還を請求するよう命じた。
山口裁判長は判決理由で、政活費の使い道に合理的な疑いが出た場合、「県や議員が疑いを晴らす立証をしない限り、使途基準に違反したと認められる」との考え方を示した。
判決によると、324万円分の切手を購入したのに「使用を裏付ける的確な証拠がない」ケースがあったほか、県政報告書の印刷代を支払ったとする業者に機材が備わっていなかったり、人件費支出の証拠として提出された勤務表に、存在しない「4月31日」が記載されたりしていた。
7人のうち1人については、提出資料に偽造がなかったとして訴えを退けた。
県議会事務局は「判決文を精査する。政活費の適切な運用に努める」とコメントした。
市民団体は計8人について提訴したが、全額返還した1人に関する訴えを取り下げた。