~歌詞の世界に浸ろう~Vol.1
親しみやすい曲調ですが、歌詞に目を向けると印象はガラリと変わります。
婚約者に捨てられ、結婚式場に取り残された男性。
とても正気じゃいられないであろう状況(実際に冒頭で自殺への決意を語っている)で、彼は自身の半生を淡々と振り返っていきます。悲しくなるのと同時に恐怖すら覚える曲です。
Alone Again (Naturally)
In a little while from now
今からしばらくたっても
If I'm not feeling any less sour
このモヤモヤが消えなかったら
I promise myself to treat myself
こうしてやろうって誓いを立てた
And visit a nearby tower
近くのビルまで行って
And climbing to the top
屋上まで駆け上がり
Will throw myself off
身を投げてやるってね
In an effort to make it clear to whoever
みんなにはっきり分からせるんだ
What it's like when you're shattered
心を傷つけられるのがどんな気持ちかって
Left standing in the lurch at a church
教会に置いてきぼりにされて
Were people are saying, My God, that's tough
こんな声が飛び交う「あらまあ、大変だわ」
She stood him up
「彼女に捨てられたんだな」
No point in us remaining
「私たちがここに居続ける意味もない」
We may as well go home
「帰ることにしよう」
As I did on my own
自分でそうしたかのように
Alone again, naturally
また一人ぼっちになった。当たり前のように
To think that only yesterday
たった昨日を思い返してみても
I was cheerful, bright and gay
僕は元気で明るくて陽気だった
Looking forward to who wouldn't do
安心しきっていた
The role I was about to play
僕の役割が奪い取られるなんて思わなかったから
But as if to knock me down
でもまるで叩きのめされるかのように
Reality came around
現実が襲ってきて
And without so much as a mere touch
ほとんど触れることもなく
Cut me into little pieces
僕をズタズタに切り付ける
Leaving me to doubt
僕は置き去りにされた疑念の中で
Talk about, God in His mercy
神の慈悲について訴えた
Oh, if he really does exist
“ああ、神様が本当にいるなら
Why did he desert me
どうして一番必要なときに
In my hour of need
僕を見捨てたのだ?”と
I truly am indeed
僕は本当に本当に
Alone again, naturally
一人ぼっちになった。当たり前のように
It seems to me that there are more hearts broken in the world
世界中には僕よりもっと傷ついてる人たちがいる
that can't be mended
彼らは傷を癒されることもなく
Left unattended
たった一人で放置されたまま
What do we do
僕らはどうしたらいい?
What do we do
どうしたらいいんだ
Alone again, naturally
また一人ぼっちになってしまった。当たり前のように
Looking back over the years
ひとり過去に向き合うなかで
And whatever else that appears
たくさんの記憶が呼び起こされる
I remember I cried when my father died
今でも思い出すのは、父さんが死んだ時のこと
Never wishing to hide the tears
僕は涙を隠そうともしなかった
And at sixty-five years old
母さんがその後
My mother, God rest her soul
65歳で天に登るまで
Couldn't understand why the only man
ずっと不思議でしょうがなかったよ
She had ever loved had been taken
なぜ神様が母さんの最愛の夫を奪ってまで
Leaving her to start
孤独な生活を始めさせたのかって
With a heart so badly broken
母さんをどれだけ苦めるんだろうって
Despite encouragement from me
僕の励ましにもかかわらず
No words were ever spoken
母さんの口数は減っていった
And when she passed away
そして彼女が死んだ日
I cried and cried all day
僕は一日中ずっとずっと泣き続けた
Alone again, naturally
また一人ぼっちだね。当たり前のように
Alone again, naturally
また一人ぼっちだ。当たり前のように
コメント
コメント一覧 (39)
カラオケ練習用にyoutubeにこの曲をアップしたのですが
こちらの和訳が気に入ってしまい、
まことに勝手ながら転載させていただきました。
ご都合悪ければ削除しますのでご一報ください。
わざわざご報告ありがとうございます。
自由に引用・転載していただいて構いません。むしろ嬉しく思っております!!
Facebookでシェアさせていただきます。
私はカラオケでは必ずこの曲を歌いますけど、やはり歌詞の内容を知っているとひとりで勝手に泣けてきてしまいますね(笑)
アップをありがとうございます。
この曲は、歌詞を知ってこそ本当の感動が味わえると思います。いつの時代にも通じる人間の「闇」を静かに歌い上げた名曲です。
歌詞の意味を知ると、また印象も感動も一味違ったものになることと思います。
匿名でコメントさせていただきます。
私が中2の時にリリースされて、それ以来好きな曲です。
たまにカラオケで歌います。
字余りの箇所を上手く歌えた時は気分が良いです。
Facebookでシェアさせていただきます。
よろしくお願いします。
近くに洋楽の詳しい人もおらず、10年以上そのままでした。が、先日テレビで
流れてるのをみて、YouTubeで探してみようと思い立ったのが4日前。
hello againだと勘違いしたまま検索して出てくるMY LITTLE LOVERの山。
その山の中腹にひっそりとたたずむレトロな外人のオッサンの顔のアップと
「alone again」。YouTubeって凄いなって思いました。
昨日まで聴きまくってたんですが、急に歌詞が急になりここにたどり着きました。
衝撃的な歌詞でしたが(helloにより明るい歌だと...)ますますこの曲が好きになりました。
おかげでちょっとだけ素敵な1週間になりました。翻訳ありがとうございます。
ネットってすごい!笑 でもhello againにしてしまう気持ち分かるなあ^ ^
この曲をより好きになっていただけたとのことで、私もブログを書き続けていて本当に良かったと思います。ありがとうございます。
字余りの部分笑!いやーわたしもよく歌うのでお気持ちわかります。
ピアノの弾き語りの練習開始しています。
物悲しいメロディーで淡々と歌うギルバート。
でも知らずにジヨン レノンの作品だと感じていました。
(やや違和感はありましたが)
歌が難しくてスピード落として聞いてもついていけません。
こんな曲を作ることが出来る英国人は、やはりすごいですね。
歌詞の意味も和訳の正確さも一番です。一番参考になりました。
ありがとう御座います。
とりあえず1番のみをやり遂げそれからです。
弾き語り、素敵ですね!歌詞の内容がわかると多少おぼえやすくなりますかね。お役に立てて嬉しい限りです。
あまりに衝撃的な歌詞でしたので、コメントさせてもらいました。
普通の甘いラブソングだと思っていたのに
こんな悲惨な内容だったとは!
この男性はこの後どうなってしまうのでしょう?
きっと優しい誰かが慰めてくれたと信じたいです。
分かりやすい解説と素敵な訳詞を
ありがとうございました(^o^)
この後どうなったか・・言われてみればたしかに気になりますね。笑
歌詞のこの曲を主題にして映画1本作れそうな感じもします。
すばらしい訳ですね。ありがとうございます。
ジュリアンさんと同じように、ミスチルのヒカリノアトリエからこのページに来られる方がここ最近多いようです^ - ^ メロディラインがすごく心地いいだけに、歌詞の内容を知ったときは私も相当な衝撃を受けました。歌詞も味わいながら・・・音楽の聴き方すら変えてくれた1曲です。
なるほど、桜井さんがこの曲からの影響をライブで語っていたんですね。気になります。
桜井さんは、若かりし頃、やはりこの曲のメロディと歌詞のギャップに衝撃を受け、「over」という失恋の歌を書き上げたそうです。すなわち、哀しみを明るいメロディーにのせて歌うということ。一番と二番の間にMCをはさんで歌詞にふれ、二番とちゅうでAlone againを口笛で織り込み、overと融合させていました。ヒカリノアトリエ、朝ドラ主題歌含めて過去の名曲6曲、さらにボーナストラックでoverが入ってて、すばらしかったですよ♪あ、関係者でもまわし者でもございません笑
機会がありましたら。
日本語でこの歌詞を歌われたら、最初から最後まで辛い話ばかりで、それはもう聴いていられないですね。でも欧米では当時かなりヒットしたようで、それもビックリです。やはり旋律の美しさからでしょうか。
冒頭の、教会に置いてきぼりにされる男性は、映画「卒業」からの引用でしょうか? 時代的にこちらのほうが少し後だから、影響を受けているのかもしれませんね。今では、この教会の修羅場のシーンはよく見かけますが「卒業」が最初だったのではないかと思います。
ところで、管理人さまは、今はどこかで学校の先生をされているのでしょうか?英語の先生かな? 管理人さまの文章は、英訳だけではなく、日本語も短くとも心に響いてくるので、生徒の気持ちのわかる素晴らしい先生になっておられるのではないかと想像しています。ただ、今の子どもは(親も含めて)ほんとうに厄介だから、根を詰めすぎないようにしていただきたいと思いますです。そして、余裕ができたら、また和訳をお願いします。ボブ・ディランの Simple twist of fate を希望します。
温かいコメントありがとうございます。
本当に、本当に辛い歌詞ですよね・・。歌詞に目を向けると曲の深みが一層増して、こういう曲を名曲って言うのだなと感じます。
これが「卒業」のラストシーンで取り残された男性の気持ちと考えると、なるほど納得がいきますね!
関係があるのでしょうか・・。調べてみます。
私、茨城で幼稚園教諭をしています。英語と洋楽が好きで、高校生の頃から歌詞和訳をはじめました。
子どもが大好きなので、毎日が楽しくてしょうがないくらいです!
Simple twist of fate、和訳してみます。時間はかかるかもしれませんが笑。次の目標ができました。
ありがとうございます。
あれから30年?ぐらい経った今、何となくアローンアゲインが聞きたくなり、YouTubeで聞いていましたら歌詞の意味を知りたくなり、ここへやって来た次第です。
か…悲しいなぁ…
英語のその微妙なニュアンスがなかなか伝わらないことがあります。
わたしも子どもの頃から、自分の趣味で自分の好きな歌を訳したりしていましたが、simon様、とても巧いです。繊細な感性をお持ちなんですね。
この歌の良さ、悲しさがひしひしと伝わります。
日本語の方を読んで、こんなに感動できるなんて。
ありがとうございます!
私がはじめてこの歌詞に触れたときの感動を、どうにか伝えたいと、言葉を選び選び試行錯誤した甲斐があります。(いまでも修正を加えています)
ぱぴこさんのように、昔この曲を聴いてた時のイメージと歌詞とのギャップに驚かれる方が多いようです。このコメント欄に寄せられるみなさんのエピソードを拝見するたびに、和訳をしてよかったなと思います。また見に来ていただけたら幸いです。
めぞん一刻に使われていたのは聞いたことあります。この悲しい内容は、漫画ともリンクしているのでしょうか・・?
あくびのふりですか笑 いやーでも泣きますよこれ。
つらい歌詞ですよね。
初めてその意味を知りました。
たくさん韻を踏んだ歌詞ですね。
名曲です。
コメントありがとうございます♪
まさに名曲ですね。
「また1人になるという寂しいタイトルと
あの曲調はイメージ合わないんだけど…
歌詞はどういう内容なんだろう」
という長年の疑問に
ケリがついたというかますます謎が深まったというか。
本当に壮絶な内容で驚きました。
それでも永く聴き続けられる名曲なんですね。
翻訳ありがとうございました。
そして「転」の部分、It seems to me・・・で始まるところが、この作詞者の一番言いたかったところなんでしょうね。他の部分は恐らくそれを強調するための創作で、この部分だけは作詞者の本心を率直に歌っている、そう感じました。曲調もここだけ変わりますし。そう考えると辛く悲しい一辺倒の曲ではないのかな。
和訳も素晴らしい〜〜!
ありがとうこざいます!
この曲を探したきっかけは昨夜、中島みゆきトリビュートの歌番組を見て、ふとしたことから「タクシードライバー」って曲の中の歌詞、アローンアゲインってこの曲のことだったんだと知りまして、拝見させていただきました。
ありがとうございました。
式場に女が来ない時、どんだけ酷い空気感があったのか想像を絶する
両親のことも、追い討ちをかけるように辛い
そしてそういうときは、自分より辛い人を想像する
その人を癒すためにどういうことをすればいいかを考えることは、客観して自分を癒すことにもつながる、彼の自然体から出た防御反応だ
そしてそのアンサーは、自然にいつものように孤独、って締めくくり
ただ、彼の最高の復讐、というか運命に対する復讐として唯一大正解だったのは
この体験を超名曲に乗せて後世に、永遠に残した、ってことだな
人の尊厳を奪う『クソ運命の神』に対して、音楽が存在する限りずっと世界中の人の心を通して、静かに永遠の怒りをぶつけることができる