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会話

ちょっと面白いとおもったご批判がこちらです。歴史の専門家が二人呼ばれて、歴史や文学の話をしているのに、それを「社会学」といってしまう、というのが今どきのネットらしいといえばそう感じられました。
引用ツイート
T
@FUNDOSHIMASK
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『鬼滅の刃』鼎談企画 歴史編(今井宏昌×嶋理人×髙橋優):戦間期の純情な感情|髙橋 優 note.com/iovis_takahasi なんか現実の自助・共助へのカウンターに使おうとしている辺り、Twitterでも悪い意味で流行りの社会学仕草の匂いがするような……。あとまーた戦争描いてないから駄目理論かよー。
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この点は長谷川晴生さんがすでに辛辣に指摘されてますが、気に食わないものに「社会学」のレッテルを貼るのが昨今のネットでは多く見られます。私の観測範囲では、「オタク」を自称して「表現の自由」を守ると称する人々が、「社会学者は表現規制する敵!」と喚く例が多々。
引用ツイート
hhasegawa
@hhasegawa
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紹介した鼎談(note.com/iovis_takahasi)への反応を眺めていて笑ってしまったのは、明らかに歴史家が歴史の話をしている内容にもかかわらず、これを「社会学」と言っている輩がいたことで、つい先ごろ下記のツイートをしたばかりだったのも手伝って感動的であった。文盲社会学はいよいよ不滅である。
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ちょうど二週間ばかり前でしたか、1月から2月になるころに何故だか「社会学」叩きとそれへの反発のツイートが盛り上がっていました。私も人文社会系と称する大学院の出身なもので、その叩きが社会科学と人文学の区別もついていなさそうなのに辟易しつつも、なぜ叩く連中が現れるのか、少々考えました。
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で、いま思いつくままRTしましたが、とりわけ社会学がネット上で叩かれやすい理由について、先のRTでいくつか示された意見にも肯うところは多々あります。ですのでそれ以外の点で、社会学が、ありていに言えば「オタク」と称する人の中の一部に、嫌われる理由を挙げてみたいと思います。
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それは何も私の独創的な考えではなく(私は社会学の専門家ではありません)、社会学のごく分かりやすい初心者向け入門書に、ご丁寧に挿絵付きで解説されていたものです。出典は筒井淳也『社会を知るためには』ちくまプリマ―新書です。
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同書の43ページの挿絵を引用します。これはどういうことかというと、社会を外部から「客観的」に観察することはできない、なぜなら誰しも社会の一員であり、社会の内側から見える範囲を照らしていくことしかできない。しかも照らすことによって、社会自体が変わってしまうこともある、というものです。
画像
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だから、社会学的に何かを調査・分析する、ということは、社会に対し自分が超然として観察者の立場に立つのではなく(そんなことはできない)、自分は社会の一員であり、自分がどうやって社会を見ているのか、ということを自問自答しながら進んでいくものなのです。
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そう、この自問自答から全力で逃走しているのが、「社会学」をヒステリックに叩く人々の実態なのではと私は考えています。なぜ逃げるのかといえば、自分はこう思う、と表明すると、時に間違えることもあるかもしれないし、バカにされたりもするかもしれません。そういったリスクから逃げているのです。
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「社会学」叩きをする人々は、やたら人の意見表明を「お気持ち」と、まるで無意味であるかのように攻撃します。それは、実は碌な意見もない自身の空虚を糊塗するために、人を攻撃しているのです。それが誤りであることを指摘した学問こそ、フェミニズムでした。「個人的なことは政治的なこと」という。
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だからそういった人々は、「客観的」とか「科学的」といった概念に逃げ込みます。個人的なことは問題ではない、客観的・科学的でなければならないのだ! ですが、社会科学や人文学では、先の図のように、「客観的」というのは成り立たないのです。自分が何者であるかを問い直し続けないといけません。
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「社会学」叩きの連中、特に一部の自称「オタク」が社会性そのものを否定している、とは先にRTした中に指摘がありましたが、先の図でいえば社会の中にあってその一員として社会を見つめるのではなく、自分は(上の図のように)外部から「客観的に」社会を見ているのだ、というのが彼らの主張なのです。
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しかし、繰り返しますが、社会科学では(人文学でも)外部から「客観的に」見る、ということはあり得ないのです。あり得ない立場を標榜しているとは、つまり彼らが、社会の内部にあることを拒否している、といってもアウトローになりたいのではなく、社会の便益は享受したい。虫のいい話です。
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返信先: さん
身も蓋もないことを言えば、一部の「オタク」、社会学叩きを率先してやっているような、「表現の自由戦士」と揶揄されるような人々は、社会の一員であるという責任から逃げ、それじゃあ子供だねと半人前扱いされないために、社会の外部にあって客観を装おうとしている、甚だご都合主義な人々なのです。
返信先: さん
その彼らのご都合主義な立場に、直接的に反省を迫るのが社会学ですから、彼らは社会学を敵視します。しかし、社会の内部でその一員として社会に関わりながら研究するしかない、というのは大なり小なり社会・人文科学全般にあてはまります。なので、彼らの叩く「社会学」は、人文社会学全体に及びます。
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大なり小なりといえば、歴史学なんかは過去の時代を扱うので、どちらかといえば「小」の方かもしれません。でも現在を踏まえて過去を論じると、「客観的」でない!と叫ぶ人たちが、やはり湧いてくるのでした。
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歴史学は社会学ほど明確でないにしても、やはり現代を生きる私がなぜ過去を調べ考えるのか、という問いと無縁ではありません。どんな良質な史料があっても、読む者に然るべき問題意識がなければ、史料は何も語りません。カーのいう「歴史とは過去と現在の対話である」です。
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そういうわけで、社会学はじめ人文・社会系学問を「オタク」の一部が敵視するのは、自分が社会の一員であるということを再認識させられるのが不愉快だから、と私は考えます。なぜ「オタク」の一部がそうなってしまうのかは、長くなるので、また日を改めて論じましょう。
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『鉄道少年たちの時代』は、長いスパンで少年の文化と社会の関係を描いた面白い本ですが、著者の辻先生は、他の本では書いていた「鉄道少年としての自己」に、この本では全く触れていません。先に述べた社会学の定義からすれば、これは不満が残ると、私は書評で書きました。
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あと、近代家族論のまず一冊、の『21世紀家族へ』は、私が鼎談の際に参照したのは1997年の新版でしたが、今では第4版が出ているそうで、私も買ったのですが、鼎談の日までに届かなかったので、やむなく新版を引きました。春休みの間に読んでおかねば。
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最後に蛇足ながら、発端の批判ツイートの他の論点に答えておきますと、「戦争を描いていないからダメ」なのではありません。作品が大正で終わっていればそれはそれでいいのです。しかし、戦争を経た時代を敢えて飛ばしているのだとすれば、その意図が何なのかは論じられるべきでしょう。
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