A子の家に泊まりに行った時の話。
寝る前のこと
E子 「ママ~お話聞かせて~!」
A子 「いいよ!じゃあ今日は桃太郎を聞かせてあげる!」
A子が物語る桃太郎が始まった。
昔々、あるところに
おじいさんとおばあさんがいました...
~
桃から生まれた男の子は桃太郎と名付けられ
元気良くすくすくと育ちました
~
生まれ持った怪力を
持て余していた桃太郎は
おじいさん達に言われるがまま
鬼退治に行くことに決めました。
~
A子 「桃太郎達は無事に鬼たちを退治しましたとさ」
A子 「めでたし、めでたし」
E子 「ねぇ、ヤギくん」
僕 「ん?」
E子 「桃太郎達はその後どうなったの??」
僕 「 ...聞きたい?」
E子 「うん!!!」
~鬼ヶ島~
桃太郎 「はぁ...はぁ.....」
桃太郎 「なんとか...鬼を倒したぞ..」
桃太郎 「ポチ...ジョージ...トリッピー..」
桃太郎 「俺やったよ...勝ったよ」
桃太郎 「皆の敵....とったよ...」
吹き荒れる豪雨と
鳴り止まない雷鳴の中
数多の屍の上に一人の男の姿があった
桃太郎 「どこか...休める場所は...」
桃太郎 「ん?...アレは?」
洞窟の奥から光が漏れている
どうやら鬼たちの根城のようだ
桃太郎が洞窟へと足を運ぶと
奥には金銀財宝の山があった
桃太郎 「これはすごい!おじいさん達に持って帰ろう!」
桃太郎 「...あれ?これは??」
金銀財宝の中に
ひときわ目立つ "古い木箱" があった
その中には一冊の古文書が入っていた
桃太郎 「なんだろう?これ?村の...掟?」
桃太郎 「鬼達のものかな?」
『村の掟』と記された古文書には
次のようなことが書いてあった
鬼の住む島には
1000年に一度
角のない鬼が生まれるという
角のない鬼は
鬼たちに災いをもたらすと存在として
忌み嫌われていた
村の掟に従い
角のない鬼は
赤子のうちに"桃"の中に入れられ
海に流すという風習があった
桃太郎 「まてよ...これって...」
桃太郎 「まさか...俺は....俺は....」
桃太郎 「自分の血族を...家族を....一人残らず...」
桃太郎 「うあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」
許さない...
俺は...
人間を...許さない....
いつしか
人々の間でこのような噂が流れた
人知を超えた力を持った男が
夜な夜な人間を襲っていると
あまりに人間離れしたその力の持ち主を
人々は妖怪の類と考えた
かつて桃太郎と言われたその男は
今ではこう呼ばれている
"鬼太郎"
僕 「めでたしめでたし」
A子&E子 「怖いよ」
人を襲っていた鬼太郎が
人を守る側になる『泣いた赤鬼』の話は
また今後にするか...笑
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