2015年、ニッカウヰスキーは設立80周年記念として1月、2月、3月と復刻版銘柄を限定販売することとなりました。
その第1弾が、初号ブラックニッカ復刻版です。
ブラックニッカが誕生したのは1956年でした。その2年前に筆頭株主がアサヒビールとなり、彼らの営業アドバイスを受けて作った丸びんニッキーがヒットした年でした。
その丸びんニッキーを出す前に発売されたのが、初代のブラックニッカでした。
当時のボトルを見ると、ブラックニッカの象徴と言える髭のおじさんこと キング・オブ・ブレンダーのイラストがなく、キャップにまかれた紙の封印にさらに封蝋がされている厳重なパッケージングでした。
髭のおじさんが描かれたボトルになってからは1級ウイスキーで、原酒の使用率が2割未満と抑えられていたのに対し、初代は特級で、原酒の使用率の制限がありませんでした。
実際、初代ブラックニッカは2番目のランクで(フラグシップがゴールドニッカ)、当時の価格は1,500円ですが、大卒の新人サラリーマンの初任給が13,000円だった時代ですから、現在の価値にすれば23,000円ほどの高級酒だったわけです。
今回発売された復刻版は、ボトルは当時のものは再現されず、現行のブラックニッカスペシャルのボトルに、当時のラベル、封蝋がデザインされたステッカーが貼られています。
試してみるうえで比較として、 現行のブラックニッカスペシャルを対象として飲み比べてみたいと思います。ほかにしなかった理由は単純で、2代目のブラックニッカの味を継承しているであろうという予想と、4種類の現行品の中でも力強い余市モルトをしっかり感じ取れる銘柄だったとからです。
いつもはロックですが、今回はストレートで飲んで、そのあと1:1に加水して比べてみます。

まず初号を飲んでみると、意外にもリンゴ、ブドウ、ナシのようなフルーティな香りが強めで、スモーキーさは感じるものの、シングルモルト余市やG&Gなどと比べても控えめになっています。
味わいも甘さがメインで酸味が後に来る感じ。一方でアルコールからの辛味は少なくて熟成された原酒を使っている印象で、ストレートでも飲みやすくなっています。ボディは意外にも軽い感じです。
加水すると、穏やかさに拍車がかかり、ウイスキーを飲みなれていない人でもなじめるものとなり、食事と一緒に飲むにも料理の味を邪魔しない印象があります。
一方でスペシャルはというと、飲んですぐにアルコールの刺激が鼻を突き、ピートからのスモーキーな香りもグッときます。そのうえではちみつ、カラメルの甘い香りがついてきます。
味わいはアルコールからくる辛みが強めで、ボディも初号以上に強い印象があります。
加水しても、ピートのスモーキーさは衰えず、ガツンとした飲みごたえがある仕上がりになっています。
復刻すると考えると、1956年には宮城峡蒸溜所もなければ、アサヒビールの協力で手に入れたカフェ式蒸留器もなく、それを使ったカフェグレーンもない時代でしたから、余市モルトと一般的なグレーンだけでの再現を目指したと思います。
しかし、現行のスペシャルに継承されていると思った私の予想を大きく裏切り、びっくりするほど穏やかで飲みやすいブレンドになっていました。
実際に復刻版のベースになったのが、とある一般家庭の蔵にあった未開封のボトルなのですが、コルク栓が劣化していて多少の隙間ができていたようで、中のお酒も劣化していた可能性はあります。
それでも余市モルトらしいピートの強めなブレンドにしなかったのは、劣化していないと信じての判断なのか?と妄想を掻き立てられます。
現行のラインナップと比較しても、リッチブレンドほどシェリー樽原酒のもつレーズンのような華やかさは少ないし、8年のような熟成感とも異なっています。
かといって現行のスーパーニッカよりはフルーティな主張があるし、ザ・ブレンドやG&Gのしっかりしたものとも違っています。
シングルモルト余市の15年でもスモーキーさが読み取れることを考えても、余市モルトで穏やかなブレンドを作り上げたのには驚きました。別の形で製品化しても面白い気がします。
価格は720mL、43度で1600~1800円ほど。限定品ですので、飲みたいという人はお早めに買いましょう。
ちなみに私の発売日から1,2日、行きつけのお店を巡っても見つからず、店員さんには発注してもよこしてくれない、と嘆いていました。
結局amazonでポチッとせざるをえませんでしたが、3日後のドン・キホーテに出てきたときにはorz しました。
いくら北海道の到着が遅いからと言っても、どんだけぇ~!!と叫びたくなりましたよ。
<個人的評価>
・香り B: 現行のスペシャルとは異なり、スモーキーさは少なく、フルーティな香り。
・味わい A: とても穏やかでしっかり熟成されたモルトを使った印象。
・総評 A: 香りがよくて飲みやすい。ドラマで飲みたいと思う初心者にもおすすめ。
その第1弾が、初号ブラックニッカ復刻版です。
その丸びんニッキーを出す前に発売されたのが、初代のブラックニッカでした。
当時のボトルを見ると、ブラックニッカの象徴と言える髭のおじさんこと キング・オブ・ブレンダーのイラストがなく、キャップにまかれた紙の封印にさらに封蝋がされている厳重なパッケージングでした。
髭のおじさんが描かれたボトルになってからは1級ウイスキーで、原酒の使用率が2割未満と抑えられていたのに対し、初代は特級で、原酒の使用率の制限がありませんでした。
実際、初代ブラックニッカは2番目のランクで(フラグシップがゴールドニッカ)、当時の価格は1,500円ですが、大卒の新人サラリーマンの初任給が13,000円だった時代ですから、現在の価値にすれば23,000円ほどの高級酒だったわけです。
今回発売された復刻版は、ボトルは当時のものは再現されず、現行のブラックニッカスペシャルのボトルに、当時のラベル、封蝋がデザインされたステッカーが貼られています。
試してみるうえで比較として、 現行のブラックニッカスペシャルを対象として飲み比べてみたいと思います。ほかにしなかった理由は単純で、2代目のブラックニッカの味を継承しているであろうという予想と、4種類の現行品の中でも力強い余市モルトをしっかり感じ取れる銘柄だったとからです。
いつもはロックですが、今回はストレートで飲んで、そのあと1:1に加水して比べてみます。
まず初号を飲んでみると、意外にもリンゴ、ブドウ、ナシのようなフルーティな香りが強めで、スモーキーさは感じるものの、シングルモルト余市やG&Gなどと比べても控えめになっています。
味わいも甘さがメインで酸味が後に来る感じ。一方でアルコールからの辛味は少なくて熟成された原酒を使っている印象で、ストレートでも飲みやすくなっています。ボディは意外にも軽い感じです。
加水すると、穏やかさに拍車がかかり、ウイスキーを飲みなれていない人でもなじめるものとなり、食事と一緒に飲むにも料理の味を邪魔しない印象があります。
一方でスペシャルはというと、飲んですぐにアルコールの刺激が鼻を突き、ピートからのスモーキーな香りもグッときます。そのうえではちみつ、カラメルの甘い香りがついてきます。
味わいはアルコールからくる辛みが強めで、ボディも初号以上に強い印象があります。
加水しても、ピートのスモーキーさは衰えず、ガツンとした飲みごたえがある仕上がりになっています。
復刻すると考えると、1956年には宮城峡蒸溜所もなければ、アサヒビールの協力で手に入れたカフェ式蒸留器もなく、それを使ったカフェグレーンもない時代でしたから、余市モルトと一般的なグレーンだけでの再現を目指したと思います。
しかし、現行のスペシャルに継承されていると思った私の予想を大きく裏切り、びっくりするほど穏やかで飲みやすいブレンドになっていました。
実際に復刻版のベースになったのが、とある一般家庭の蔵にあった未開封のボトルなのですが、コルク栓が劣化していて多少の隙間ができていたようで、中のお酒も劣化していた可能性はあります。
それでも余市モルトらしいピートの強めなブレンドにしなかったのは、劣化していないと信じての判断なのか?と妄想を掻き立てられます。
現行のラインナップと比較しても、リッチブレンドほどシェリー樽原酒のもつレーズンのような華やかさは少ないし、8年のような熟成感とも異なっています。
かといって現行のスーパーニッカよりはフルーティな主張があるし、ザ・ブレンドやG&Gのしっかりしたものとも違っています。
シングルモルト余市の15年でもスモーキーさが読み取れることを考えても、余市モルトで穏やかなブレンドを作り上げたのには驚きました。別の形で製品化しても面白い気がします。
価格は720mL、43度で1600~1800円ほど。限定品ですので、飲みたいという人はお早めに買いましょう。
ちなみに私の発売日から1,2日、行きつけのお店を巡っても見つからず、店員さんには発注してもよこしてくれない、と嘆いていました。
結局amazonでポチッとせざるをえませんでしたが、3日後のドン・キホーテに出てきたときにはorz しました。
いくら北海道の到着が遅いからと言っても、どんだけぇ~!!と叫びたくなりましたよ。
<個人的評価>
・香り B: 現行のスペシャルとは異なり、スモーキーさは少なく、フルーティな香り。
・味わい A: とても穏やかでしっかり熟成されたモルトを使った印象。
・総評 A: 香りがよくて飲みやすい。ドラマで飲みたいと思う初心者にもおすすめ。
ウイスキー/ニッカウヰスキー/【3〜4営業日以内に出荷】初号 ブラックニッカ 復刻版 720ml瓶×1... |