『バイキングMORE』公式サイトより
2月10日に放送された『バイキングMORE』(フジテレビ系)にコメンテーターとして出演したおぎやはぎ・小木博明の発言が波紋を呼んでいる。
この日の放送では、東京五輪組織委員会の森喜朗氏による女性蔑視発言をめぐって、スタジオで議論が行われた。森氏に辞任の意思はないようだが、『バイキング』が独自に行ったアンケート調査によると、森氏の進退について7割以上の人が「辞任するべき」と回答したという。これについて、MCの坂上忍が小木にコメントを求めた。
小木は<こういうオリンピック評議会の場でああいう発言の重さをまだ気づいていないですよね>としたうえで、<言ったら、もう女性の方が超えてますから。男女平等とか言って、俺の個人の考えとしては女性の方が上の方にいる><だから、怖いんですよね、こういうところで発言するのも。なんか女性のこと言ったら……女性ってピラニアじゃないですか、もう>とコメント。社会では女性の方が男性より強い立場になりつつあり、気に障るコメントをしたらすぐに噛みつかれるとの自論を展開した。
コメンテーターの高橋みなみからは<ピラニアですか!?>とツッコミが入り、MCの伊藤利尋アナからも<ダメダメダメ!>と注意される小木。慌てて<女性の池にちょっとでも足を入れたら、あっというまに骨しか残らないようなところに入ってしまったというわけですよ>と釈明した。
この一連の流れにスタジオでは笑いが起こったが、視聴者からは「小木も森さんと同類だわ」「この発言はひどい」など批判が出ている。
まず、日本社会において女性が男性より強い立場にあるという認識は間違いだ。政治家の数や男女の収入格差といったデータを確認すればすぐにわかる。小木個人としては「女性の方が強い」と感じていたとしても、テレビで発言する以上、責任を持って欲しい。
また、今までメディアで女性蔑視な言動が平然と許されてきたのは、それを“普通”だと思いこまされ、女性側が我慢してきただけだろう。差別に対して声を上げるのは当然の行動と言える。
女性差別の問題は「女VS男」ではなく、差別を許すか許さないかの問題だ。女性差別に声を上げる人を「女は怖い」で片付けようとする小木博明は、「森喜朗氏と同じ」と言われてしまっても致し方ないのではなかろうか。