先に製作した試作機に基板配線ミスを見つけた。
LEDの位置も良くないので、再度基板を作り直して実装した。
FETヘッドフォンアンプ零号機 "改" 。受注製作分はこの仕様で作ることに決定。
#3にて追記したが、FETの足(D/S)を片チャンネル分逆に取り付けていた。
音声レベルが低く小信号増幅回路であったため問題なく動作していたが、見つけてしまった以上は直さないと収まりが悪い。
LEDも "オペアンプ+ダイヤモンド回路" 機のようにスイッチの上に設置すべきなので、基板パターンから再考。
5mm方眼紙上で、回路の向きを90度回転させてジャンパをなるべく使わないよう設計。
たまたま「紙エポキシ」を使い切っていたので「ガラスエポキシ」のユニバーサル基板を必要なサイズに切断して、順次ハンダ付け。
基板裏面。
以前のエントリ同様、詳細な配線図は省略。この回路はちょっとした知識と経験さえあれば簡単に再現できると思われる。
基板完成後、ケースに改めてLED穴を開ける。
以前の穴はエポキシ接着剤で塞ぐ。
ケースに収める前にLEDの点灯チェック。
開封直後のアルカリでは明る過ぎるくらいの光。Ni-MHではやや暗めになった。
構造上、ジャックを先に定位置に入れてから基板と配線するのだが、線の長さに余裕があったのですんなり流用できた。
全てを接続し終わり、電池を入れてスイッチON。LEDが点灯。
さっそくiPodを接続、再生して音のチェック。
以前と変わらず、クリアで迫力を増した音楽が響く。
Ni-MHでの耐久テストは、LEDが消えかかっても音質は変わらず、しばらくは大丈夫のようだ。
しかし、これではわかりにくいので実験を繰り返し、LEDに接続する抵抗値を50Ω程度に決定。
多量在庫がある100Ωを2本並列にすることに。
完全に消灯しても音は出るがレベルが相当低下しているので、バッテリチェッカーとしてもしっかりと機能。
【追記#1】
iPod shuffleではどうなるか、聴いてみた。
イヤホンジャック経由であるから、当然出力(電圧レベル)が低くアンプ側のボリウムを2~3時方向まで上げる必要があるものの、音質改善の効果はある。
ライン出力が取れない他のプレイヤーでも実感できると思われ、同様にパソコン等のイヤホンジャックから音を出している方にもおススメできる。
【追記#2】
ボリウムを回すとガサガサとノイズが発生するのはこのVRのクセだと思って諦めていたが、その後nabe氏の該当エントリにコメントがあった。
要は電源ラインにパスコンを入れることで解決するらしい。
0.1μFの極小サイズ積層セラミックコンデンサを用意した。25個のテーピング品が¥100-。
±電源なので+ラインと-ラインのGND間として電解コン近辺と離れた箇所に各2個、更にバッテリ接続線の両端にも1個と計5個をハンダ付け。パターンの関係でこれ以上増やすことは困難。
試聴してみると音量調整として使う中間部分でのガリノイズが消えた。最小と最大付近ではわずかに小さく残っていたが、これも時間経過で収まっていた。
リクツとしては、A級増幅回路でありながら電気的特性の良好なOSコンの2700μFという大容量でさえ供給される電源がVR操作に追従できない?からなのだろうか。
ともあれ、これで解決した。
FETの2SK170と2SJ74が再生産されるといいのだが、入手困難なのがつくづく残念に思う。
ラベル:electronics アンプ