昭和50年代に越前市で飼育されていたコウノトリ

最終更新日 2012年1月16日

情報発信元 農政課

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平成23年12月10日、本市中野町でコウノトリの飼育がスタートしました。兵庫県と福井県・越前市が協力して取り組み、注目を浴びていますが、実は過去に、越前市でコウノトリのつがいが飼育されていたことをご存知でしょうか?

昭和52年4月、兵庫県豊岡市よりシュバシコウ(朱嘴鸛)のヒナ2匹(オス1匹、メス1匹)が、旧武生市の越前の里 味真野苑に寄贈されました。(シュバシコウはコウノトリの近縁種の鳥とされ、クチバシが赤いのが特徴です。)
これは、昭和46年に白山・坂口地区で保護された後、豊岡市に移送されたコウノトリの「コウちゃん」のお礼として贈らたものですが、「コウノトリ野生復帰の際の繁殖候補地として、飼育技術と生態の研究をしておいてほしい」と、託されたものでもありました。

ヒナが順調に育ち、成鳥となると、周囲からは2世の誕生を期待する声があがりました。しかし、つがいの間にはなかなか子供ができませんでした。

受入7年目の昭和59年5月中旬、つがいの間に4個の卵が産まれ、3匹のヒナが誕生しました。待望の2世誕生に多くの関係者が苑に押しかけ、地元は大いに盛り上がりました。しかし、昭和59年の6月20日、ヒナ3匹が巣から落下し命を落としました。落下の原因は、「前夜の雷雨に親鳥が驚き、誤って落としてしまった」、「飼育環境や見学者から受けたストレスが原因で、育児を断念してしまった」、などと考えられています。

その後、メスが昭和61年に、オスが翌年の昭和62年に相次いで死にました。

現在、シュバシコウのつがいは剥製にされ、越前の里 味真野苑に保管されています。
(注)展示は行われていません。

シュバシコウのつがいの剥製の写真
保管されているシュバシコウのつがいの剥製

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産業環境部 農政課

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