第20章 ルールに当てはめた生活やないと

本郷さんと川田さんと2人で面談が始まった。
「この件によって、来月頭で契約を打ち切ることになりました。」
「選択肢は2つあって、ここで退職をするか、次の案件で下等口で人員を求められてるのでそこに行くか。」
川田さんが言った。
「あなたはこの事についてプラスに考えていますか、マイナスに考えていますか。」
「どちらとも言えないですね。」
「その理由は」
「しばらく時間ができるといったプラスの面もありますし、そうしてたら金銭が尽きるといったマイナスの面もあるからです。」
「私たちはこの事についてどうか将来についてプラスに捉えて欲しいんですよ。」
「で、選択肢としては、2つありまして、この会社を辞めていくのと、 下等口に新しい仕事があるのでそちらに行くのとがあります。 この会社に残るのでしたら、製造業としてちゃんとやっていきたいですね。」
製造業にこだわるのか…他にも色々やってるのに…私は思った。 まぁ、それでも構わない。
「あなたはどうしていきたいですか?」
「頑張ってるのに、わかってくれないんですよ、田塚さんは伝わってるんですけど。」
「それは、誰に対してですか?」
「社会が分かってないやつが多すぎます。」
「それはどういった感じですか?」
「言葉には言い表されないですね…」
「あなたが言わないと、どんどん違う方向にいってしまうんですよ。」
そらそうだ、自分がやらなければ
こんな感じでだんまりだったので、川田さんが紙を用意してくれた。親切な人だ。
私はこの様に書いた。

「まずここについて説明してくれませんか?」
「本当に生きるの辛くて、1人で死ねって言ってもタダで死ぬのは腹立つから。」
「そうですよね…」
「やから、もう一番丁商店街でやってしまって死刑でもいいので、刑務所に入ってしまうか…、」
泣きながらそう言った。
「でも、そういう生死に関わる寂しい事は忘れる様にしてください。」
「(忘れるも何も、忘れるのは私自身なんだがなぁ…)」
本郷さん
「下等口の案件はおすすめしないですね、もう実家で落ち着いて生活すれば」
「そうしたら、生活ができなくなるし…」
アルバイトの皿洗いの経験も話して、その経験からそちらに行った方がといった話も出た。 しかし、沢急電鉄の経営苦により、現在の環境はかなり変わっている。
時間が来たので、話し合いが終わった。

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