第21章 フルスピードで決めないといけない異動先

仕事の最中に班長との話とかもあった。
「何かやりたい事とかねぇの?」
「今のところ無いです。」
「若いから色々資格とか取ってみて、 将来に向けてアルバイト感覚でもいいから気を抜いてやってみて。」
班長との人生経験も踏まえた良い話を聞くことが出来た。 小学校の時にそういう人と関われたら良かったなぁ…と、心の底から感じた。 もう今からでは性格の修正は出来ない。
さて、次の仕事場について、キャリアセンター長との面談があり、 今度は熊沢を紹介された。 そして、数日後熊沢の営業さんから電話がかかって来た。 どうやら仕事の流れは相馬と同じで4勤2休の12時間勤務だそうだ。 流石にそれだとしんどいのでキャンセルし、本郷さんにもそれを伝えた。 もう、期限が迫ってくる。そして、近況を伝える為に、私は米沢に帰還した。
その時、近況を伝え、自分の思いを伝えた。
「精神障害2級申請して働く方法もあるけど、もしそうなったら、実家暮らしになるな。」
出来れば私は一人暮らししたい。出来れば森田に、金銭はどうでもいい。
生活保護という選択肢もあるが、家が持っていない事、資産がない事が条件である。
でも実家は持ち家やし、売り払って欲しくは無い、また、今持ってる資産を失いたくはない。 どうせ失うなら、人を殺して、全て失った方がマシだ。
しかも、小学校の時に散々な目に遭わされたのに、タダで死ねるわけが無い、自殺せずに周りを殺してやる。
そしたら母親から、求人情報誌を渡された。
そして私は社宅に戻る事にした。
そして次の案件として、郡山が紹介された。 自動車の組み立て工程らしい。日勤はいいが、環境は良くないらしい。 でも、もう後がないので私はそこに行く事に決心せざるを得なかった。
そして、次の案件について家族にぺちゃくちゃや電話で伝えたところ、
「条件的にもいいんちゃう?」「お父さんは家作ってで、おじいちゃんは船作って、 そういうのをやってみるのも。」
結構いい評価だった。
次の日、職場の見学に行った。ここで、営業の小西さんと初対面になる。 雰囲気的にはあまり好きではない。まぁ、私は引越し業務の経験者だからどんな感じかは大体わかる。 また、小西さんは何かとつけてオレの態度について怒ってくる。まぁ、オレの態度が良くないのは認めるが。 やりたくない仕事ではあるが、今決めないと仕事が空いてしまう。なので、私は即決した。

←第20章 第22章→

戻る