第4章 日に日に疲弊

入社してから、私は宮城県での引っ越しに向けて、準備をしていた。 その準備が決められた日にちで、連絡来るのが遅かったので非常にやりにくかったが、 何とか無事に終わらす事が出来た。 社宅の風呂にヒビが割れていたので、その旨を報告書に書いた。 それを会社初日に佐藤さんに提出した。
どうやら今回の会社では、私も含めて6人が入社したようだ。 その中で4人を選別するらしい。 それには、入社研修の1ヶ月半で、 部門A、部門B、特別枠、部門Aと特別枠の掛け持ちと言った分類分けで配属されるようだ。
入社研修では、最初に1分間スピーチをそれぞれやるという課題があった。 その後は、携帯端末の仕組みやちょっとしたプログラミングについて勉強した。 空き時間については、会社の規則を読み進め、疑問があれば、 そばにいる先輩社員に質問をするといった形である。
業務日報もあり、最初のうちは業務終了後に紙媒体での提出があり、 終盤になると、電子媒体でメンバーとローテーションで提出になる
それについての指摘がなかなか多くてしんどく、時刻を書くところについての見落としもあり、 正直負担で仕方がなかった。
そして、最もしんどかったのは、1分間スピーチである
テーマの内容は、平成の大事件である
私は、デフォである阪神淡路大震災の事についてテーマに入れたが、 今となっては、それは間違いだったと思った。
スピーチが終わった後に、同僚から感想を言わされる。
そこでの感想で同僚が黙った。
「よくわからなかったら、わからなかったでいいんだよ。」
先輩社員がおっしゃった。
「…正直、よくわからなかったです。」
他にも、 「事実情報だけ述べられてて、自分がどう思ったんかが分からなかった」
「もうちょっと1ランク上の発言をだな」
と、総ブーイングを受けた。
他の5人は割と高い評価を得ていた。
私は、言山にぺちゃくちゃで愚痴った。
「不出勤になりたい」
「東出の責任、東出がベーシックインカムになってくれれば、死ぬまで働く必要ない」
「そもそもやってくれへんやん、こいつ」
「ほんまな、煽っても違う事言いだすしな」
「全員辛辣でつらい」
「mjk、それは嫌やな」
そんな感じで平日9:00~17:45分は過ぎていったのである。

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