今年二月に目にした驚愕のニュース
「林原倒産!!」
http://www.data-max.co.jp/2011/01/post_13506.html
WIKIPEDIAによると……、
株式会社 林原(はやしばら)は食品原料・医薬品原料・化学原料製品や試薬を研究・製造・販売するバイオメーカー(非上場)。創業は1883年、本社は岡山市北区下石井。主な製品はインターフェロン、トレハロースである。
元々は水あめ製造業であり戦後生産量日本一を誇った時代もあった。デンプンからの各種糖質開発を事業として特許を多数取得し、そこから得られた莫大な収益でさらに新たな研究を行っている研究開発型の企業である。
創業者の林原一族の同族企業だったが、後述の会社更生手続開始(経営破綻)によって林原氏は退陣へ追い込まれ、現在の社長は福田恵温。縁故採用に肯定的な企業であり、社員の公募はせず社員の多くは地元大学に頼み岡山から採用している。
日本国内で化石発掘から展示までを行う唯一の企業とされている。
林原グループは、岡山駅の至近の一等地に広大な土地(岡山藩主・池田家の所有地を買い取ったもの)を持っていることでも知られる。この土地の持つ含み益と特許が生み出す利益によって資金調達が容易なため上場する必要がなく、長期にわたる独自の研究開発を行うためにもあえて上場しないという方針である。この土地は長らく本社や駐車場(林原モータープール)、林原自然科学博物館などに利用されてきたが、「ザ ハヤシバラシティ」として再開発する構想も発表した[7]。
一方で研究開発費を捻出するなどの資金繰りに充てるため、岡山製紙や三星食品などのグループ会社を次々に売却した。
岡山財界とは密接な関わりを持つため、林原がADRの手続きをした事に対し岡山市長と岡山県知事が会見を行なった。
2011年1月、私的整理の一つである事業再生ADR(裁判外紛争解決)手続きを申請したことを明らかにした。負債総額は1千億円を超えるとみられ、事業を継続しながら経営再建を目指すとしている[8]。また、岡山駅近所の有料駐車場と本社に岡山の地方銀行である中国銀行が、林原美術館に住友信託銀行が抵当権を設定していることを明らかにした。
不正経理の表面化などのため、2月2日の債権者集会の場で事業再生ADR(裁判外紛争解決)手続きを断念したことを明らかにし、同日、林原・林原生物化学研究所・林原商事の3社は東京地方裁判所に会社更生法の適用を申請した。負債額は1300億円超と見られ、岡山県内の経営破綻としては過去最大である。この責任をとって社長の林原健と実弟で専務の林原靖が取締役を辞任し、後任の社長には林原生物化学研究所の常務だった福田恵温が就任、創業以来一貫して林原一族が主導してきた同族経営に幕を閉じた。
こうしてみると、優秀な研究者が一発大山を当ててしまい、バブルに浮かれ自滅してしまっただけの話に思えてきますが、この林原の研究や文化に駆ける意気込みはまさに郷土の誇りでした。
「林原類人猿研究センター」http://www.gari.jp/
一民間企業が、広大なチンパンジーの研究施設を運営していました。その成果の何をどう役に立てるのかなど、あまり考えていなかったのでしょう。「チンパンジーの知能の研究は、人類にとって必要である」という科学者としての直感にのみ基づいて設立したのでしょう。
「林原自然科学博物館」http://www.hayashibaramuseum.jp/monphoto/index.html
モンゴルに恐竜の化石の発掘隊を派遣していたようです。
実は去年の夏休みに「恐竜展」を開催しており、むすめをつれて行ってきました。発掘隊に参加した研究者が直接説明してくれるコーナーがあったりと、並みの博物館で行う恐竜展とは違った視点が随所に見られました。「俺が掘り当てた恐竜」という視点で語られる骨の断片は、大人から見ても格好良かったです。
どれも、一民間企業が手をつける内容のものではないですよねぇ。
林原は本当に大丈夫か、と誰もが思いつつも、損得を抜きにして面白いと思うことには金に糸目をつけず、何でも手を出してしまう、そんな心意気に誰もが喝采を送っていました。
近年、ベネッセがあれだけ文化事業に手を出すのも、林原が様々な文化活動になにを躊躇することなく猛烈に手を出すのを横目に見て、「尊敬される経営者とはああでなければならない」と感じ入ったに違いありません。
そして今回見に行ったのが「林原美術館」です。
「やってるかなぁ」と少しどきどきしながら、行ってきました。
「岡山城長屋門をエントランスゲート」として使っています。
「ああ、林原美術館」
てっきり、道場破りに荒らされたあとみたいに看板が外され、尾羽打ち枯れている様を思い描いていたのですが、大丈夫のようです。
門を入ると、実は「前川國男」です。
やはり、瀬戸内海は「松」なんでしょうなぁ……。
ロビーの様子。
庭に出てみると……、
ついでに、岡山から世界に飛び立とうとしている企業をもう一軒。これも林原と同じく非上場企業だと思われます。
「鳥好」
最近同級生と呑みに出掛けるときには必ずこの店です。
六時を過ぎるといつも一杯だそうです。
安いし……。
なんと「ミシュラン掲載店」だそうです。
この日一緒にのみに出掛けた高校の同級生も、外資系大手繊維メーカーの社員なのですが、外人の客が来ると必ずこの店につれてくるそうです。
中途半端な高級店につれて行くよりも、外人客は大喜びだそうです!!
……しかし、大丈夫かミシュラン!!(笑)
(T)