保育所「感染リスク低い」 フランスの研究チーム発表

【ロンドン=共同】新型コロナウイルスを巡り、保育所に通う園児や職員の間で感染が広がるリスクは低いとする調査結果をフランスの研究チームがまとめ、英医学誌ランセット・チャイルド・アンド・アドレセント・ヘルス電子版に8日掲載された。

幼児は感染後も重症化しにくい傾向があるとされるが、感染を広げるリスクは明確ではなかった。各国が今後、新たな流行に見舞われた際、保育所を閉鎖する必要があるかどうか判断する上で参考となりそうだ。

フランスで昨年3~5月に都市封鎖が敷かれる中、医療従事者などを親に持つ園児を受け入れた22の保育所を対象に、職員ら計約200人と5カ月~4歳の園児ら約330人の感染有無を確認した。その結果、感染したのは職員の6.8%、園児の3.7%だった。

比較対象とした病院の職員ら約160人のグループでも5%となり、統計上は大きな違いがなかった。状況から園児同士の感染はなかったとみられ、感染した園児の多くは家族も感染していた。研究チームは、感染した園児も家庭内で感染した可能性の方が高く「保育所が感染源となっているわけではないことが示された」と説明した。

昨年後半から各国で急速に広がる新型コロナ変異ウイルスは調査で考慮されておらず、継続調査が必要とも指摘した。

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