他人名義の健康保険証を使い、腕時計を売却し現金をだまし取った疑いで男3人が逮捕されました。
警察は、男らが屋外で寝込んでいる人から金品を盗む「仮睡者ねらい」に関与しているとみて調べています。
詐欺などの疑いで逮捕されたのは、大阪市の無職、島田こと張智博容疑者(31)とアルバイトの松本拓人容疑者(21)ら男3人です。
警察によると、張容疑者らは去年7月、電気工事士の男(22)と共謀し、淀川区内の買取専門店で他人名義の健康保険証を店員に示し、腕時計1本の買取代金として現金1万5千円をだまし取った疑いが持たれています。
大阪市内では2019年夏以降、酒に酔って屋外で寝込んでいた人などが現金や高級腕時計を盗まれる事件が相次ぎ、警察が捜査を始めました。
その後、電気工事士の男が、大阪府内の買取店などで高級腕時計など19点を売却し、あわせて930万円相当を受け取っていたことが判明し、うち10点が「仮睡者狙い」の被害者の所持品でした。
このため、警察が府内の買取店などに男の画像を提供し情報提供を求めていたところ、淀川区の買取店に男が再び現れ、機転を利かせた男性店長が男を尾行して、3人の関与が判明したということです。
売却された腕時計の中には、時価500万円を超える海外の高級ブランドも含まれていて、調べに対し電気工事士の男は「30回くらいやった」と話しているということです。
大阪府警によると、屋外に寝込んでいる人などから金品を盗む「仮睡者ねらい」は、府下で年間2~300件の報告があるということで、注意を呼び掛けています。