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「宅飲み」にも感染リスク…「店より気が緩む」ついマスクし忘れクラスター発生

"宅飲み"での集団感染が続発

 新型コロナウイルスの影響で、外食を控える人がいる一方、家に集まって飲酒する「宅飲み」で感染するケースが相次いで確認されている。狭い空間で大勢が会話をすれば感染の危険性は高まり、店より時間の制約が少ないことから、飲み過ぎにも注意が必要だ。

■■誕生日パーティー

 「ついついマスクをするのも忘れ、飲み食いしてしまった」。北海道石狩地方で先月、個人宅での飲み会に参加した一人は、道の調査に、こう打ち明けた。

 同じ家で新年から計6回宴会が開かれ、参加者の大半は20歳代の友人同士だった。多い時は12人が酒を飲んでおり、計6人の感染が判明。道はクラスター(感染集団)に認定した。

 道内では昨年12月、石狩地方の別の個人宅で、誕生日パーティーに参加した5人が感染。1月には、胆振(いぶり)地方の個人宅で会食した12人の感染も明らかになった。

 道保健福祉部の広島孝・技監(56)は「家で飲むと、店にいる時より気が緩み、感染防止策がおろそかになる傾向がある」と指摘する。

■■外出自粛で

 外出を控え、自宅で酒を飲む機会が増えた人も多い。

 江崎グリコは昨年11月、月1回以上、自宅で誰かと飲酒する男女300人(30~59歳)を対象に調査を実施。4月の緊急事態宣言後、酒を飲む頻度が高くなったとの回答が35%に上った。

 個人宅に、飲食店のような感染防止のアクリル板を設置するのは難しい。換気の悪い部屋に長時間、大人数で密集し、マスクを外して語り合えば飛沫(ひまつ)感染のリスクは高まる。

 東京都内では1月、シェアハウスで約20人が参加して開かれたカウントダウンパーティーで14人の感染が判明。ほかにも正月に親族で集まったり、友人とパーティーを開いたりして感染した人が相次いだ。

 西村経済再生相は先月29日の記者会見で、「飲食店が閉まっているから、家で集まって飲もうという宅飲みが見受けられるが、長時間、近距離でマスクを外しての会話は非常にリスクがある」と注意喚起した。

 

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