ビールに合う! 朝びきの新鮮鶏を使った松坂名物「鶏焼肉」

ビールに合う! 朝びきの新鮮鶏を使った松坂名物「鶏焼肉」

2016/03/29

松阪牛の産地として名高い三重県松阪市だが、焼肉=牛肉、だけではない。鶏肉に甘辛い味噌ダレをかけて、自分で網の上で焼いて食べる「鶏焼肉」も地元民にはポピュラーな料理の一つ。焼肉文化の一翼を担う鶏焼肉に迫ってみよう!

Yahoo!ライフマガジン編集部

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味噌ダレをつけた鶏肉を自分で網で焼いて食べる

松阪牛の産地として名高い三重県松阪市だが、松坂の焼肉は牛肉だけではない。一般的な焼肉のように、自分で鶏肉を焼いて食べる「鶏焼肉」もポピュラーな料理の一つ。

そもそも松阪市郊外では農家が鶏を飼うことが多く、卵を産まなくなった鶏を処分する方法として、網焼きにして食するようになったというのが鶏焼肉誕生の背景。これがいつの間にか広がり、焼肉店のサイドメニューとしてだけでなく、今では市内を中心に20軒ほどの鶏焼肉店が営業するようになったのだ。

店主の前嶌さん(中央)とスタッフのみなさん。愛想よく、てきぱきと仕事をこなす抜群のチームワークを誇る

松阪市街地から車で約15分、奈良県と三重県を結ぶ国道166号線沿いにある「前島食堂」は、鶏焼肉の名店として地元では名高いお店。創業は1972(昭和47)年。「ずーっと鶏焼肉しかないんさ」と店主の前嶌弘子さんが言うとおり、鶏焼肉専門店として営業している。

メニューは単純明快。鶏焼肉と、味噌ベースのスープであるとり野菜、ご飯、味噌汁、キャベツ、キムチのみ。この内容で創業当時から今までずっと営業しているのだから、いかに鶏焼肉が地元で根付き、愛されているのかわかってもらえるだろう。

手前から時計回りに、「若どり」(486円)、「きも」(486円)、「めす」(486円)。注文を受けてから鶏肉に味噌ダレをさっと絡めるので、味噌の風味はさほど濃くない

朝びきの新鮮な鶏肉を使用

まずは看板メニューである鶏焼肉について見てみよう。前島食堂では、松阪市周辺で飼育されている銘柄鶏「錦爽どり(きんそうどり)」など地元産の新鮮な朝びきの鶏肉を使用している。種類は、柔らかく食べやすいため一番人気の「若どり」、親鳥のため歯ごたえがあって甘味が強く、根強いファンの多い「めす」、そして鮮度抜群のレバーとハツが混ざった「きも」の3種類。

ここに合わせるのが、ニンニクの効いた甘辛い秘伝の味噌ダレ。さっぱりとした鶏肉にうまみとコクを与え、ご飯やビールとの相性バッチリのひと皿に仕上げてくれる。ただし、お店の人によると「めすときもはあんまりたくさん仕入れられへんから、ほぼ毎日売り切れるんさ」とのことなので、食べたい人は早めの時間に来店を。

国道沿いにあり、大きな駐車場も構えているので、遠くから車で訪れる人も多い

昼時には外で待つ人が並ぶほど、松阪地方の人々の心と胃袋を捕らえて離さない鶏焼肉。気軽にランチで焼肉を楽しむ人が多いのも鶏焼肉の大きな特徴だ。鶏肉と味噌ダレは持ち帰ることもできるので、家庭でこの味を味わってみるのもまた楽しい。

※掲載の内容は2016年3月時点の情報に基づきます。
※2019年5月に店舗(住所、電話番号、営業時間など)、メニュー、料金などの一部情報を更新しました。

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