平成最後の年に贈る!家庭の「フライ」新常識

平成最後の年に贈る!家庭の「フライ」新常識

2019年1月16日(水)午後7時30分

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昭和の時代、特別なごちそうだったフライ。平成に入ると、ライフスタイルの変化に伴い、家庭で作る機会はめっきり減少、使う揚げ油の量も少なくなりました。そこで今回、現代のニーズにあった“新時代”のフライの作り方を大調査。少ない油でもおいしく、冷めてもサクサクな「新時代のフライ」を作るための3つのワザをお伝えしました。

今回のお役立ち情報
01

新時代!サクサクフライの3鉄則

ワザ1 「ゆらゆら」・・・少ない油でもおいしく!
番組でおすすめした油の量、2㎝。家庭で作るトンカツや、イカリング、エビフライなど、一般的なフライの種全体が、きちんと油につかる量を目安としました。
この少ない油で、プロのようなパン粉が立ったサクサクのフライを作るためのワザが、「ゆらゆら」です。油に入れて衣が固まるまで待ったら(トンカツなら10秒、イカ、エビ、アジなら数秒)、菜箸を使って、種を「ゆらゆら」とゆっくり動かします。そうすると、油に対流が生まれ、色むらなく、パン粉が立つように揚げられるのです。また油を混ぜることで、熱効率がよくなり、調理時間の短縮にもつながります。

※ゆらゆらはゆっくりと、油がこぼれないように勢いはつけすぎないでください。

ワザ2 「塩」・・・180℃を見極める!
フライを揚げるのに最適な油の温度、180℃。この温度で揚げると、衣の中の水分が一気に蒸発するため、サクサクとした軽い食感が生まれるのです。
この180℃を見極めるのに、おすすめなのが「塩」。油に入れたとき、塩の中の水分が蒸発する「音」で見極めます。塩は、精製塩ではなく水分が多い「あら塩」を使ってください。パン粉を使わないときなどに便利です。

☆180℃のポイント:油に塩を入れた直後に、パチパチと高く心地よい音がします。
※温度が低い時は、入れてから少し間を置いて、低く鈍い音がします。


ワザ3 「バッター液」・・・冷めてもサクサク!
フライを作るとき、一般的なのは、小麦粉をはたき、卵に浸してから、パン粉をつける方法。今回は、あらかじめ小麦粉と卵を混ぜて作った「バッター液」を使う衣の作り方を紹介しました。というのも、「バッター液」を使うと、素人でも失敗なく、サクサクに揚がりやすいから。秘密は、通常よりも、厚くしっかりとつく衣です。この「バッター液」の衣が、高温の油からほどよいバリアにとなり、素材に熱がじんわり伝わります。また、時間がたっても、「バッター液」の衣が、素材の水分をブロックしてくれるため、サクサク感がより長く持続できるのです。

☆詳しい作り方は、次の項目を参照してください。

02

バッター液の作り方

バッター液の作り方

[材料]

[基本の分量]

A

  • 小麦粉   大さじ4
  • 卵     1個
  • 水     小さじ2

※トンカツなら約2枚、イカなら約2杯、エビなら約10尾分の分量です。
※イカのように、水分の多い食材を揚げる場合は、水を少なめにすると、より油はねしにくくなります。

[作り方]

  1. ボウルにAを入れ、ダマが残らないよう全体をよく混ぜる。 ホットケーキミックスより、やや柔らかい状態になったら出来上がり。
  2. ☆指を立てて手をホイッパーのようにして混ぜると、ダマになりにくく素早く混ざります。

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基本

03

サクッとジューシー!トンカツ 【2人分】

サクッとジューシー!トンカツ 【2人分】

[材料]

  • 豚肉(1㎝厚・筋を切っておく) 2枚
    ☆肉は、揚げる20分前には冷蔵庫から出し、常温に置いてください。
  • バッター液 基本の分量
  • 生パン粉 適量(たっぷり)
  • 油 素材全体がつかる量

※油は、鍋底から2㎝程度の量にすると、素材全体がしっかりつかります。
※油の量は、必ず鍋の深さの半分以下にしてください。
※フライパンによっては、揚げ調理を推奨していない物があります。

[作り方]

  1. 肉をバッター液に浸した後、パン粉をしきつめたバットへ。たっぷりのパン粉を、肉の上に山盛りでのせ、手で全体を包むようにして、しっかりつける。
  2. 油を180℃程度にあたためる。(温度の確認のしかたは、前の項目を参照)。
  3. 180℃の油にカツを静かに入れる。衣が固まるまで10秒ほどは触らず、強火で加熱する。
    (油の温度の低下を防ぐため、一度に入れる量は、カツ同士が重ならない程度に とどめてください)。
  4. その後、油の中でカツをゆらゆら動かす。
    (ゆらゆら動かすことで、熱い油が全体にまわり、色むらなく、パン粉が立つように サクッと揚がります)。
  5. 表面が色づいてきたらひっくり返し、もう片面もゆらゆら動かす。
    全体がキツネ色になったら、油から出す。
    (加熱時間の目安は、厚さ1㎝の肉の場合、1分半~1分40秒程度です)。
  6. トンカツはバットに立てて置き、余熱で3~4分ほど蒸らす。
    (肉の厚さが1㎝以上のときは、余熱の時間を数分伸ばしてください)。

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豚肉

04

油はねしにくいイカリング 【4人分】

油はねしにくいイカリング 【4人分】

[材料]

  • スルメイカ 2杯
  • バッター液 基本の分量
  • 乾燥パン粉 適量(たっぷり)
    ☆イカの場合、加熱時間が短いため、乾燥パン粉がおすすめです。
  • 油 素材全体がつかる量

[作り方]

  1. イカを1㎝幅に切り、ペーパーでしっかり水分をとる。
  2. バッター液をつける。
    (全体をからませるように混ぜるとしっかりつきます)。
  3. パン粉をつける。
    (たっぷりのパン粉を広げたバットにイカを入れ、リングの上から、手のひらで押すようにつけると、全体にきれいにつきます)。
  4. 油を180℃程度にあたためる。(温度の確認のしかたは、前の項目を参照)。
  5. イカリングを180℃の油に静かに入れる。強火のまま10秒、返して5秒、計15秒程度を目安に揚げる。
    (加熱時間が短いので、一度にたくさん入れるのではなく、2~3個ずつ揚げると、調理が楽です)。
  6. 揚げあがりの色は、薄いキツネ色が目安。油から出したらバットに立てておく。
    (イカリングの場合、余熱は不要です)。

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05

ピーンとまっすぐ!ぷりぷりエビフライ 【3~4人分】

ピーンとまっすぐ!ぷりぷりエビフライ 【3~4人分】

[材料]

  • エビ 約10~12尾
  • バッター液 基本の分量
  • 生パン粉 適量(たっぷり)
  • 油 素材全体がつかる量

[作り方]

  1. エビは殻をむき、背わたをとっておく。
  2. 尻尾の先端を切り、包丁でしごいて水分を出す。
  3. 縮みやすいおなか側に5か所ほど、斜めの切れ込みを入れ、まな板上で、まっすぐ伸ばす。
  4. エビをバッター液に浸した後、たっぷりのパン粉を、全体を包むようにして、しっかりつける。
  5. 油を180℃程度にあたためる。(温度の確認のしかたは、前の項目を参照)。
  6. 180℃の油にエビを静かに入れる。衣が固まるまでの数秒は触らず、強火で加熱する。
    その後、20秒を目安に、ゆらゆら揺らしながら揚げる。
    (加熱時間が短いので、一度にたくさん入れるのではなく、2~3尾ずつ揚げると調理が楽です)。
  7. エビは、油から出したらバットに立てて置き、余熱で3分ほど蒸らす。

☆アジフライの場合は、加熱1分、余熱3分が目安です。

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本当にスゴいのは味だった! スーパー“葉もの”小松菜活用術

本当にスゴいのは味だった! スーパー“葉もの”小松菜活用術

2018年12月5日(水)午後7時30分
2018年12月8日(土)午前0時25分

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今回のテーマは「小松菜」。東京都江戸川区で生まれた江戸野菜ですが、実は“よく似た仲間”がとても多い植物です。アブラナ科アブラナ属ラパという一つの種に、小松菜のほか、在来アブラナ、白菜、カブ、水菜、野沢菜、チンゲン菜など数多くの野菜が属しています。これらがどれだけ似ているかというと、そばに植えると自然と交雑してしまうほど。実はみんな、“ほとんど同じ植物”と呼べるほど近い関係なんです。
この特徴がわかれば、定番のおひたしや炒め物以外にも、小松菜の隠れた魅力を引き出すさまざまな活用法が見えてきます。番組では、白菜のような“うまみ”を出す方法や、野沢菜のように“漬物”にして楽しむ方法、そしてアブラナ科植物に共通するおいしさ“辛味”を引き出す調理法をご紹介しました。

今回のお役立ち情報
01

隠された辛み成分!さらにうまみ成分まで!

小松菜をはじめとするアブラナ科の植物は、グルコシノレートと呼ばれる成分を持っています。これはそのままでは辛くありませんが、細胞が壊れると、別の場所にある酵素と反応し、辛み成分イソチオシアネートに変わります。これは、虫などの外敵から身を守るためのしくみです。多くの昆虫は忌避しますが、モンシロチョウは特異的にこの成分を毒性の低いものに変える能力を持つため、エサとして独占できるんだそうです。この特徴を利用するには低温加熱。細胞は壊れるけど、酵素の活性が失われない温度にすることで、いつもとひと味違うピリ辛小松菜が楽しめます!
さらに小松菜はアブラナ科野菜の中でも、うまみとして感じられるグルタミン酸が豊富。この特徴を引き出せば、おいしいスープのだしが取れちゃうんです。

02

うまみ濃厚!香る!ガッテン流おひたし

うまみ濃厚!香る!ガッテン流おひたし

[材料]

  • 小松菜 ・・・6株(約1袋分)
  • 水 ・・・1.5リットル ※目安

[作り方]

  1. 深めのフライパンに水を入れて火にかけ、沸騰したら小松菜を2株入れる。
    15秒ほどゆでたら取り出してバットなどに置く。
  2. 1をさらに2回繰り返し、ゆでた小松菜を重ねて余熱を入れる。
  3. 粗熱が取れたら、食べやすい長さに切る。

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ガッテン流

野菜

03

ピリ辛小松菜を楽しむ!ガッテン流しゃぶしゃぶ

ピリ辛小松菜を楽しむ!ガッテン流しゃぶしゃぶ

[材料]

(9号の土鍋を使う場合)

  • 小松菜 ・・・適量
  • 水 ・・・1リットル
  • 差し水 ・・・1リットル
  • 昆布 ・・・適量

[作り方]

  1. 小松菜を葉と茎の部分に切り分ける。(しゃぶしゃぶで使うのは葉の部分)
  2. 土鍋に1リットルの水と昆布を入れフタをして火にかけ、フタの穴から湯気が勢いよく出るまで沸かす。
    沸騰したら差し水を加えて火を止める。
  3. 小松菜の葉1枚を2に入れ、しゃぶしゃぶの要領で3回くぐらせる。

※お湯の温度が下がらないうちに調理してください。3~5分ほどが目安です。
※ほかの大きさの土鍋を使う場合は、お湯と差し水の割合が1:1となるよう量を調節してください
例)8号の土鍋を使う場合・・・お湯500mlに対し、差し水500mlを加える。

◎小松菜の辛味は、品種や産地、栽培時期、葉っぱごとに大きく異なります。
ものによって、辛味がほぼないものや、辛味が強いものがあるため、ご注意ください。

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ガッテン流

野菜

04

ピリ辛小松菜を楽しむ!野﨑さん流おひたし

ピリ辛小松菜を楽しむ!野﨑さん流おひたし

[材料]

  • 小松菜 ・・・1/2袋
  • 水 ・・・1リットル
  • 差し水 ・・・300ml

[作り方]

  1. 小松菜を葉と茎の部分に切り分ける。
  2. 鍋に1リットルの水を入れて火にかけ、沸騰したら差し水を加えて火を止める。
  3. 2の鍋に茎を入れ、2分おいたら葉を加え20秒待ってザルにあげる。
  4. さっと水を通して冷ます(余熱を入れない)。
  5. 水気を軽く絞り、食べやすい長さに切る。

◎小松菜の辛味は、品種や産地、栽培時期、葉っぱごとに大きく異なります。
ものによって、辛味がほぼないものや、辛味が強いものがあるため、ご注意ください。

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野菜

05

野沢菜風 小松菜の漬け物

野沢菜風 小松菜の漬け物

[材料]

  • 小松菜 ・・・250g
  • 塩 ・・・7.5g(塩分3%)

[作り方]

  1. 2等分に切った小松菜を、冷凍用保存袋に入れ、塩を加える。
    袋の上から全体を軽くもみ、空気を抜いて冷凍庫に一晩入れる。
  2. 1を解凍し、水気を絞り、食べやすい長さに切る。

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野菜

06

白菜風 うまみたっぷり小松菜だし

白菜風 うまみたっぷり小松菜だし

[材料]

  • 小松菜 ・・・150g
  • 水 ・・・500ml
  • 塩 ・・・小さじ1/2

[作り方]

  1. 小松菜を食べやすい大きさに切る。
  2. 鍋に分量の水を入れて火にかけ、沸騰したら小松菜を入れて5~10分煮る。
  3. 2に塩を加えて味をととのえる。

さまざまな具材を加えてお楽しみください。
小松菜だけで十分にだしがでるので、あえてお肉をいれないヘルシースープがオススメです。

応用例)
和風スープ・・・大根、ニンジンを加えて煮る
中華風スープ・・・もやしを煮て、仕上げに白髪ねぎ、ごま油を加える
ミネストローネ風・・・トマト、ひよこ豆を加えて煮る

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野菜

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