【メル博】ロゴマーク いのちのたび博物館メールマガジン 第11号
2006/11/10
博物館からのおしらせ
お待ちかね★冬の特別展は「始皇帝と彩色兵馬俑展」です!
【画像】彩色兵馬俑(跪射俑・きしゃよう)
彩色兵馬俑(跪射俑・きしゃよう)
 今年の冬の特別展は司馬遷「史記」を切り口に、春秋・戦国時代から秦・前漢時代までの中国考古を展示紹介します。
 
 皆さん、中国の西安にある兵馬俑坑はご存知ですか?秦の始皇帝陵の地下に等身大の兵馬俑がずらりと居並んでいます。
 まさに“地・下・帝・国”です。

 今回、剥落の危険から中国国内でも常時公開していない「彩色兵馬俑(跪射俑・きしゃよう)」が初公開となります。秦始皇帝の兵馬俑はこれまで、土色の世界と思われていましたが、実は極彩色の世界だったことがわかってきました。
 会場内の大型スクリーンによる「バーチャル・シアター」ではその2,200年前の彩色兵馬俑が甦る圧倒的なスケールを体感いただくことが出来ます。また、ミニチュア兵馬俑作成体験(別途料金必要)などもあります。
 

【日 時】平成18年12月14日(木)~平成19年3月31日(土)
     AM9:00~PM5:00(入館はPM4:30まで)
     ※年末年始(H18.12.29~H19.1.1)は休館
【場 所】いのちのたび博物館 
     ギャラリー館・ガイド館・ぽけっとミュージアムNo9・10・11
【料 金】《当日》一般:1,100円 高校・大学生900円 小・中学生500円
     《前売》一般:1,000円 高校・大学生700円 小・中学生400円
        ※前売券はチケットぴあ・ローソンで発売中

●「始皇帝と彩色兵馬俑展」関連企画● 内覧会と講演会「秦漢帝国の遺産」を行います!!
 特別展開会に先立って、前日に特別内覧会と学習院大学の鶴間和幸氏による講演会「秦漢帝国の遺産」を行います。
 ひと足先に兵馬俑を見て、そのあとに講演を聞いて、まさに中国考古を満喫できる企画になっています。
 この機会にぜひ、地下帝国の一端に触れてみてください。

 

【日  時】平成18年12月13日(水) 特別内覧会:14:00~15:00   講演会:15:00~16:30
【場  所】いのちのたび博物館
【料  金】無料(駐車場は別途料金が必要)
【対  象】小学生以上(講演会終了後、アンケートに答えていただける方)
【定  員】200名(応募多数の場合は抽選)
【申込期間】12月3日(日)まで 当日消印有効
【申込方法】往復はがきに住所、氏名、年齢、電話番号、その他(学年)を記入の上、下記まで。
※ホームページでの申込可。
※1件につき4名まで。
【申込み先】いのちのたび博物館「兵馬俑講演会」係
         住所 〒805-0071 北九州市八幡東区東田2丁目4-1
         TEL 093-681-1011

室内講座「鳥はなぜ飛べる?鳥だこを作って考えよう!
【画像】こんな色鮮やかな鳥だこを青空高く飛ばしましょう!
こんな色鮮やかな鳥だこを青空高く飛ばしましょう!
 鳥はどうして飛べるんだろう?
 皆さん、1度は疑問に思ったことがあるのではないでしょうか?
 そこで、この室内講座で、鳥がなぜ飛べるのかを鳥だこを作りながら一緒に考えてみませんか!
 お正月の凧揚げ準備まで出来ちゃいますよ!

【日  時】平成18年12月24日(日)
      ①10:00~12:00 ②14:00~16:00
【場  所】いのちのたび博物館 3階実習室
【対  象】小学校以上(小学生は保護者同伴のこと)
【料  金】無料(館内の観覧、駐車場ご利用の場合は別途料金が必要)
【定  員】各回36名(応募多数の場合は抽選)
【申込期間】12月10日(日)まで 当日消印有効
【申込方法】往復はがきに保護者も含む参加者全員の住所、氏名、年齢、電話番号、参加希望時間帯を記入の上、下記まで。
※ホームページ・電子メールでの申込可。
【申込み先】いのちのたび博物館「鳥だこ」係
         住所 〒805-0071 北九州市八幡東区東田2丁目4-1
         TEL 093-681-1011

●太陽エネルギーの活用●
【画像】
 太陽光発電については、地球に大きな恵みをもたらす太陽のエネルギーを活用し、残り少ない化石資源の代替エネルギーとして普及が進められています。
 一般の住宅でも太陽光発電を取り入れているお宅もあるのではないでしょうか?
 博物館でも日当たりよい敷地を利用して、太陽光発電を取り入れています。
 太陽光発電には、夏の暑さ極まる時に電力を減少できることや排出ガスによる大気汚染を防ぐことが出来る、余った電力を販売し利益を得るなどよい面が多くある一方、天候不順時や夜には電力を供給できないという不便な面もあります。この太陽光発電についての簡単な仕組みなどが博物館入口横のショップ前に映像で説明されているのを皆さんご存知でしたか?自然学習園からは太陽光パネルの裏側が見えます。来館の際には、お勉強がてらご覧下さい。
 


◇◆◇マダガスカルとの共同声明◇◆◇
【画像】
 去る10月24日に、当博物館は市内にある「到津の森公園」とマダガスカル共和国および「チンバザザ動植物公園」と継続性のある友好関係を樹立し、情報交換・技術交流・飼育繁殖交流・標本交換することを共同声明として、発表しました。
 
皆さん、マダガスカルについてはご存知ですか?CGアニメで動物たちが大活躍する映画「マダガスカル」をご覧になられた方もいるかもしれませんね。動物だと、横っ飛びに跳ねるように地面を歩くシファカやワオキツネザルなどをテレビや雑誌等で目にされたことがあるのではないでしょうか?また、小説「星の王子様」に登場する“バオバブの木”があることでも有名です。
実際、マダガスカルは7,000年前ゴンドワナ大陸から切り離されたため、沢山の独自の進化を続けた動植物たちを見ることが出来るそうです。
 しかしながら、マダガスカルでも森林破壊が進み、動物相の多様性が維持できない危機的状況にあり、多くの動植物が絶滅の危機に瀕しているそうです。 そのため、マダガスカル国家と国内にある「チンバザザ動植物公園」は動植物の保護・繁殖に努め、自然環境の保全と主の保存の必要性を世界に向けて発信しています。
 北九州市も「世界の環境都市」を掲げ、環境教育や環境国際協力に取り組んでいることから、今回の共同声明の発表に到りました。今後、両国が協力しながら、環境や動植物の保護につながる活動に取り組んで行くことになります。
 


学芸員の「よもやまばなし」
世界で2番目に大きいウバザメ
【画像】「生命の多様性館」に展示しているウバザメの剥製
「生命の多様性館」に展示しているウバザメの剥製
 このウバザメの剥製は全長8メートル35センチあり、世界で2番目に大きい標本です。脇田漁港で揚がったもので、小雪の舞う1992年の3月12日、脇田漁協の山本安弘さんから6メートルほどのサメが捕れたという電話がありました。ホホジロザメか、と思い、ホホジロザメなら最大級だ、ワクワクしながら漁協に向かったのですが、6メートルどころではない8メートルを憂に超える大物、ウバザメでした。
 山本さんは朝の水揚げを仕切り、珍しい魚を見つけるといつも電話してくれます。これは1978年自然史博物館開設準備室以来山本さんが現場を離れるまでずっと続いていました。この間にカラチョウザメやアカシュモクザメなどの大物だけでなく、アミモンガラやサケなど北九州では珍しい魚もいただきました。旧館時代は冷凍庫も小さいものしか無かったため、大物は剥製にするための準備が整うまで漁協の冷凍庫に預かってもらったこともありました。多様性館の迫力ある魚のコーナーは山本さんと脇田漁協の協力がなければできなかったでしょう。


「蝦夷錦」の秘密
【画像】
 「アイヌ文様の美」展(11月26日まで)の会場入口に展示している衣服(写真1)は「山丹服」あるいは「蝦夷錦」と呼ばれるものです。紺地に「五爪の龍」をデザインした豪華絢爛な衣服ですが、もともとは中国清朝の官吏の着衣です。中国東北地方の黒竜江(ロシアのアムール川)流域の人びと(日本では山丹人と呼ばれました)はクロテン(写真2)などの毛皮を清朝に貢納し、その見返りとして衣服や反物、ハギレなどの絹製品や玉類を与えられました。山丹人は毛皮を入手するため、こうした中国産品を持って樺太(サハリン)に渡り、アイヌの人びとと交易を行いました。アイヌの人びとは入手した中国産品を宝物(威信財)として珍重しましたが、多くは松前藩が独占的に入手し、さらに、贈答や売買によって本州へもたらされて、人気を呼びました。アイヌの人びとは松前藩から、山丹交易による中国産品の取得を強要され、負債を累積させて、返済できずに子弟を連れ去られることもありました。蝦夷地を直轄した幕府は山丹交易の改善を図り、アイヌの人びとの負債を肩代わりして、以後一切の貸借を禁止するとともに、樺太南端の白主で直接山丹交易を行うことにしました。
 このように、絹織物と毛皮の交換を軸として、清朝の官吏の着衣が黒竜江を通り、樺太~蝦夷地を経て本州へともたらされ、「山丹服」あるいは「蝦夷錦」と呼ばれて流通することになりました。このような交易ルートを「北のシルクロード」と呼ぶ研究者もいます。「鎖国」のもとで、中国産品が「北のシルクロード」を通じてもたらされ、「蝦夷錦」と呼ばれて、独自の価値を持つことになったのです。中国の官吏の服が「蝦夷錦」と呼ばれた理由がお分かりいただけたでしょうか。
 北部九州で暮らす私たちはつい、新しい文物や技術は中国~朝鮮半島を経て、まず北部九州にもたらされ、それから日本列島を東上して広まっていくと考えます。しかし、それとは異なるルートがあったことをもっと重視する必要があるでしょう。


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 めちゃくちゃかわいくて愛嬌のある顔に心が和みます。
 タオル地素材のぬいぐるみなので、手触りも気持ちいい~です。

【バルーン恐竜~ティラノサウルス~】1名様
 空気を入れてふくらませて遊ぶバルーンです。
 体長約58cmのティラノサウルスです。
 お子様に大人気!一緒に遊べるよ!
 ※うきわではありません。

【恐竜のふんストラップ(写真右下)】2名様
 なんと本物の恐竜のふん化石が入ったストラップです。
 これを持っていれば、運もアップ!?

【グローイングエッグ(写真左)】1名様
 たまごをお水の中に入れると、2日後には中から恐竜が出てきます。
 どんな恐竜が生まれ出て、どこまで大きくなるかはお楽しみ!
 少しずつたまごが割れ、少しずつ恐竜が大きくなっていく様子に眼が離せません!

※お申し込み期間は、発行日から10日間です。
※なお、当選者は、賞品の発送をもって発表とかえさせていただきます。予めご了承ください。

応募のとき、メッセージもいっしょに送って下さ~い。お待ちしてます。

プレゼントのご応募はこちら
編集後記
●○●散歩日和●○●
【画像】
 11月にもなるのに、日中はとっても暖かな日が続いていて、屋内で働いているなんてもったいない!!と思っていたら、突然寒くなってまいりました。風が吹かなければ、日中はお散歩日和なのですが。
 博物館内の屋外にある北九州の自然を実際に再現した「自然学習園」は心地よさ抜群です。屋内の恐竜以外にもたまには外に目を向けて見るのも一興。さすがに植物は青々とはいきませんが・・・。でも、つい先日まではタンポポなんかも咲いたりしていましたよ。館の前にはどんぐりなんかもころころと転がっています。なぜか、どんぐりの実は少なくて、抜け殻ばかりが落ちているんですけどね。
 
 さて、いよいよ冬の特別展開催間近です!当博物館の歴史系の展示会では、過去にない規模で開催しちゃいます!乞うご期待!!


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【発行】北九州市立いのちのたび博物館
  〒805-0071福岡県北九州市八幡東区東田2-4-1
  TEL : (093)681-1011 FAX : (093)661-7503
  URL : http://www.kmnh.jp
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