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■ 「ジオ・ツアー」と「ジオ・ハイキング」の試み!
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ジオ・ツアーの一環として、山口県秋吉台の科学博物館で実施した化石発掘体験!珍しい沢山の化石をゲット!
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2011年10月30日(日)、博物館の新しい試みとして「ジオ・ツアー:学芸員とめぐる化石発掘と銅山探検の旅!」を実施しました。“ジオ・ツアー!”聞きなれない言葉かもしれませんが、インターネットで検索すると180万件を超すサイトがヒットします。知る人ぞ知るツアーとも言えます。この度、いのちのたび博物館では、地球、大地、地質、つまりジオ(GEO)を、もう一度、見つめ直してみよう!という趣旨で、山口県の秋吉台を訪れるバスハイク、ジオ・ツアーを実施しました。定員の3倍近くの約160名の方々に応募いただき、参加者のご協力のおかげで、当日は雨天にもかかわらず、楽しくジオ・ツアーを終了することができました。参加者の皆さん、お疲れさまでした!
ところで、ジオってなに? エコは知っているけど、と言う方も多いと思います。
~ジオってなんだろう!~
●ジオ(地球・大地・地質)の恵み
皆さんは、大地の恵み!という言葉は、耳にしたことがあると思います。北九州市小倉南区「合馬のタケノコ」は、北九州の大地の恵み!の代表かもしれません。合馬地域に、タケノコの良く育つ大地が広がっていたからこそ、この恵みを得ることができたのではないでしょうか? 合馬のタケノコは、ジオの恵み!の代表選手とも呼べるかもしれません。
●海産物にもジオの恩恵が!
「関門海峡ダコ!」荒波の中で育ったタコは、身がしまり美味であることは全国に知られています。このタコを育てた海峡!どうやってできたのでしょうか?
実は、気温が低下した氷期に海水面が低下することで発達した河川が、花崗岩類の風化土壌を洗い流し“くぼ地”をつくったものが、関門海峡の原型!とも言われています。
北九州を代表する海産物「関門海峡ダコ」の誕生にも、ジオの世界!が密接に関連していると言えませんか? ジオって、意外に身近な存在でしょう!
では、もう一つジオで重要な視点を紹介します。
~災害の視点でも重要!~
ジオにはいくつか重要な視点がありますが、その一つに災害の視点があります。ジオ(地球、大地、地質)は、農林水産物などの“恵み”を私たちに提供してくれる反面、時として、災害をも私たちにもたらします。北九州周辺に暮らしていると、大地の動きを実感する機会は少ないのですが、「自然にふれ、大地の変化を身近に感じることが、私たちの安心、安全な暮らしを考える上でも大変重要である」と言う視点です。昔の人々は、自然の中で暮らし、その特徴を良く理解して、大地を利活用していたので、言うまでもないことでしたが、現在の私たちは、自然を身近に感じる機会も少なくなり、地球や大地が変貌する!時として、災いをももたらす!ということさえも、忘れさっている状況にあります。自然に対する畏敬や恐れを感じることが少なくなり、備えも疎かにしていると言えるかもしれません。
ジオ(地球、大地、地質)を身近に感じ、自然との向かい合い方を、もう一度、振り返って見る!これがもう一つのジオの重要な視点です。
●博物館では、11月23日(日)に、平尾台のジオ・ハイキングを実施します。
平尾台という大地について、ハイキングをしながら楽しく学ぶ予定です。
今後も、ジオ(地球・大地・地質)を身近に感じるイベントを企画しますので、ぜひ博物館のHPをチェックしてみてください!
(学芸員:太田 泰弘)
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■ ガラスの歴史~体験講座から
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ガラス小玉(小倉北区今村清川町古墳出土・常設展で展示中)
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日本でガラスが作られ始めたのは、弥生時代中期―今から約2,000年前ごろと考えられています。今でいうビーズのような「丸玉(まるだま)」や日本オリジナルの形である「勾玉(まがたま)」、ストローのような形状の「管玉(くだたま)」などが数多く作られ、権力者の胸元や頭などを飾っていました。ガラスの製品は型に流し込む方法のほかに、細い棒に巻き取ったりする方法などがありました。
世界的にみると、今から約3,500年前には、北メソポタミア(ミタンニ王国の本拠地)ですでに青色や水色のビーズが作られていました。最初のビーズが青色だったのは、宝石であるトルコ石やラピスラズリを真似ようとしたからだ、といわれています。特にラピスラズリは古代のアフガニスタンでしか産出されず、今から約3,000年前には入手困難な状況に陥っていたといわれています。青い宝石を求めてやまない北メソポタミア人はこぞって新しい宝石、「青いガラス」を作ったのでしょう。
北メソポタミアから遅れること100年、エジプトでもガラス作りが始まります。エジプトの王たちはガラス先進国であったミタンニ国から何人も王妃を迎え、彼女たちがガラス職人を連れてきたようです。エジプト王家はガラス職人たちを手厚くもてなし、エジプトにおけるガラス製作の道を開きました。エジプトでは「コアガラス」といわれる瓶や、ミイラを飾るマスク、玉座を彩る背板などにガラスが多用されました。
さて、長くなりましたがそんなガラスの歴史に触れつつ、ガラス玉を作ってみようという体験講座を、いのちのたび博物館でも企画しています。まだ申し込み可能ですので、ぜひホームページをチェックしてみてください。
(学芸員 : 宮元香織)
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