【メル博】ロゴマーク いのちのたび博物館メールマガジン 第111号
2013/06/10
博物館からのおしらせ
夏の特別展「世界の昆虫展」開催決定!
世界中から集めた昆虫標本約2万点、世界初公開となる昆虫化石、生きた昆虫・毒虫が勢揃いの日本最大級の昆虫展。圧倒的な数の昆虫を展示して、その多様な世界と不思議な魅力に迫ります。

【開催期間】 7月13日(土)~9月1日(日)

【関連行事】
「昆虫標本作成実演」
 期間中の毎週火曜日 13:00~14:00
「海野和男の昆虫撮影テクニック講座」
 7月20日(土)13:00~16:00
「ナイトミュージアム」
 [1]8月2日(金) [2]8月9日(金) 各日18:00~20:00
「昆虫ファミリーコンサート」
 8月24日(土)18:00~20:00

イベントの詳細、申込方法は順次、博物館ホームページでお知らせします。

歴史講演会 「踏絵の一形態 ~紙踏絵の紹介と検討~」
講師は西南学院大学教授 高倉 洋彰先生です。

【開催日】 7月13日(土)
【時 間】 13:30~16:00
【場 所】 北九州イノベーションギャラリー 
【定 員】 150名(当日先着順受付)
【対 象】 小学生以上(小学生は保護者同伴)
【料金等】 無料

イベントの詳細は博物館ホームページからご確認ください。

野外観察会 「都市林のモニタリング型植物観察会~夏の部」
 都市の中に点在する林には、どのような植物が生育しているかを、季節や年を変え継続的に観察します。今年は、金比羅山の夏の植物を観察し、5年前の観察結果と比べます。

【開催日】 7月21日(日)
【時 間】 10:00~14:00
【場 所】 八幡東区 金比羅山 
      集合・解散場所:市立総合体育館正面玄関前
             (八幡東区八王子町4-1)
【定 員】 20名(抽選)
【対 象】 小学生以上(小学生は保護者同伴)
【料金等】 50円(保険料)

イベントの詳細、申込方法は博物館ホームページからご確認ください。

夏休み教室 海岸生物の観察
若松区の岩屋海岸で海岸生物の観察を行い、学芸員が解説を行います。

【開催日】 7月22日(月)
【時 間】 14:00~16:30
【場 所】 若松区 岩屋海岸
     集合・解散場所:市営バス かんぽの宿北九州バス停
                    (若松区大字有毛) 
【定 員】 50名(抽選)
【対 象】 小学生以上(小学生は保護者同伴)
【料金等】 50円(保険料)

イベントの詳細、申込方法は博物館ホームページからご確認ください。

臨時休館のお知らせ
【画像】
いのちのたび博物館では、館内燻蒸(害虫駆除)のため
平成25年6月24日(月)~平成25年6月30日(日)の間、臨時休館いたします。
休館中はご迷惑をおかけいたしますが、よろしくお願いいたします。


学芸員の「よもやまばなし」
またまたムジナのはなし
【画像】ハクビシンとアナグマ
ハクビシンとアナグマ
 ある雑誌に、「ムジナの怪」というタイトルでアナグマの話題を紹介したことがあります。アナグマとタヌキはどちらもムジナと呼ばれて混同されることがあること、最近、タヌキにかわってアナグマ情報が増えていること、などを紹介したものです。
 間違えられやすいのはタヌキとアナグマだけではありません。外来種であるアライグマも一見すると良く似ています。日本各地で農作物に被害をもたらすなど困った問題をひきおこしていて、北九州市周辺に出没するのも時間の問題かもしれません。ですから、これからは「タヌキ」と聞いたらアナグマだけでなくアライグマである可能性も考える必要がありそうです。
 もう一種類、「ハクビシン」という動物も顔に白い線があって、似ていなくもありません。ハクビシンは東南アジアから日本まで広く分布しているのですが、日本ではとびとびに分布をしていて、外来種ではないかとされています。ただ、九州では確実な分布の報告はないようですので、考慮にいれたことはありませんでした。
 ところが、5月半ばのこと、知り合いの研究者の方から「市内でハクビシンを側溝に閉じ込めている、という情報がありましたが、一緒に確認しに行きませんか」と誘われました。ハクビシンであれば貴重な記録になりますし、アライグマであればそのまま放すわけにはいきません。おっとり刀でかけつけてみると、幸か不幸かアナグマで、無事に放してやることができました。
 確実さが大切な博物館ですから、現物を見るまで種類を断定すべきではないことをあらためて感じるできごとでした。でも、「ムジナ」ということばにはあいまいであやしい雰囲気があって、なんとなく気に入っています。個人的には、アライグマとハクビシンも「ムジナ」の仲間に入れておこうかな、と思っているところです。

(自然史課学芸員 馬場 稔)


阿修羅(あしゅら)じゃない!
【画像】大威徳明王坐像(遍照院所蔵)
大威徳明王坐像(遍照院所蔵)
 東京・九州の国立博物館で2009年に開催された「国宝 阿修羅展」。この展覧会以降、仏像に対する関心が高まり仏像ブームとも言われる昨今ですが、開催中の展覧会「北九州市の宝もの」には市内の寺院が所蔵する5躯(仏像は躯【く】と数えます)の仏像にお出ましいただきました。中でも子どもたちが「阿修羅だー」と言いながら興味深そうにながめていく仏像があります。大威徳明王坐像(だいいとくみょうおうざぞう)です。
 大威徳明王はもともとインドの神様で、サンスクリット語でヤマーンタカといい「死の神ヤマ(=閻魔)を倒すもの」の意味を持ちます。神の使いである水牛に乗り、六つの顔と六本の手、六本の足を持つのが特徴です。しばしば五大明王のうちの一つとして、また、戦勝祈願の本尊として単独でもまつられます。
 一方の阿修羅ですが、古代ペルシアに起源をもつ神様で、善神として信仰されましたが、古代インドのバラモン教では一転、帝釈天と激しく戦う悪神とみなされるようになりました。(「修羅場(しゅらば)」という言葉は阿修羅と帝釈天が戦う場が起源です。)仏教では仏法の守護神となり、多くは三つの顔と六本の手を持ちます。また、釈迦の眷属(家来)として他のお像とともにまつられます。
 このように大威徳明王と阿修羅は全く異なるものなのですが大威徳明王を阿修羅と間違えるのは「顔と手の数がたくさんある仏像」=「阿修羅」とイメージしているからのようです。また、このような仏像が阿修羅以外にもあるということを知らないということが大きな理由だと思います。展示場の子どもたちを見ながら、阿修羅という単語がこどもたちに定着しているのを驚くのと同時に、阿修羅以外にも色々な仏像があることを、もうちょっと知って欲しいなと思うこの頃です。
 さて、今回展示の仏像たちは、普段は滅多にみることが出来ない貴重なものばかりです。「北九州にこんなに素晴らしい仏像があったんだ。」と思っていただけるでしょう。会期は残りわずかですが、この機会に仏像たちに会いにきて下さい。

(歴史課学芸員 富岡 優子)


【メル博】購読者プレゼント
鳥ファンにおススメの2点です!
【画像】セキセイインコ(左)とモモイロインコストラップ(右)
セキセイインコ(左)とモモイロインコストラップ(右)
・セキセイインコ 1名様

ブルー色がきれいなインコのフィギュア。とっても精巧に出来ています。

・モモイロインコストラップ 1名様

ピンク色が鮮やかなぬいぐるみストラップ。おなかを押すとピヨッと鳴きます。


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編集後記
梅雨入り
 梅雨の風物詩「紫陽花」が似合う季節となりました。雨の日でも色鮮やかな花を見ると心が癒されますね。当館『おもてなしのこみち』(玄関付近)のバラも素敵です。どうぞお立ち寄りください。

 まもなく「北九州市の宝もの展」は千秋楽を迎えます。展示替えしたものもありますので、まだご覧になられていない方はぜひお越しください。


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【発行】北九州市立いのちのたび博物館
  〒805-0071福岡県北九州市八幡東区東田2-4-1
  TEL : (093)681-1011 FAX : (093)661-7503
  URL : http://www.kmnh.jpお問い合わせフォーム
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