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新型コロナ起源、コウモリ生息地調べる必要=WHO調査団

 2月3日、新型コロナウイルスの起源を探るため中国湖北省武漢市を訪問しているWHO調査団のメンバーは、コウモリが生息する洞窟でウイルスの遺伝要素を追跡する作業が必要との見方を示した。武漢のホテルでPCR検査を受ける調査団メンバー、3日撮影(2021年 ロイター/Aly Song)

[武漢(中国) 3日 ロイター] - 新型コロナウイルスの起源を探るため中国湖北省武漢市を訪問している世界保健機関(WHO)の調査団のメンバーは、コウモリが生息する洞窟でウイルスの遺伝要素を追跡する作業が必要との見方を示した。

調査団メンバーで、動物の疾病を専門とするピーター・ダザック氏は、武漢で最初に確認された新型コロナウイルスがどのようにパンデミック(世界的大流行)につながったかを巡り、調査団は新しい情報を入手していると述べた。具体的には踏み込まなかったものの、実験室から流出したことを示す証拠はないとも述べた。

ダザック氏は、2002─03年に流行した重症急性呼吸器症候群(SARS)の起源を中国雲南省の洞窟に生息するコウモリと特定した研究に関わった。

同氏はロイターのインタビューで「野生生物に真の起源を発見するためには同様の研究が必要だ」と述べた。

武漢で現在実施している調査については、パンデミックにつながった経緯を巡り新しい情報を得ているとした上で、「一部のシナリオが以前より説得力を持ちつつある」と指摘した。

調査団が入念に精査している1つのシナリオとして、ウイルスが武漢で最初に確認された時期よりもかなり前から広がっていた可能性に言及。「調査団は、より早い時期に市中感染がどの程度起きていた可能性があるか非常に綿密に調べている」と述べた。

また「最初の感染者から動物宿主にたどる作業をしている」とし、「これはかなり複雑な過程であり、数カ月、もしくは数年かけて起きていた可能性もある」との見方を示した。

調査に対する中国当局の協力に関しては、施設訪問や関係者との面会要請を拒否された事例はないとした。

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