西田さんと長瀬くんのアドリブが自由すぎる
宮藤 やっぱり、長瀬くんと西田さんのやり取りをいっぱい観たいんです。
西田 俺もねえ、長瀬くんの俳優としてのポテンシャルっていうのは、限りなくあるなと思っててね。宮藤さんのホン(脚本)で長瀬くんと組ませてもらうっていうのが一番、俺にとっては理想に近いかたちというか。宮藤さんのホンは発想からして面白いので、かなり自分のモチベーションが上がりますよね。
宮藤 なんか、ありがとうございます(笑)。
西田 俳優として、こんな表現もしたい、あんな表現もしたいって、いろんな欲が出てくる。そういう作風というか、こうやって演じてくださいっていう囲いみたいなものがなくて、自由に飛んでくださいって言いながら、きっちりとどこかで押さえられてるような、そのさじ加減がね。まあ、私らは鵜飼いの鵜みたいなもんですよ。
宮藤 ハハハ。割とおふたりとも、自由ですもんね。
西田 割とね(笑)。
宮藤 いや、自由にやってもらえるといいなと思ってますよ。「タイガー&ドラゴン」を観直してみて思ったんですけど、西田さんのアドリブって、自分で書いた台詞かどうかわかんなくなるんですよね。台本から地続きで繋がってる感じ。
西田 俺、宮藤さんのホンは好きだから、割と忠実にやってるほうだと思いますけどね。
宮藤 ハハハハ。
西田 そんなことなかった?(笑)
宮藤 「これ西田さんのアドリブだよな」と思って台本見たら、ちゃんと書いてあったりとか、逆に俺が書いた台詞だと思ってたらアドリブだったとか。そこが、わかんなくなるのがすごいですよね。長瀬くんが上手く返してるからなのかなあ。
西田 また長瀬くんとやれるのは、本当に楽しみです。
2021.02.05(金)
文=進藤良彦
写真=柏田テツヲ
スタリスト=チヨ(Corazon/宮藤さん)、平田博美(西田さん)
ヘアメイク=村田美代子、阿部麻美子(ARTS/西田さん)
この記事の掲載号
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