実家の仕事場で仲間とチャットを通じて経営計画を話す寺園諒雅さん。「顔を出すのは恥ずかしいので」と後ろからの撮影のみ応じてくれた=鹿児島県姶良市で2021年1月28日午後1時47分、白川徹撮影

 インターネット上で知り合った全国各地の高校生や大学生ら5人が株式会社を設立し、パソコンやスマートフォンの周辺機器を中心にしたフリーマーケット(フリマ)サイトの運営を計画している。社長を務めるのは鹿児島県内の定時制高校に通う寺園諒雅(りょうが)さん(18)。「信頼できる仲間と事業を波に乗せたい」と、本社を兼ねる実家で準備を進めている。

準備を進めているフリマサイトの画面の一部=カオスな株式会社提供

 扱うのはパソコンのパーツやスマホの予定。既存のフリマでも取り扱いはあるが、入手しづらい小さな部品などを含めてきめ細かなサイトを目指す。寺園さんはコンピューターを使ったゲーム競技・eスポーツによる需要増加などを見込んで「マニアックな検索ができるようにする」と狙いを語る。

 寺園さんは中学生の頃からコンピューターエンジニアを目指し、インターネット上のコミュニティーで技術を学んだ。仮想世界でブロックを組み合わせて造形物をつくるゲーム「マインクラフト」に没頭し、自分でプログラムした仮想空間を公開。自宅に置いたサーバーを通じて約80人が遊ぶようになった。

 そこで知り合った仲間と一緒に、2019年12月に「カオスな株式会社」を設立した。ツイッターやフェイスブックなどネット交流サービス(SNS)を通じ、賛同してくれた起業家などから資金調達を進めたという。

寺園諒雅さんのスケッチ=カオスな株式会社提供

 会社の仲間は16~20歳の高校生3人と大学生1人で、いずれも男性。鹿児島のほか、愛知県や富山県など、住んでいる場所もバラバラだ。寺園さんが中学生の頃「マインクラフト」を通じて知り合った。直接会ったことはないが、ウェブのチャットなどを通じて話し合いを進めた。「ゲームのプレースタイルで人となりはよく知っていて、信頼している」と寺園さんは言う。

 仲間は「pasuke(パスケ)」と名づけたサイトのスタートに向けてプログラミングを進めている。寺園さんは東京以外での起業はハードルが高いと感じながらも「インターネットを活用することで乗り越えたい」と語る。サイトは2月中旬のスタートが目標だ。【白川徹】