〈近江アナウンサー〉
今日8月6日は広島に原爆が投下されてから75年です。
今日は皆さんと一緒に戦争について考えていきたいと思います。
ゲストをご紹介します。
常盤貴子さんです。
おはようございます。
宜しくお願いします。
常盤さんは数多くの戦争について描かれた映画ですとか、あと原爆
についてのドラマにもご出演されてきましたけれども、そういった
作品と向き合うときは戦争についてどんなことを考えながら臨まれ
てますか?
〈常盤貴子さん〉
あの、やっぱり戦争のものを扱うドラマとかをやるときは、そのセ
リフをちゃんと、ねえ
その当時の言葉を話さなければいけないので、あの時代背景だった
りとか当時の気持ちを少しでも理解できるように調べたりとかして
なるべく近づけるようにはしているんですけどね
〈近江〉
今日も熱心に式典の中継の様子ご覧になっていたと・・
〈常盤〉
あ、毎年、はい記念式典はあの
〈近江〉
テレビで
〈常盤〉
はい、しかと受け止めて
一年に一回、自分の中でこう、区切りをつけるというか
でまた、新たに平和を願おうっていうきっかけになる素晴らしい式
典だと思うので
〈近江〉
そうですね
今日そういう一日にしていきたいですね
〈常盤〉
はい
〈小林孝司(アナウンサー?)〉
で今常盤さんもしかと受け止めてとおっしゃっていましたけど
今日はちょっと変わったやり方で戦争について考えていきたいと思
います。
今年広島局がですね、SNSを使ったある取り組みを始めました。
それがこちら「ひろしまタイムライン」というもので、これつぶや
きが載っていますけれど、1945年に実際に書かれた日記をですね、
まあ地元の人たちに協力してもらって今風にアレンジしてもらった
ものを毎日呟いていくという取り組みなんですね。
もし75年前にSNSがあったらどんなことが呟かれれていくのか
想像しながら皆さんもご覧下さい。
やすこ@yasuko
(1945年8月6日 6:00AM)
晴れ。
暑くなりそう。
シュン@shun
(1945年8月6日 6:40AM)
母校留守部隊への
連絡文書も
しっかり預かった。
いざ、廣島へ!
帰省の時だ!
やすこ@yasuko
(1945年8月6日 7:30AM)
警戒警報が解除
されました。
朝から慌ただしい
ことです。
さて、朝食にします。
今朝実際にSNSでつぶやかれたツイート
75年前の今日、8月6日
朝の広島の様子です。
そして
(原爆投下の映像)
シュン@shun
(1945年8月6日 8:19AM)
なんだあの雲?煙?事故?
やすこ@yasuko
(1945年8月6日 8:40AM)
ピンク、紅、空色、紫の濃淡の雲が激しい勢いで
湧きかえっている。いったい何が・・・
やすこ@yasuko
(1945年8月6日 8:51AM)
トラックが来てる?
二十名ほど、ガラスで
裂傷を負った方々。
こんなに一度に
来られたら、手当てが
間に合わない。
今年3月から始まったこれらのツイート
元になっているのは、75年前に広島で書かれた実際の日記です。
その一つ、当時中学一年生だった新井俊一郎さんの日記
4月3日の日記を見てみると
朝、朝食後、
御米を受け取りに弟と共に行けり。
二十キロほどありれ。
あまり重くないものなり。
これをツイートにしたのが
シュン@shun
(1945年4月3日)
今日はコメの配給の日である。
20キロ、多少重かったが
弟がいるので
あまり重くないフリをした。
実際、コメの重さより
米を食べられる楽しみが勝り
いつもより重くなかった
かもしれない。
日記に基づきながら現代風にそして感情豊かにアレンジされていま
す。
出征した夫を待つ26歳新婚のやすこさん(夫と二人で映った写真
今井泰子さん)
その日記を元にしたツイートは
やすこ@yasuko
(1945年5月18日)
赤ちゃんができました。
やっと一人前になれた様な
気がする。
やすこ@yasuko
(1945年5月30日)
私へのご褒美なのか
旦那さまからお手紙が来ました。
何度も何度も
繰り返し読んでいます。
妊娠の喜び、そして夫を待ちわびる気持ちが綴られていました。
東京に住む松上なごみさん(仮名)は
こうしたツイートを毎日受け取ることで75年前広島に生きた人々が
身近に感じられるようになったと言います。
大好きな旦那様から「お手紙が来た」ということ、とっても喜んで
いる内容とか
そうですよね、75年前という感じはしないですね。
こういう風にやすこさんの毎日、日常を毎日を見ているので
日々の家事だとか仕事のおつかいだとか、日常もよく分かりますし
共感持てますね。
〈小林〉
そして日々の暮らしが8月6日の原爆投下でどう変わって
近づくにつれ気になってきたと言います
毎日こうして続いているツイッターの何気ない日々の投稿が
8月6日を境にどうなってしまうのか
やすこさんの赤ちゃんが無事に生まれるのかどうか
生まれてからどんな生活になるのか
祈るような気持ちで見守っています。
もし75年前に今のようなSNSがあったら
今日は戦時中の人々がどんな思いで日々を暮らしていたのか
つぶやきからみんなで考えていきます。
そして時刻は8時58分をまわりました、まもなく59分というとこ
ですが
ま広島に原爆が投下された8時15分からまもなく45分になるとこ
ろですね。
今もつぶやきが続いています。
シュンちゃんのツイート
沢山のコメントが寄せられること、その内容
〈小林〉
こうしたSNSを使った取り組み、SNSでこう戦争のことを伝えて、戦争のことを知っていこうという取り組み、これどう言う風に
ご覧になりました?」(常盤貴子さんに)
〈常盤〉
あのう、SNSって悪いことをけっこう言われることが多いですけど
こういう今を感じられるものを使うことによって
多くの人たちが忘れ去られようとしているその思いを
ちゃんと引き戻すことができるって素晴らしいものでもあるなと改
めて思いますね。
一番怖いのはやっぱり風化してしまうことだと思うので
それを自分事として他人事ではなく感じられるというのは
本当に素晴らしい機会だと思いますね。
〈近江〉
華丸さんいかがですか
〈華丸〉
僕もやっぱり小学校の時に、やっぱりその図書館で「はだしの
ゲン」を読んだときに
やっぱりその漫画なんで入り易かったですよね
入り易いって言い方悪いですけど
やっぱり実感がわくというか文章ではなく
やっぱ今こういうツールがあってツールにはなじんでいる訳じゃな
いですか
なじんだところから、やっぱこのその戦争の、
体験というか、そういうことが歴史が実感がわくんじゃないかなと
うーん、やっぱりリアルですよね。
〈大吉〉
どれもね、実話というか。実際に残された日記をベースに書かれて
いるので
やっぱあの終戦の年ですけど、ぎりぎりまで本当に日常生活、
皆さん送ってたんだなあっていうのが
これをとおしてわかるんで、よりなんかね、リアリティが うん
〈近江〉
伝わってきますよね
皆さんからもひろしまタイムラインへの感想やご意見お待ちしてい
ます。
また皆さんが遠い過去になりつつある戦争について知ったり
子供たちに伝えるためにどんな工夫をしているか
何かいい方法などありましたら是非そちらもエピソード
メールやFAXでお寄せください
(間)
〈大吉〉
引き続きあさイチです。
〈近江〉
今日は広島に原爆が投下されて75年となりました。
当時広島に住んでいた人の日記を元にしたツイッターの
ひろしまタイムラインをとおして戦時下の暮らしや戦争について
考えていきます。
先程もつぶやき、つぶやかれていましたね。10分ほど前も
〈小林〉
そうですね、どんどん更新されていますが
あらためてひろしまタイムライン、おさらいしますね。
アカウント3つ
泰子さんのつぶやき(当時)26歳だった今井泰子さんの日記を元
に作られています。
泰子さんの日記をツイートにしているのは広島に住む
20代から30代の女性たち
常盤貴子さんのコメント
東京都の女性の送ってきた感想
〈近江〉
日記を読むとすごくそのリアルにより感じられる感じがしますね、
大吉さん。
〈大吉〉
新たな発見があると言うか、本当にギリギリまで普通の生活を
勝手にね、もう押し迫った時期だと僕らも歴史で学んでいるので
それどころじゃないんじゃないかと勝手に思いこんでいましたけど
実際残された日記だと嬉しい気持ちがあったりだとか
〈小林〉
そうですね
そこに今の人たちが共感しているということなんですけど
この後やすこさんの日記の内容なんですが
戦況が悪化していくにつれてちょっと変化していくんですね。
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