それは言うなれば、縁
投稿者:
あきじゃ
[2019年 11月 01日 18時 17分]
物語を読めば必ず出会う、謎、疑問、違和感。
そんな引っ掛かりを、物語を通して解消していくのは読書の楽しみだ。
また一方で、分からないことは分からないままに、悶々とするのも楽しい。
例え作中で答えが明らかになっても、だ。
無理やり納得するなんて、もったいなさすぎる。
本作は、こんなワガママな楽しみ方をしっかりと受け止めてくれた。
丁寧に切りそろえられた一話一話は、次へ次へと、またいつでもと、囁いてくれた。
――これは、ある国の誰もが知る物語。
祝福の魔女は弟子に殺され、
魔女は弟子に不死の呪いをかけた。
長い歴史を生きた弟子は、
賢者と呼ばれるようになり、
今も塔で一人、暮らしている……。
――嘘だ!
二百年後、祝福の魔女は転生した。
名はアリシア。
――あの人の幸せを願っただけ!
アリシアは決意する。
弟子に会おう。
そして彼の呪いを解く、と。
ぜひご覧あれ。