他人の人生に口出しをする人

他人の人生に口出しする人はあなたの周りにいませんか?

他人の人生に口出しする人の心理を今回伝えたいと思います。

安心したいから口出しで防衛する

恋愛・結婚・子育て・仕事など、他人の人生に口出しする人の心理は「善意のアドバイス」または「エゴ」に分けられると思います。

でも、会社の同僚や上司、ママ友や友人はもちろんのこと、たとえ家族であっても「超えてはならない一線」ってありますよね。

エゴとは、不安ベースの思い込み(承認欲求・欠乏感・劣等感・こだわり・執着など)で、誰にでもある「自己正当化/防衛意識」のこと。白黒二分思考で物事を判断する意識です。

つまり、自立(エゴを克服)していない人ほど、不安(エゴ)に支配されており、他人に両極端な価値(好き嫌い・良し悪し・上下・幸不幸など)をつけてかりそめの安心感を得ています。

余計なことを言わずにいられない心理

口出しをする人は「生きる目的」が不明確で依存的な人です。自分の中にある「不安」を他人に投影して、「自分の弱さ」から逃げています。

自立した人は他人が気にならないので放っておけますが、自立していない依存的な人は、無意識に「他人を自分の思い通りにしたくなる」のです。

たとえば、結婚や出産に口出しする人は、劣等感が強く自分の人生に自信がないだけでなく、自分の生き方に責任を持っていないと感じます。嫉妬や妬みも同じ原理です。

最近よく耳にするママ友カーストやマウンティングも同様で、自分の人生が正しいことを他人を使って確かめたいだけでしょう(不安が行動の動機になってます)。

人間の最大欲求は「幸せになること」ではなく「安心すること」ですので、情緒的に未成熟な人は、自分を安心させるために他人を利用します。

「自分のほうが上だと確認して安心感や優越感で心を慰めたい」「自分の存在意義を確かめたい」など、口出しする動機には安心の欲求があるのです。

しかも、素直で従順な人など、自分よりエゴの弱い相手を攻撃対象に選ぶ計算高さも特徴的で、間違っても自分に反抗しそうな人には口出ししません。

エナジーヴァンパイアと呼ばれる人もこの部類に入ると思いますが、他人の気持ちには鈍感な一方で、エゴ(自己防衛意識)が強い分、自分より弱いターゲットを見つけ出すことに鼻が利きます。

また、親から愛を得られなかったことで承認欲求が強くなり、大人になっても自分と他人の境界線が分からず、口出ししてしまう人も多いのではないでしょうか。

親に守ってもらえない自分で自己防衛するしかなく、必然的にエゴが強くなってしまうのです。ただしこれは、生育環境よりも本人の生まれ持った「気質・エネルギー」が大きく影響します。

支配的な人やエナジーヴァンパイアは、通常より2~3倍エネルギーが大きいので、他人を巻き込んだり、振り回す傾向があると感じます。良くも悪くも影響力が大きいです。

自分と他人の境界線がありませんから、こちらから線引きして「対応できること・できないこと」「こちらの都合」を明確に意思表示してください。これが最大の自己防衛策です。

なお、あなたも「なぜ相手に合わせようとするのか」と、自問してみることをお勧めします。おそらく、親子関係で「本当の自分」を受け入れてもらえなかった過去の体験があるはずです。

親が期待する自分を演じていると、「本当の自分」を出すことは恐くなるので、人の顔色を伺う癖がつきます。あなたに口出しする支配的な人は、あなたのお母さんに似ていませんか?

結局は、口出しする人も口出しされる人も、過去に体験した「歪んだ人間関係」を繰り返しているに過ぎません。

今すぐの対処法

大事なのは「他者のエゴ」にこちらが反応しないこと。

ただし、悪質な場合はエスカレートする前に、毅然とした態度でお断りしましょう。しっかり「ノー」を突きつける意思表示が必要な時もあります。

もし話が通じそうなら、感謝の言葉と共に「ご心配には及びません」と伝えるか、冷静に「不快に感じる旨」を伝えるか。

話しても分からない幼稚な人もいますから、相手に期待しない大人の対応が重要です。もし本質的に解決するなら、この機会に自立(エゴを克服)するしかありません。

あなたに「人からどう思われるか」「人から嫌われたくない」というエゴがあると、相手につけ入る隙を与えます。「すべての人に好かれる必要はない」と、人に対する執着を手放しましょう。

隙ができる原因は次の項で説明しますが、前述したように、人の顔色を伺う癖がある方は、他人に依存して振り回されやすくなっています。

舅姑さんの悩みは、旦那さんに間に入ってもらいましょう。旦那さんと信頼関係を築けていない方は、あなたが「自分のエゴ」を自覚すると状況は改善します。

パートナーシップの課題ですが、自立(エゴを克服)する前に出会う人は相手も自立できていないため、結婚後の「学びと成長」は避けられません。

ママ友トラブルの原因は孤独感からの依存心です。友達になっていいのは子どもだけ。ママ同士で友達になりたい場合は、卒園や卒業まで待ちましょう。それでも「ほどほどの距離」を大切にしてください。

口出しされる理由と本質的解決

同じエゴ同士は反応します。あなたが口出しされるのは相手と同じエゴがあるから。「他人は鏡」「類は友を呼ぶ」と言いますが、あなたの自己防衛意識(エゴ)が反応して、嫌な感情を味わっているのです。

自立した人は他者が気になりませんが、依存的な人ほど他者の反応が気になります。口出しする人にも問題がありますが、あなたはあなたの問題(自立と成長)に意識をむけましょう。

あなたが「本当の自分」で生きていないことが、不快な体験を繰り返す原因です。無意識に抑圧した「本音」がないか自問してください。過去の体験が元になって「保身」の意識が作られています。

親から「ありのままの自分」を認めてもらえなかった劣等感や承認欲求はありませんか?他人の口出しが気になる原因は、「ありのままの自分では、人に受け入れてもらえない」という不安です。

「怒りの源」を自己分析して、人に振り回されるのは相手のせいではなく、「自分の不安や恐れ」に振り回されているだけと学ぶことができれば、物事の受け止め方も変わります。

嫌な相手を変えようとしたり、相手が変わることを期待すると今後も不快な体験が続くので、相手を意識するのではなく、自分の心をのぞき込んで「過去の不安」が残っていないが自己点検してください。

相手が支配的な場合は、距離を取って会う回数を徐々に減らすと、自分の「エゴ」に気づきやすくなるでしょう。(急に距離を取ると相手の不安を刺激して逆効果です)