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スーパーのチラシが減って献立難民増加!? Shufoo!が聴いた主婦の本音

見事なお仕事

企業の“見事な”取り組みや新情報をお届けする番組『見事なお仕事』。ポップカルチャーの総合誌「BRUTUS」の編集長でカルチャーに精通する西田善太さんならではの視点で、企業の“見事なお仕事”の内容と秘訣を、インタビュー形式で伺っていきます。

7月11日(土)のゲストは、株式会社ワンコンパスの社長、早川礼さん。ワンコンパスの歴史は、世界で初めてインターネット地図サービスを提供した(Googleより先だったとか!)マピオンからはじまりました。その後、電子チラシサービス「Shufoo!」を承継し、今の体制へ。全国の主婦から絶大な人気を誇るShufoo!アンケート調査から見えてきた、世の中の気分に注目です。単なるチラシの電子化に留まらず、様々な情報のハブとして、地域の人と繋がるShufoo!のサービスについてお話をうかがいます。

Shufoo!の良さは、チラシの先取りとチラシ以上の情報量!

西田 本日早川さんに伺うテーマは、地域の情報を伝える電子チラシの役割です。ワンコンパスさんが提供している「Shufoo!」というサービスについて、まずは基本的な機能を教えてください。

早川 ユーザーが近くのお店の情報を電子チラシとして、簡単にスマホやパソコンで見ることができる、というサービスです。自分の住んでいるところや勤めているエリアを登録しておくと、その周辺のチラシを見ることができるんです。

西田 僕もiPadにアプリをいれてますよ! はじまったのは、何年くらい前から?

早川 来年でちょうど、サービス提供20周年になります。

西田 利用者はどんな方が多いんでしょうか。

早川 だいたい30代から50代の方が多いです。女性が7割ですね。

西田 幅広い年齢層の主婦が使っているという感じですね。いま、ユーザーはどれくらいいるんですか?

早川 月間1000万人くらいです。

西田 すごい! じゃあチラシを出しているお店も相当多いんじゃないですか。

早川 はい。スーパーやドラッグストアだけでなく、家電量販店やホームセンターまで、トータルで10万店くらいの掲載があります。

折り込みより早くチラシをチェックできる。そう、Shufoo!ならね!

西田 本当にすごいですね! 他にもShufoo!のここがすごい、というポイントを教えてください。

早川 そうですね。まず一つ目に、新聞折り込みより早くチラシを見ることができる、という点があります。次の日の特売をチェックして買い物の計画を立てたり、前日の夜に家電量販店の数量限定品を把握して、狙って並んだりとか。

西田 なるほど。

早川 二つ目に、紙のチラシ以上のお得情報も増えている点です。紙のチラシの電子化、というのが基本ではあるんですが、最近ではチラシに載っていない、言わばShufoo!だけの特別チラシを配信している店舗も多いんです。例えばSNSに投稿するような感じで、お店の店頭写真をパシャっと撮って、リアルタイムに特売情報を配信したり。

西田 つまり情報がよりリアルに、多く、なっているんですね。各店舗の価格などをアプリの中でまとめて見比べながら検討できるのはいいですね。一店一店のぞくのは大変ですし。

早川 そうなんです。

西田 毎日のお買い物に寄り添ってくれる感じがしますね。お手伝いしてくれる買い物カゴみたいなアプリだ。

自治体の「おたより」配信を永年無料に!

西田 最近、自治体向けに新しいサービスを始めたとうかがいました。これはどんなサービスなんですか?

早川 もともとShufoo!の中で、ユーザーの居住している自治体の広報誌を届ける、というサービスをやっていたんです。市役所や区役所へ行くと、たくさんの、お便りやお知らせの掲示があると思うんですが、それをチラシのようにスキャンして、デジタルデータとして地域の生活者に届ける、という。

西田 どこが新しくなったんですか。

早川 これまではお店のチラシと同じように、希望があった自治体さんのみが対象で、有料での配信だったんです。ですが、それを「全ての自治体、市区町村の広報誌を無料で配信する」という取り組みに広げました。

西田 永年無料ってことですか?

早川 そうです。

西田 自治体からのお知らせって結構重要な話も多いですよね。例えば予防接種とか、健康診断とか。

早川 そうですよね。それをShufoo!が押さえて、いつも使ってるスマホに届けますよ、という感じです。

西田 すごくありがたいサービス! 永年無料にまで広げた背景を教えてください。どうしてこんなことを?

早川 コロナウイルスの影響もあって、自治体の情報をきちんと生活者に届ける、ということの必要性が高まっていると思います。実際に、Shufoo!内でも、自治体情報の閲覧が増えたんですよ。

西田 だって休校のお知らせとか、子供が通ってなくても学校のそばに住んでる人なら知りたいですもんね。

早川 そうですよね。そこで、もっと情報を届ける範囲を広げられたらと思って、永年無料に踏み切りました。

西田 こういうことが無料でできるって、社長決済!って感じがしますね。

早川 (笑)。 ある程度スピーディーに取り組んだところではあります。

西田 この状況になって、全てが区や行政ごとの数字で判断されていますよね。今まではむしろ、どんどんそういった境目が消えていって、住んでいるエリアに関係なく動きまわる風潮だったと思うんだけど、行政区を意識する感覚が久々に戻ってきた感じ。行政の情報を、普段使っているアプリが提供していくのはとても大事だと思います。

「チラシがないと献立に困る!」アンケート調査でわかる主婦の本音

西田 ここのところ、スーパーに盛んに集客しちゃいけないのもあって、チラシの発行数は減っていたんですよね。

早川 はい。三密対策でチラシがすごく減りました。実際5月には昨年比15%(85%減)なんて週も。

西田 そこで聞いたアンケートの結果がすごく面白かった!

早川 そうなんです(笑)。「チラシがなくなってどうですか?」とShufoo!内でユーザーにアンケートをとったところ、チラシを見てその日の献立を考えていたので困っているという声がすごく多くて。

西田 チラシが料理のきっかけになってたってことですよね。今日は鮭が売り出されてるから、とか、この缶詰が安いからこの料理にしよう、みたいな。他にもいろんなアンケート結果を見せてもらいましたが、昨年末のアンケートでの「帰省ブルー」という言葉が印象に残っています(笑)。これはどういう内容ですか。

早川 はい。Shufoo!の主なユーザーは主婦の方ですが、みなさんに「年末年始に帰省することについてどう思いますか?」というようなことを聞いたんです。すると、帰省を憂鬱に感じる「帰省ブルー」という言葉が出てきました。

西田 お年玉なんかで出費が増えたり、旦那さんの家族とのやりとりとか……。夫側の家に行くのが、実は嫌だっていう人が多いんですね(笑)。

早川 はい(笑)。今年は夏休みが短かったり、どうなるかわからない状況が続いているので、今後、実家に対する感情がどうなるのか注目しています。

西田 いやー、現代の主婦の気分が聴けて、大変おもしろかったです。今日はありがとうございました。