今日は夫の話をさせてくださいね
皆様はじめまして、hanaと申します。Instagramのご縁で翔泳社さまよりお声がけいただき、このたび連載をさせて頂く事になりました。
生まれて初めての経験で、とても緊張しておりますが、お読みくださる方にクスッと笑って頂けたり、私も試してみようかな? と興味を持って頂けるような文章をつづっていけると良いなぁと思っております。
なにぶん素人文章で読みにくい部分もあるかと思いますが、hanaという人間を知って頂き、親しんで頂けたら幸いです。どうぞよろしくお願いします。
「連載ってどんな事を書いたら良いのですか?」
まず担当Mさんに訪ねた言葉です。私は普通のお母さん、お肌の曲がり角を折り返したアラフォーです(笑)Instagramの投稿も、いわゆるインスタ映えするお洒落な写真ではなく、毎日の夕飯風景と、時々作るパンやケーキ。キャプションもレシピを軽くつづり、絵日記感覚でその日にあった事などを載せるという地味なものです。
Mさんの回答は「hanaさんのお料理へのこだわりや、食卓の様子、ちょっとしたコツなど、何でもいいですよ、主婦でお母さんの目線で自由に書いてみてください!」でした。
「そっか……自由ね……」
でも、一体どこからどうやってスタートしたら良いのか……頂いた企画書を手に、しばらく悩みました(笑)その企画書の仮タイトルに『hana.hana.beeさんちの晩ごはん』とありました。私の投稿が夕飯ばかりなので、Mさんが考えてくださったんでしょう。
「そっか……晩ごはんか……」
私の作る晩ごはんは、100%家族のための料理です。なので、まずは私の家族にまつわるエピソードや思い出料理からスタートしようと思います。まずは、私の料理を誰よりも数多く食べているであろう我が夫の事からお話させてくださいね。
穏やかで、物静かな人なんです
我が家は夫、私、高校生息子、中学生娘、白猫末娘の4人と1匹暮らし。敷地内の母屋には義母も暮らしています。夫は私より14歳年上、結婚18年目の年の差夫婦です。夫40代、私20代の結婚で、周囲を驚かせました。結婚から10年ほど後に聞いた話ですが、夫側の親族やご近所様方に「あのネーチャン大丈夫か?」「いつまで保つか?」とかなり心配されていたそうです。
理由としては、年の差もあるでしょうが、我が家は旧い農家で、昔ながらのわがまま頑固、しきたりなどに超うるさい……じゃなくて、超厳しい義父がいたからです。町内で知る人ぞ知る激うるさ型でならした義父、昨年天に召されて御先祖様となりました。嫁いでからは本当に色々な事がありましたが、ネーチャンからアラフォーに至るまで、私なりにできる限りの舅勤めをしたつもりです。
気性激しい義父とはうらはらに、我が夫はとても穏やかな人です。義母のセリフを引用すると「居るだか居ねえだか、わかんねえ」
子供の頃から大人しい人だったようです。言葉数は少なく、大きい声を出すこともほぼなく、物静かな人です。何か事が起きても慌てたり動ずることは無く、感情にふりまわされる事も少ないポーカーフェイス……と書き連ねていくと無感情男のようにイメージされそうですが、身ぶり手振りつきでアハハウフフする私とは真逆、嬉しい時はそっと微笑み、不快な時は秘かに眉をひそめる、そんな人です。
「大丈夫」っておいしいの? マズいの?
私はInstagramの投稿の中で、私の作る料理に対する夫の反応の薄さについてよく嘆いています(笑) 前記のようにそもそもが静かな人なので、大きなリアクションは期待していませんが、時には褒めてもらいたい! というのが私の本音です。
我が家は自営業なので、夫は外出しない限り1日3回自宅で食事をとります=1日3回夫の為にごはんを作ってます。食べる人が飽きないように、栄養バランスも考えて、せっかくだから見栄えもよく……なんてなかなかどうして大変ですが、頑張っています。
昼食は、昨晩のリメイクだったり、パスタやうどんなどの麺類だったり、チャーハン、オムライス、丼物も作ります。もれなく食後にフルーツ入りの自家製ヨーグルトとコーヒーつき。
でもね、何を出してもほとんど無言で食べて「ごちそうさま」でおしまい。
つ、つまらん!(心の声ですw)
休日で子供が居る時は、子供たちがちょろっと褒めてくれたりするので少し報われますが、平日はもくもく食べる夫だけ。
そんな夫に時々「たまには何か言ってくれない? 美味いとか不味いとか」なんて事を訴えてみると
夫「……大丈夫です」
大丈夫ってなに? (心の声ですw)
私「え~なにそれってマズイの? どういう事~?」
夫「……美味しいです」
とまあ、このような淡白な会話が展開されます。
こう書くと夫は食に興味がない人のように映ってしまいそうですが、彼は食べる事は大好き&よく食べます。