1悲惨なひとり情シスからの脱却。
ヘルプデスクと情シスとの違いを認識すること
もともと情シスはやることが多い職種ですが、コロナによるIT活用の要望からさらに負担が大きくなっています。特に中堅中小企業では、少人数もしくはひとり情シスで運営せざるを得ない状況も多く、悲惨な状況になりやすくなっています。
ITの重要性は認識され、情シスへの期待はあるものの、それを支えるIT技術者は“何でも屋・便利屋”のように扱われたり、評価や尊敬されていないどころか、「情シスは使えない人が行くところ」と認識されていたり、情シス不要論までささやかれています。
ひとり情シスワーキンググループの調査でも、初めてITの専任者を置いた企業は少なくありません。コロナ禍をIT活用で乗り切ろうという風潮に加え、政府のIT導入補助金も後押しになっているのかもしれませんが、うまく行かないという声も聞きます。
また、伝統的に情シスへの理解がなく、社内でも軽視され、十分な人的リソースや投資も得られない会社もあるでしょう。必然的に情シスは過酷な状況になりやすく、本来価値ある情報共有の場であるSNSが、恨み・つらみのストレス発散の場になっているような状態も散見されます。それがひとり情シスの悲惨なイメージにつながっているのかもしれません。
そのような状況下から脱するにはどうしたらよいかを議論するため、ひとり情シスワーキンググループの有志メンバーで座談会を開催しました。ひとり情シスをうまく回せている人の行動について議論を進め分析していくと、意識や行動に共通のパターンが見えてきました。その中で、うまくやれる人に共通する意識や行動を、明日からでもできる行動指針としてまとめました。