現在位置:asahi.com>ニュース特集>ジェットコースター事故> 記事 遊園地ピリピリ コースター事故から1週間2007年05月12日15時56分 大阪府吹田市の遊園地エキスポランドでジェットコースターが脱線、20人が死傷した事故から12日で1週間。土曜日のこの日、各地の遊園地ではスリルとそう快感を求める来園者が事故前と変わらず列をつくった。一方、園側は安全確保に一層神経をとがらせる。東京都内の遊園地では、事故が起きたのと同じ「立ち乗り型」アトラクションの営業休止が続いた。
●よみうりランド 「よみうりランド」(東京都稲城市)では、午前10時の開園と同時に親子連れがお目当てのアトラクションをめざした。 同園には5種類のジェットコースターがある。うち4種類は11日から運転を再開したが、大阪の事故と同じ立ち乗り型コースターは引き続き運転を見合わせている。 近くから来たという家族連れは「怖いのでコースターは乗りません」。家族4人でコースターに乗った女性(38)は、子どもにせがまれて乗車。「事故があったら、と気になりました。カーブが怖くて……」と話した。一方で「事故があったので、すいていてたくさん乗れるかと思って来た」と話す4人組の高校生もいた。 ●TDL 東京ディズニーランド(千葉県浦安市)の人気アトラクション「スペース・マウンテン」は、最新の視覚効果技術を取り入れて約半年ぶりに営業を再開したばかり。この日も開園直後に500人が行列をつくった。午前9時すぎには待ち時間が60分を超え、相変わらずの人気ぶりだ。 03年12月には車軸が折れて脱輪する事故が起きた。運営するオリエンタルランドは事故から約1カ月後に重要部品の発注や検査、図面管理などを一元的に取り扱う部署を新設し、コースターの車軸をすべて交換。開園前と閉園後の毎日2回、点検しているという。同社は「吹田市の事故はひとごとではない。営業には常に万全を期して臨む」と話す。 ●富士急 「絶叫型」コースターが人気の富士急ハイランド(山梨県富士吉田市)も、点検の人員を増やすなどの対応をとった。午前9時の開園前には来園客が100メートルを超える列を作った。 「回転数」でギネスブックに認定されている「ええじゃないか」に乗った千葉県の20代のカップルは「大阪の事故の影響でコースターが動いていないのではと思ったけれど、乗ることができて良かった。乗ってしまえば事故の怖さは忘れました」。 ●USJ 大阪市のユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)でも午前9時の開門前から行列ができた。3月に登場した最新型ジェットコースターが人気で、神戸市の女子大学生(19)は「エキスポの事故を聞いた時は怖かったけど、事故直後なので点検がきちんとできていると思う」。 USJはエキスポランドの事故を受けてジェットコースター施設を緊急点検した。担当者は「客足が鈍ることはないと思う」と話す。 それでも、浜松市から家族連れで来た男性会社員(44)は「正直、あまり乗りたくない。子どもがどうしても乗りたがるなら、後ろの方に座らせる」と話した。
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