雑誌『週刊プレイボーイ』で連載中の、対談コラム「なんかヘンだよね」
ホリエモンとひろゆき氏が、ニッポンの“ヘン”を語り尽くします。
今週のテーマは、「働き方改革」について。
4月から「働き方改革」開始。PC、スマホ、どちらで仕事する?
(イラスト:西アズナブル)
ひろ 働き方改革が話題ですけど、経済評論家の勝間和代さんの働き方が注目されています。
ホリ あ、パソコンを使わなくなったってやつ?
ひろ えぇ。〝脱パソコン〟のようで、代わりにタブレットとスマホの3台体制で原稿の執筆をしているみたいっすね。しかも、音声入力なんですよね。
ホリ 一応、ラップトップパソココンも使っているようだけど、音声入力をかなり活用しているみたい。
ひろ 堀江さんもスマホで仕事しているから、パソコンとか使ってないんですよね?
ホリ うん。俺はもうパソコンは使ってないね。この2年くらい仕事は全部スマホでやっている感じ。だから、勝間さんが音声入力にこだわっているのが謎だよね。音声入力も精度は上がっているけど、フリック入力のほうが圧倒的に早いでしょ。それに文字を全部打ち込まなくても、予測変換機能で補完してくれるし。
ひろ 勝間さんは、手指の腱鞘炎の一種である「ばね指」らしく、音声入力のほうがいいみたいです。
ホリ でも、俺、メルマガとか書評とか、原稿は全部フリック入力でやっているのに腱鞘炎にならないよ。
ひろ それ以上に、タブレットを3台並べるより、パソコン1台のほうが持ち運びとか、何かと便利そうな気もしますけどね……。
ホリ そもそも、勝間さんも自分で本を丸ごと一冊書いているわけじゃないだろうし、俺みたいにスマホ一台で十分だと思うんだけど。
ひろ 入力デバイスにこだわらなくても、音声データを作って、あとは編集さんに丸投げしちゃうって手もあったりしますけどね。
ホリ ライターとか編集者にやってもらえばいいのに。勝間さんは、そのへんを合理的に判断できないのかな。
ひろ ちなみにベストセラーになった養老孟司さんの『バカの壁』(新潮新書)は、聞き書きで本を作ったらしいですね。ってなわけで、言いたいことを話して、ライターさんや編集さんがそれをまとめるというやり方は、新しい手段でもないんですよね。僕の本もファミレスとかでしゃべった内容をライターさんや編集さんに本にしてもらってるので、あとがき以外は僕は書いてないです。
ホリ 俺なんか、最近はしゃべってさえいないからね。過去の発言とかを引っ張ってきてもらう、通称「コピペ本」(笑)。ベストセラーになった『多動力』(News Picks book)とかはまさにそうやって作ったもの。まえがきだけ新たにインタビューされたけど。
ひろ そこまでやれるのは、堀江さんだけじゃないっすか?
ホリ でも、そっちのほうが売れるんだよね。俺が話したいことを伝えようとしても、理解できないんじゃないかと……。
ひろ そうなんすよね。編集さんが世の中のニーズとかを考えつつ、テーマと読者を想定して、それにハマる著者を探してきて、編集さんが聞き書きしたほうがダイレクトに伝わるわけですから。
ホリ ある程度、みんなが理解できるようにしないと本って売れないからね。つまり、かなり噛み砕かないとヒットしないんだけど、それって俺の目線からすると時代遅れの内容だったり、毎回同じことを話すことになるからやりたくないんだよ。
(この続きは、現在発売中の『週刊プレイボーイ』でお楽しみください)