「否である。躯となりても怨は消えず!」
プロフィール
真名 | 平景清 |
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性別 | 不明(外見は女性) |
身長 | 172cm |
体重 | 57kg |
出典 | 「平家物語」 |
地域 | 日本 |
属性 | 混沌・悪・地 |
Ilust | 坂本みねぢ |
CV | 早見沙織 |
概要
『Fate/Grand Order』に登場するアヴェンジャークラスのサーヴァント。
メインシナリオでは、第2部第5.5章「地獄界曼荼羅平安京」にて蘆屋道満に召喚された、八神将の一人「歳刑神・平景清」として登場。歳破神と共に鏖殺の限りを尽くした。
その翌月、期間限定イベント「いざ鎌倉にさよならを ~Little Big Tengu~」にて限定PUされる形で実装された。
その姿は、あるサーヴァントに似ているが……?
真名
「儂は景清であり、義経である。私は義経であり、景清である」
その正体は、源氏を怨む概念・伝説である源義経を依り代として、源氏を怨む概念・伝説である平景清が重なったモノ。
つまるところ、メインストーリーにおいて二度目の闇落ちである。
景清とは段蔵曰く、合計37度に渡って復活・挙兵し、義経の兄・源頼朝を攻撃した不死身の武者であるという。
しかし、その実態は『源氏への怨み』という概念そのものであり、景清本人だけでなく、様々な形で景清の名を名乗り、頼朝に抵抗した37人以上の怨念達が景清を成しているという状態。
大なり小なり源氏を恨めば、いずれは『景清』に取り込まれてしまう。
景清本人との複合英霊としての人物描写は薄く、基本的に義経が「景清らしい振る舞い」を演じさせられる形となっている。
景清は様々な逸話において、自らの目をくり抜いて取り除いたと語られており、それを反映してかこの景清は、面や布などで目を隠した姿で登場している。
今回は義経が『景清』として現界しているが、他にも源氏に怨みがある人物が『景清』として召喚される可能性が示唆されている。
人物
景清にして義経、義経にして景清。
自らを源氏の全てを殺し滅ぼすモノとし、マイルームでの会話でさえ一言目にも二言目にも「源氏殺すべし」なるニュアンスばかりと、やはりあの牛若丸に通ずるものがある。
一方五条大橋を見て立ち止まったり、弁慶の真似をする金時に対して「貴様が弁慶を語るな」と激昂したりするなど、源義経としての側面も多く持ち合わせている。
衣装は以下の通り。
第一再臨は目元に狐面を、身体には臙脂色のインナーの上に小具足といった武芸者らしい姿になる。
第二再臨では黒い布で目に覆い、鬼面が付いた禍々しい甲冑を纏ったフル装備状態。
...が、第三再臨では手足と腰回りに具足を身に着け、股間と胸をわずかな布で覆っただけという、普段の牛若丸以上に扇情的な装いに変化する。また、目隠しも取り去り、怨念と冷淡さが滲み出た素顔を露わにしている。
容貌も義経として成長した姿だけに、牛若丸よりも若干背が高くなった。自身の証言にも合致するように、しっかりと肩幅がありながらもスラリとした、剛柔同居する均整の取れた「大人の美貌」を獲得している。
ただし、弁慶の「胸は源頼光と張り合えるほど、大きくはならなかったはずでは」という談もまた真実だったらしく、バストサイズもあまり変化はしていない模様。
メインストーリーでは
「この義経は……!景清……否、否、否……!否!この私こそは九郎判官源義経!この躯こそ、かつて遮那王にして牛若であったモノ!」
金時が弁慶の真似をする様を見て、完全に源義経として覚醒し、それに際して見た目がCMに登場した物と同じになる。義経は頼朝に裏切られたこと、自分の道が穢され、途絶えたことへの怨み……ひいては、「源氏」への怨みを語り始める。
そんな義経と戦った金時は、義経に「なぜ戦ったのか」と問う。すると「そんなことも分からずにいたのか」と愉しげに笑い、「想いを貫くこと」だと答える。
そして、天覧死合舞台にて、子孫と先祖の最後の戦いが始まる。
宝具
諸行無常・盛者必衰(しょぎょうむじょう・じょうしゃひっすい)
──沙羅双樹の花の色、即ち。この世の摂理を知るがいい!諸行無常・盛者必衰!──
景清を形作る怨念達を表すように分身した後、それらを禍々しい紫炎として纏い、敵に斬りかかるというモーション。
この宝具のムービーには、自らの面や布を断ち、素顔を露わにしたリアル等身カットインが挿入されている。
宝具名の由来は、平家物語の冒頭に記された「祇園精舍の鐘の声、諸行無常の響きあり。娑羅双樹の花の色、盛者必衰の理を表す」という一文だと思われる。
本来は平氏滅亡を表す一節だが、景清は意趣返しと言わんばかりに、この名の宝具を源氏へと見舞う。
ゲーム上では種別はQuickで効果は「敵単体の強化状態を解除+超強力な攻撃<自身に付与されている復讐の怨念状態の数に応じて威力がアップ(最大4個)>&呪い状態を付与(5ターン)<オーバーチャージで効果アップ>」
ゲーム上での性能
カードバランスはライダー時と同様。また、性別「なし」扱いのため「紳士的な愛」以外の性別対象効果を受けない。
攻防揃ったスキル構成が特徴だが、第1スキルによる「源氏」特攻付与と、第2スキルによる重複可能なガッツ&復活をトリガーとした「復讐の怨念」状態付与が最大の特徴。
前者で源頼光、坂田金時をはじめとした源氏への刺客として猛威を振るい、たとえ倒されたとしてもガッツによって蘇る度に怨念を蓄積し、宝具に乗せて放つというクセの強いアタッカー。
さらに宝具は直前に強化解除を伴うため、耐性を持たない敵を容赦なく屠ることができる。
弱点はアヴェンジャーに共通するデバフへの低耐性に加え、自身が強化解除されること。
フルパワーを発揮するには、複数回倒され怨念を貯めなければならないという、長期戦前提のスキル構成であることも、運用時には考慮する必要がある。
とりあえず敵陣のルーラーを一撃必殺を倒す……というよりは、ブレイクゲージを持っている敵とじっくり斬り合う場面でこそ、真価を発揮すると言えるだろう。
これらの特徴を理解しフォローすることで、源氏のみならずマスターの障害を切り捨てる頼もしき剣となるはずである。
なお、ライダー時がパーティー全体を強化していく方向にシフトしていった反面、こちらでは自分以外のスター集中率をダウンさせるなど、とにかく単騎に強化を集中していくスキル構成になっており、ある意味では真逆の戦闘スタイルを取っている。
関連人物
牛若丸(Fate)
霊基の核たる人物。生前は源氏への怨念を吐き出さなかったことで『景清』に取り込まれることは無かったが、とある特異点にて奇跡と言うべき奇縁を結び、この霊基を得る。
彼女も恨むべき源氏なのだが、むしろその根底にあるのは...。
アンリマユ
同じアヴェンジャーで存在も似通っている。景清自身も『あれこそが景清の源流』と認めている。
巴御前
同じく源氏を恨むもの。景清の志士となる条件を持ち合わせていたが、最後に怨の一文字を捨てることが出来た彼女を尊重して自身に近寄るなと警告している。
関連イラスト
余談
地獄界曼荼羅平安京における平景清戦で流れるBGMは、TVアニメ「Fate/GrandOrder絶対魔獣戦線バビロニア」において牛若丸がゴルゴーンに立ち向かうシーンに流れる「光風」と黒化した牛若丸が登場する際に流れる「業風」を編曲したものと思われる。
2021年の1月に、ネット配信された「Fate/Grand Orderウィンターキャラバンオンライン2021」にて実装が告知された。
本来2020年12月の段階で、宝具演出やモーション、ボイスまで登場したことから、平安京ピックアップ2召喚にて伊吹童子と共に実装されるのではと噂されていたのだが、実際には1ヶ月半近く遅れた形となっている。
(全く同じケースとして、2017年1月実装の山の翁がいるが、こちらは実装に合わせたイベントがない)
関連項目
Fate/GrandOrder 地獄界曼荼羅平安京 アヴェンジャー(Fate) 怨霊
牛若丸(バーサーカー):源氏への恨みを叫ぶ姿や分身する宝具など、この姿のセルフオマージュと思しき要素が非常に多い。
伊吹童子(Fate):直接言及することは無いものの、後世の創作においてかつて平家一門が掲げた天子は伊吹童子とルーツが同じとされており、どちらも神剣と関わりが深い。
源平討魔伝:外見のモチーフと思しきゲーム。平景清が主役を務め、赤い鎧姿の義経が登場する。これまでにも同作を意識したネタは、牛若丸の台詞などに取り入れられている。
ヨシツネ:外見のモチーフと思しきゲームのキャラその2。このゲームでの義経は、赤い鎧に加えて二刀流という出で立ち。
最期
義経の存在そのものが源氏への毒であると知って尚、戦いぶりを変えない金時に感心し、「それでこそ我ら源氏の基を築きし一人だ」と讃える。そして、「その命がこの死合いの後も繋いでいたのなら、そのまま進め。迷わずただ全身全霊で走る、それだけで多くを成せる、多くに克てる。」と金時に伝え、彼女は完全に消滅した。
「──以上。我が言の葉。ゆめ、忘れることなかれ。です!」