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実験材料として最もよく使われる種です。日本の沿岸の岩場に広く生息しています。腕と腕の間の切れ込みが浅いのが特徴で、英語では "bat star"(コウモリヒトデ)と呼びます。 |
5本の腕を持つ個体がほとんど(棘皮動物の成体は5が基本でできあがってる)ですが、中には4本、6本~の個体もいます。今まで私が見た中で最高は9本腕です(世界最高記録?)。
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水槽に入れますと、ご覧のようにすぐに壁を這い上がり、張り付きます。ヒトデの各腕の腹側(口側)には、管足(かんそく)と呼ばれる足がたくさん生えていて、これで体全体を動かすとともに、この先の吸盤で張り付くのです。管足は「水管系」という棘皮動物に特有の器官の一部です。水管系は、運動だけでなく、呼吸・摂食・排出など、棘皮動物の生活活動の多くに関与しています。 | |
ヒトデは再生力の強い生き物とされています。イトマキヒトデででも、稀にこのような再生中の腕を持つ個体が見られます。 | |
大変珍しい形態異常個体。再生の異常かもしれません。見つけた学生さんは「カブトムシ型」と呼んでいました。(左:背側、上:口側の拡大) |
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左:イトマキヒトデの背側(反口側)の体色は、別種かと見まがうほど、個体によって異なります。(下のスケールは15cm) 下:1/5のみ色の異なる、珍しい「色モザイク」個体。
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←潮の引いた海岸では、こういうふうに岩陰によく張り付いています。 |