2011年07月08日
生涯に読んだ本のベスト10!ラノベ編
ほんとに突然ですが、大企画をやります。
今まで、年間に読んだラノベのベスト10などはやってきたのですが、あくまでも年間という狭い枠がありました。
今回は、今まで一度もやったことがなかった、生涯に読んだ全ての本の中から、ベストを選ぶという大きな企画です。
ラノベも一般文芸もひっくるめると、生涯に読んでいるのは約2500冊。母集団が少なめですが、まあそこにつっこんでもしょうがないです。
まずはラノベ編から、ベスト10を超思い切って選んでみます。
10位から順にカウントダウンしてみます。そしてひとことコメントでその作品に対する熱い想いをちょっとだけ語ってみます。
私は古くからのラノベ読者なので現在では入手困難な古い本も多いです。
ものによって、第一巻だけとか、シリーズでのチョイスなどがあります。そのへんは裁量ですのでご了承ください。
第10位
『熱き疾風(かぜ) 猛き思慕(おもい)―真・聖刻 (ログアウト冒険文庫)』神代創アスペクト。amazon.co.jp
いきなり古い本でイラストが無いのが残念。
なぜこれが10位かというと、ストーリーの熱さもですが、サブヒロインのリージャがとてもかわいいからです。表紙イラストはリージャです。
内容解説に「千葉暁によって作り出された『聖刻1092』の新シリーズとも呼べる作品が誕生した。」とあります。だから舞台はアハーン大陸。なんか色っぽい名前だと話題になっていたこともあります。懐かしい。
第9位
『モンスターメーカー ドラゴンライダー(上、下)』鈴木銀一郎富士見ファンタジア文庫。amazon.co.jp
これまた古くてイラストが無い。さすがに上下巻セットでないと意味が無いのでセットエントリー。
なぜ選んだかというと、ヒロイン、というか主人公のアイラがかわいいからです。
ドラゴンライダーといいつつ、竜には乗らなかったり、それでいつつインプリンティングから始まってドラゴンとライダーの密接な繋がりが上手く描いてあります。
また、数ある異世界ファンタジー作品の中で、もっとも魔法に関する設定が魅力的で上手くできているシリーズだと思います。
カードゲームでお馴染みのキャラが出てきたりするのも嬉しいところ。イラストは当然九月姫先生。
作者の鈴木銀一郎先生は恐らく最高齢のラノベ作家のはず。ウィキペによると1934年生まれだとか。
第8位
『風の歌 星の道(上、下、外伝)』冴木忍角川スニーカー文庫。amazon.co.jp
またイラストが無いよ。基本的に上下巻なのですが、短編集の外伝1冊も含めて良いです。ただし、続編である新風の歌星の道は含みません。
ラノベ黎明期の記念碑的な作品です。というのも、ファンタジア大賞出身作家が、他のレーベルへ進出した初めての作品が、これなのです。今では作家がレーベル渡り歩くなんて珍しくもなんともないですけど。
なぜ選んだかというと、主人公ソードの不幸っぷりが板についていて冴木先生らしいハートフルコメディーであると同時に、山場では心に染みる泣かせる場面が待っている。そしてなんといってもメインヒロインのレティシアが天然ボケでかわいい。
初期の冴木先生は、イラストなどの諸事情に振り回されて新シリーズばかりを始めていました。その頃のメルヴィ&カシムとか道士リジィオなんかのシリーズは結局今も完結していないはず。そんな中で本シリーズはコンパクトに完結したのが良かったです。
イラストは弘司先生。当時人気絶頂でした。
第7位

『お嬢様誘拐事件、深雪出番です!! (ブリザード・プリンセス) 』矢神涼青心社。amazon.co.jp
ようやくイラスト付きです。ちょっと時代を感じますけど。
このイラストは第一巻のものですが、ブリザード・プリンセスというシリーズとしてエントリー。
選んだ理由は、ヒロインというか一人称主人公の白嶺深雪がかわいいから。
この深雪、特殊設定持ちで、すごい強いです。それがバトル、アクションを繰り返します。そんな中で微エロサービスシーンがイラストでどんどん出てきます。パンツが見えちゃったり胸が……、なんてのが随所に登場。今でこそこういったサービスは普通になっていてMF文庫Jなんかだと必須といってもいいくらいですが、当時としては突き抜けたサービスぶりでした。
第6位

『ロウきゅーぶ!』蒼山サグ電撃文庫。amazon.co.jp
ついに来た現役人気シリーズ!某東京都の条例で一番最初にひっかかりそうな問題作ロリきゅーぶ!。
シリーズ通じて楽しんでいますが、ここはあえて第一巻のみのエントリーとします。
話題作の多かった第15回電撃大賞出身作品です。私は最初、この作品はスルーするつもりでしたが、イラストがてぃんくる先生なので絵買いしました。そしてハマって現在に至ります。
小学生の女の子5人が萌えエロシーンを繰り返しながらバスケをする、という舞台設定がすごすぎでした。でもキワモノかというと、ちゃんとしたスポ根です。ロリとスポ根の絶妙なバランスを味わう作品です。
ヒロインは5人とも良いです。特にメインヒロインもっかんはかわいいです。
第一巻だけのエントリーにしたのは、ラストのパスが通るシーンにマジでジーンと感動して涙したからです。
決してイロモノではないのです。いや、確かにイロもありますけどね。
第5位

『GJ部(グッジョぶ)』新木伸ガガガ文庫。amazon.co.jp
現役シリーズ。本作はシリーズでのエントリーとさせてください。第一巻の時点では、作者も読者もあまり慣れていないせいか、ぎこちない問題点もあったのですが、二巻三巻と進むに従って面白くなっていきます。
メインヒロインは四人で、それぞれに魅力があって良いのですが、なんといっても紫音さんが人気あるようです。
作者はかつては電撃文庫で『星くず英雄伝』シリーズなどやっていたのですが、中断したままです。当時は尻作家と呼ばれていて、尻描写に定評がありました。
GJ部シリーズには、ほとんどエロっぽいシーンはありません。無いけど、それでも十二分にヒロインたちの魅力を描いているのがすごいところです。
特にやっぱり紫音さんがかっこよくて、そしてカワイイ生き物です。
第4位

『スレイヤーズ!』神坂一富士見ファンタジア文庫。amazon.co.jp
ラノベの中のラノベ。今のラノベの基礎を作った偉大な傑作。シリーズが長く続きすぎてマンネリ化した部分があるので、ラノベ界の濫觴となった第一巻のみのエントリーとします。
第一回ファンタジア大賞の準入選作(大賞は該当作無し)。とにかく本作と出会った時の衝撃はすごかった。世の中にこんなに面白い小説が存在していいのか!?というくらいです。今のラノベ界ではギャグコメディー作品が主流ですが、全てのギャグコメディー作品は、スレイヤーズの流れをくんでいます。そう断言してもいいくらい、本作品の影響は絶大でした。
文章は読みやすく、また展開も面白くてページを繰る手が止まらない。倍角文字を駆使したギャグは抱腹絶倒というか大爆笑というか。
キャラもインパクト絶大。
主人公のリナが、三度のメシよりも攻撃呪文が好きで、趣味は盗賊団を壊滅させてお宝をくすねること。
今でこそこんな感じがラノベでは普通ですが、当時はぶっとんだキワモノ作品でした。
ヌンサなんて、20年を超えるラノベの歴史上、最もキワモノキャラだったのではないでしょうか。
この当時はイラストのリナもかわいくて、まさに天才美少女魔道士でした。
第3位

『マテリアルゴースト』葵せきな富士見ファンタジア文庫。amazon.co.jp
シリーズでのエントリー。
本シリーズの次のシリーズである『生徒会の一存』が有名になりましたが、私個人的には生徒会よりもマテゴの方が大好きです。
今まで読んだラノベの中で、最もハマった作品といえます。
何が良いかというと、やっぱりヒロインズがみんなかわいい。
巫女娘の鈴音もいいですし、深螺さんも良い。第四巻で登場するまさかのあのキャラ日向耀もナイスでした。
でもやっぱり一番良いのは真儀瑠紗鳥先輩でしょう。
ヒロインが魅力あるだけでなく、基本はわりとシリアスなストーリーの中で、たまーに出てくるギャグやかけあいのパートも、稀にくどかったりするけど基本的には面白いです。
主人公蛍の心理描写も丁寧に描いています。あまり注目されない部分ですが。
第2位
『トヴィウスの森の物語』井辻朱美早川書房。amazon.co.jp
翻訳家として著名な作者による本格ハイファンタジー。
実はあまりストーリーとか覚えていないのですが、なんせ文章力がすごすぎです。
テーマは水。
これ、某所の企画で例えばお題が「水」と出たら、こういうふうに描くことこそが、テーマにきちんと向き合うことなのだと思います。素人とプロの歴然とした差を見せつけられます。
あまりの完成度の高さに、第二位と第一位は完全に他の作品とは別格扱いとなっています。
イラストが無いのが残念ですが、少女漫画タッチです。
第1位
『メルサスの少年―「螺旋の街」の物語』菅浩江新潮文庫―ファンタジーノベル・シリーズ。amazon.co.jp
本作品をラノベとして扱って良いのかどうか疑問もありますが、新潮文庫ファンタジーノベルシリーズというレーベルから出ていたし、イラストは草なぎ琢仁先生ですし、後に徳間デュアル文庫でも復刊しているくらいだから、ラノベというカテゴリで良いと判断します。
読んだ人なら分かる。超名作。
星雲賞も受賞しているから、SFといえばそうなのですが、ファンタジーノベルシリーズという文庫レーベルから出ているくらいだから、ファンタジーです。少年の成長という普遍的なテーマでいながら、物語は熱い。
隙の無い描写は圧倒的でさえあり、冒頭2ページのパラサ山の描写だけで私は圧倒されてしまいました。
テーマは「螺旋」です。
やはり、プロの頂上作品でのお題の使い方を見てしまうと、某所なんかのお題消化では物足りなく感じてしまいます。
まとめ。1位から順番に10位まで。
1メルサスの少年
2トヴィウスの森の物語
3マテリアルゴースト
4スレイヤーズ!
5GJ部
6ロウきゅーぶ!
7ブリザード・プリンセス
8風の歌 星の道
9モンスターメーカー ドラゴンライダー
10熱き疾風 猛き思慕
こんなところでしょうか。
こうしてみてみると、1位2位は文章も設定もテーマも物語も、全てが優れた超大作なので別格ですが、3位から10位までは、ヒロインがかわいい作品が印象に残っている傾向です。
意外ですが、あんがいこんなものかも。やっぱりラノベはヒロインが命。
ライトノベルというのは現在進行形で新作が生み出されているので、今後出る作品によっては順位の入れ替わりも多々あることでしょう。
だが、上位二作は、よほどの大作が出ない限りは不動だと思います。それくらい、完成度の高さが別格すぎます。
いずれ、一般文芸部門での生涯ベスト10もやってみます。
今まで、年間に読んだラノベのベスト10などはやってきたのですが、あくまでも年間という狭い枠がありました。
今回は、今まで一度もやったことがなかった、生涯に読んだ全ての本の中から、ベストを選ぶという大きな企画です。
ラノベも一般文芸もひっくるめると、生涯に読んでいるのは約2500冊。母集団が少なめですが、まあそこにつっこんでもしょうがないです。
まずはラノベ編から、ベスト10を超思い切って選んでみます。
10位から順にカウントダウンしてみます。そしてひとことコメントでその作品に対する熱い想いをちょっとだけ語ってみます。
私は古くからのラノベ読者なので現在では入手困難な古い本も多いです。
ものによって、第一巻だけとか、シリーズでのチョイスなどがあります。そのへんは裁量ですのでご了承ください。
第10位
『熱き疾風(かぜ) 猛き思慕(おもい)―真・聖刻 (ログアウト冒険文庫)』神代創アスペクト。amazon.co.jp
いきなり古い本でイラストが無いのが残念。
なぜこれが10位かというと、ストーリーの熱さもですが、サブヒロインのリージャがとてもかわいいからです。表紙イラストはリージャです。
内容解説に「千葉暁によって作り出された『聖刻1092』の新シリーズとも呼べる作品が誕生した。」とあります。だから舞台はアハーン大陸。なんか色っぽい名前だと話題になっていたこともあります。懐かしい。
第9位
『モンスターメーカー ドラゴンライダー(上、下)』鈴木銀一郎富士見ファンタジア文庫。amazon.co.jp
これまた古くてイラストが無い。さすがに上下巻セットでないと意味が無いのでセットエントリー。
なぜ選んだかというと、ヒロイン、というか主人公のアイラがかわいいからです。
ドラゴンライダーといいつつ、竜には乗らなかったり、それでいつつインプリンティングから始まってドラゴンとライダーの密接な繋がりが上手く描いてあります。
また、数ある異世界ファンタジー作品の中で、もっとも魔法に関する設定が魅力的で上手くできているシリーズだと思います。
カードゲームでお馴染みのキャラが出てきたりするのも嬉しいところ。イラストは当然九月姫先生。
作者の鈴木銀一郎先生は恐らく最高齢のラノベ作家のはず。ウィキペによると1934年生まれだとか。
第8位
『風の歌 星の道(上、下、外伝)』冴木忍角川スニーカー文庫。amazon.co.jp
またイラストが無いよ。基本的に上下巻なのですが、短編集の外伝1冊も含めて良いです。ただし、続編である新風の歌星の道は含みません。
ラノベ黎明期の記念碑的な作品です。というのも、ファンタジア大賞出身作家が、他のレーベルへ進出した初めての作品が、これなのです。今では作家がレーベル渡り歩くなんて珍しくもなんともないですけど。
なぜ選んだかというと、主人公ソードの不幸っぷりが板についていて冴木先生らしいハートフルコメディーであると同時に、山場では心に染みる泣かせる場面が待っている。そしてなんといってもメインヒロインのレティシアが天然ボケでかわいい。
初期の冴木先生は、イラストなどの諸事情に振り回されて新シリーズばかりを始めていました。その頃のメルヴィ&カシムとか道士リジィオなんかのシリーズは結局今も完結していないはず。そんな中で本シリーズはコンパクトに完結したのが良かったです。
イラストは弘司先生。当時人気絶頂でした。
第7位
『お嬢様誘拐事件、深雪出番です!! (ブリザード・プリンセス) 』矢神涼青心社。amazon.co.jp
ようやくイラスト付きです。ちょっと時代を感じますけど。
このイラストは第一巻のものですが、ブリザード・プリンセスというシリーズとしてエントリー。
選んだ理由は、ヒロインというか一人称主人公の白嶺深雪がかわいいから。
この深雪、特殊設定持ちで、すごい強いです。それがバトル、アクションを繰り返します。そんな中で微エロサービスシーンがイラストでどんどん出てきます。パンツが見えちゃったり胸が……、なんてのが随所に登場。今でこそこういったサービスは普通になっていてMF文庫Jなんかだと必須といってもいいくらいですが、当時としては突き抜けたサービスぶりでした。
第6位
『ロウきゅーぶ!』蒼山サグ電撃文庫。amazon.co.jp
ついに来た現役人気シリーズ!某東京都の条例で一番最初にひっかかりそうな問題作ロリきゅーぶ!。
シリーズ通じて楽しんでいますが、ここはあえて第一巻のみのエントリーとします。
話題作の多かった第15回電撃大賞出身作品です。私は最初、この作品はスルーするつもりでしたが、イラストがてぃんくる先生なので絵買いしました。そしてハマって現在に至ります。
小学生の女の子5人が萌えエロシーンを繰り返しながらバスケをする、という舞台設定がすごすぎでした。でもキワモノかというと、ちゃんとしたスポ根です。ロリとスポ根の絶妙なバランスを味わう作品です。
ヒロインは5人とも良いです。特にメインヒロインもっかんはかわいいです。
第一巻だけのエントリーにしたのは、ラストのパスが通るシーンにマジでジーンと感動して涙したからです。
決してイロモノではないのです。いや、確かにイロもありますけどね。
第5位
『GJ部(グッジョぶ)』新木伸ガガガ文庫。amazon.co.jp
現役シリーズ。本作はシリーズでのエントリーとさせてください。第一巻の時点では、作者も読者もあまり慣れていないせいか、ぎこちない問題点もあったのですが、二巻三巻と進むに従って面白くなっていきます。
メインヒロインは四人で、それぞれに魅力があって良いのですが、なんといっても紫音さんが人気あるようです。
作者はかつては電撃文庫で『星くず英雄伝』シリーズなどやっていたのですが、中断したままです。当時は尻作家と呼ばれていて、尻描写に定評がありました。
GJ部シリーズには、ほとんどエロっぽいシーンはありません。無いけど、それでも十二分にヒロインたちの魅力を描いているのがすごいところです。
特にやっぱり紫音さんがかっこよくて、そしてカワイイ生き物です。
第4位
『スレイヤーズ!』神坂一富士見ファンタジア文庫。amazon.co.jp
ラノベの中のラノベ。今のラノベの基礎を作った偉大な傑作。シリーズが長く続きすぎてマンネリ化した部分があるので、ラノベ界の濫觴となった第一巻のみのエントリーとします。
第一回ファンタジア大賞の準入選作(大賞は該当作無し)。とにかく本作と出会った時の衝撃はすごかった。世の中にこんなに面白い小説が存在していいのか!?というくらいです。今のラノベ界ではギャグコメディー作品が主流ですが、全てのギャグコメディー作品は、スレイヤーズの流れをくんでいます。そう断言してもいいくらい、本作品の影響は絶大でした。
文章は読みやすく、また展開も面白くてページを繰る手が止まらない。倍角文字を駆使したギャグは抱腹絶倒というか大爆笑というか。
キャラもインパクト絶大。
主人公のリナが、三度のメシよりも攻撃呪文が好きで、趣味は盗賊団を壊滅させてお宝をくすねること。
今でこそこんな感じがラノベでは普通ですが、当時はぶっとんだキワモノ作品でした。
ヌンサなんて、20年を超えるラノベの歴史上、最もキワモノキャラだったのではないでしょうか。
この当時はイラストのリナもかわいくて、まさに天才美少女魔道士でした。
第3位
『マテリアルゴースト』葵せきな富士見ファンタジア文庫。amazon.co.jp
シリーズでのエントリー。
本シリーズの次のシリーズである『生徒会の一存』が有名になりましたが、私個人的には生徒会よりもマテゴの方が大好きです。
今まで読んだラノベの中で、最もハマった作品といえます。
何が良いかというと、やっぱりヒロインズがみんなかわいい。
巫女娘の鈴音もいいですし、深螺さんも良い。第四巻で登場するまさかのあのキャラ日向耀もナイスでした。
でもやっぱり一番良いのは真儀瑠紗鳥先輩でしょう。
ヒロインが魅力あるだけでなく、基本はわりとシリアスなストーリーの中で、たまーに出てくるギャグやかけあいのパートも、稀にくどかったりするけど基本的には面白いです。
主人公蛍の心理描写も丁寧に描いています。あまり注目されない部分ですが。
第2位
『トヴィウスの森の物語』井辻朱美早川書房。amazon.co.jp
翻訳家として著名な作者による本格ハイファンタジー。
実はあまりストーリーとか覚えていないのですが、なんせ文章力がすごすぎです。
テーマは水。
これ、某所の企画で例えばお題が「水」と出たら、こういうふうに描くことこそが、テーマにきちんと向き合うことなのだと思います。素人とプロの歴然とした差を見せつけられます。
あまりの完成度の高さに、第二位と第一位は完全に他の作品とは別格扱いとなっています。
イラストが無いのが残念ですが、少女漫画タッチです。
第1位
『メルサスの少年―「螺旋の街」の物語』菅浩江新潮文庫―ファンタジーノベル・シリーズ。amazon.co.jp
本作品をラノベとして扱って良いのかどうか疑問もありますが、新潮文庫ファンタジーノベルシリーズというレーベルから出ていたし、イラストは草なぎ琢仁先生ですし、後に徳間デュアル文庫でも復刊しているくらいだから、ラノベというカテゴリで良いと判断します。
読んだ人なら分かる。超名作。
星雲賞も受賞しているから、SFといえばそうなのですが、ファンタジーノベルシリーズという文庫レーベルから出ているくらいだから、ファンタジーです。少年の成長という普遍的なテーマでいながら、物語は熱い。
隙の無い描写は圧倒的でさえあり、冒頭2ページのパラサ山の描写だけで私は圧倒されてしまいました。
テーマは「螺旋」です。
やはり、プロの頂上作品でのお題の使い方を見てしまうと、某所なんかのお題消化では物足りなく感じてしまいます。
まとめ。1位から順番に10位まで。
1メルサスの少年
2トヴィウスの森の物語
3マテリアルゴースト
4スレイヤーズ!
5GJ部
6ロウきゅーぶ!
7ブリザード・プリンセス
8風の歌 星の道
9モンスターメーカー ドラゴンライダー
10熱き疾風 猛き思慕
こんなところでしょうか。
こうしてみてみると、1位2位は文章も設定もテーマも物語も、全てが優れた超大作なので別格ですが、3位から10位までは、ヒロインがかわいい作品が印象に残っている傾向です。
意外ですが、あんがいこんなものかも。やっぱりラノベはヒロインが命。
ライトノベルというのは現在進行形で新作が生み出されているので、今後出る作品によっては順位の入れ替わりも多々あることでしょう。
だが、上位二作は、よほどの大作が出ない限りは不動だと思います。それくらい、完成度の高さが別格すぎます。
いずれ、一般文芸部門での生涯ベスト10もやってみます。
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