FXをはじめたばかり(もしくは始めようと思っている)の段階って、一番最初に気になるのは「リスク」だと思うんですよね。
人間は「リターン」以上に「リスク」の方が敏感であると研究では明らかになっています。
ですが、その「リスク」を知りたいのに調べても具体的なことがよく分からないと思います。なので具体例を出しながらFXのリスクについて書いていきます(この記事ではFX業者がXMであることを前提に話していきます)。
レバレッジについて
レバレッジという言葉をご存知ですか?XMではレバレッジ888倍まで選べます。
XMで選べるレバレッジ
1倍~888倍(1:1~1:888)
口座開設時には1倍が「1:1」、888倍が「1:888」で表記されます。
初心者がよく勘違いしがちなのが「レバレッジが高いとリスクが高いんでしょ?」です。
結論から言うと違います。レバレッジを高くすると「高リスク高リターン」を選べるようになるだけで、レバレッジが高い=リスクが高いということにはなりません。
ここでレバレッジという言葉をおさらいしときましょう。
レバレッジとは
レバレッジとは自分が持っている資金をかけ算してくれるもの。証拠金が増えるので少ない資金でも始められる。
例えば、1ドル=100円(10万円だと1,000ドル)だとします。これを1,000通貨(1,000個)買うのに必要なお金は100円が1,000個なので10万円です。
つまり10万円持っていないと、1,000通貨持つことは出来ません(10万円と1,000ドル交換するので当然ですね)。
これがレバレッジ100倍だったら、自分の資金が100倍持っていることになるので、例え1,000円しか持っていなくても、その100倍の10万円持っていることになり、1,000ドルと交換することができます。
これがレバレッジです。
レバレッジは「高いと危険」なのではなく「高いと自分が持っていない金額の取引ができる」ということです。
例)入金額が500円、レバレッジ400倍で口座開設した場合
この場合入金が500円でも、その400倍持っていることになります。つまり20,000円です。すると20,000円分の取引はできるのです。1ドルが100円なら20,000円で200ドルと交換できます。
そして時間が経って、1ドルの価値が101円になったとしましょう。すると今持っている200ドルは20,200円の価値です。この時に200ドルを20,200円と交換すると、最初と比べて200円増えたことになります。
例)入金額が10万円、レバレッジ1倍で口座開設した場合
この場合は、レバレッジが1倍なので、自分が入金した金額だけの取引しかできません。10万円入金したので10万円です。1ドルが100円なら10万円で1,000ドルと交換できます。
また時間が経って、1ドルの価値が101円になったとしましょう。すると今持っている1,000ドルは10万1,000円の価値です。この時に1,000ドルを10万1,000円と交換すると、最初と比べて1,000円増えたことになります。
なんとなく分かってきましたか?
例)入金額が1,000円、レバレッジ1倍で口座開設した場合
では入金額が1,000円だとしましょう。レバレッジがかかっていなかったら、そのまま1,000円分の取引しかできません。
1ドルが100円だとしたら、どんなに頑張っても10ドルとしか交換できません。時間が経って1ドルが101円になったとしたら10ドルの価値は1,010円です。最初と比べて増えたのは10円です。
つまり入金額が少なくて、レバレッジをかけていなければほとんど利益はありません。
しかも厄介なことに、FXには最低購入額というものがあります。1パック入りの10個入りの卵を「1個だけ買う」ということは出来ないのです(XMでは最低1,000通貨)。
購入額(ロット)よりも証拠金が少ないと「証拠金不足」とでます。
この購入のまとまり(購入単位)を「ロット」と言います。
XMでは1ロット=10万通貨
XMにおいて、1ロットは10万通貨を表します。「10万通貨はいくらなんだ!?」と言うと、さっきの例で言うと、「1ドル=100円」これが1通貨、つまり1ロット(10万通貨)は「10万ドル=1,000万円」ということです。
つまり1ロット入れるというのは1,000万円ドンと入れたことになります。
1,000万と聞くとビビりそうになりますが、これが0円になることは100%ありません。なぜなら、1,000万円と10万ドルを交換したとします。0円になるということはこの10万ドルがなんの価値もなくなってゴミになるということです。
ドルという通貨の価値がなくなるのは突然米国が跡形もなく吹き飛んだ場合おこりうるかも知れませんがそんなことはありません(あなたの持っている1万円が紙切れになることは今後ないのと同じです)。
1,000万と10万ドルを交換したとします。1万ドルが仮に99円になったとしましょう。10万ドルは990万円です。ここで差額は-10万円。つまりドルが1円下がったので10万円の損失になりました。
逆に1円上がれば10万円の利益です。ですが1円動くということは滅多にありません。ほとんど動いても0.3円の世界です。なのでこの場合1ロット=10万通貨=1,000万円分の取引をしても、せいぜい3万円程度の利益もしくは損失です。
XMではロット数が最小で0.01を選ぶことができます。これは1,000通貨という意味です。
1ドル=100円とした場合
ロット数 | 通貨数 | 金額(日本円) | 1円動いたときの利益 |
0.01 | 1,000通貨 | 10万円 | 1,000円 |
0.05 | 5,000通貨 | 50万円 | 5,000円 |
0.5 | 50,000通貨 | 500万円 | 50,000円 |
1 | 10,0000通貨 | 1,000万円 | 100,000円 |
つまり1ドルを100円とした場合、0.01ロット入れるのに必要な金額(証拠金)は10万円です。もしレバレッジ1倍にしているなら、リアルで10万円を入金していないといけません。レバレッジ200倍なら、500円でも証拠金は10万円になるため0.01ロットでエントリーすることができます。
まとめ
今までの説明をもう一度読み直してください。ここが理解できなければ自分がいくら使っていくら分の取引をしているのか分からないままエントリーすることになります。
逆に理解できれば「別にレバレッジって高くてもリスクとは関係ないじゃん」ということに気づくと思います(レバレッジを高くするかではなく、エントリーのロット数できまる)。
レバレッジが高いと「エントリー時のロット数を増やせるよ」ってだけのことです。なのでレバレッジ888倍にしてもロット数を0.01にしていればリスク的にはレバレッジ1倍の0.01ロットと同じです。
リスクとリターンはロット数で決まる。レバレッジ888倍で0.01ロットとレバレッジ1倍で0.01ロットは同じ1,000通貨なのでリスクもリターンも同じ。
レバレッジ1倍なら1ロットでエントリーするのにリアルで1,000万円必要ですが、レバレッジをかけていれば少ない資金でも運用することができます。
ここがFXのいいところです。
結論
レバレッジが高くても低くても同じロット数であれば得る金額も失う金額も同じ。