朝鮮日報

【社説】「韓日関係は安定」「新たな南北連絡機構」…ばかげた外交安全保障報告

【社説】「韓日関係は安定」「新たな南北連絡機構」…ばかげた外交安全保障報告

 韓国統一部(省に相当、以下同じ)は21日の新年業務報告で「南北共同連絡機能を再開する方策を提案したい」との方針を伝えた。北朝鮮が韓国の資産である南北連絡事務所を爆破したことについては一言も批判せず、逆に新たな連絡機構を設置するというのだ。韓国の公務員を銃殺したことについても沈黙した。北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長が「非本質的な問題」として一蹴した防疫・環境協力まで推進を検討すると報告した。韓国外交部は「朝米対話の早期再開を通じ、実質的な非核化過程に突入する土台を準備する」と報告した。文在寅政権があっせんした2018年のシンガポール米朝首脳会談以降、北朝鮮の核は1発もなくなるどころか、逆に大幅に増強された。そのため新たに発足したバイデン政権は、従来の交渉の仕組みを全面的に再検討する考えを示しているが、韓国政府だけが従来のやり方にこだわっているのだ。

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 韓国国防部は韓米連合訓練について「南北軍事共同委員会で協議できる」と報告した。敵の攻撃を防ぐための訓練を、まさにその敵と協議するというのはおそらく全世界で韓国軍が唯一だろう。外交部は昨年の成果として「最も近い隣国の日本との関係を安定して管理した」と報告した。今の韓日関係は慰安婦・徴用賠償判決などが重なり、過去最悪とも評されている。与党は「竹やり歌」を歌いながらこれに油を注いだ。それでも両国関係は「安定的」と言うのだ。

 大統領の対北メンターとされる民主平和統一諮問会議の首席副議長はこの日「米国は北朝鮮が複数の核兵器を持つことを認め、これが拡散しない方向で管理できる」と述べた。そうなれば米国は韓国に武器を売却できるということだ。北朝鮮の核保有を認めた方が米国にとっても利益だということだ。4年にわたり変化のない文在寅政権の外交・安保ラインのばかげた認識には言葉が詰まるばかりだ。

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