1月9日の「サワコの朝」のゲストは、俳優の舘ひろしさん。ドラマ「西部警察」に出演後の32歳の時に現在の石原プロモーションに移籍。人気ドラマ「あぶない刑事」など数多くのドラマや映画に出演してきました。昨年は“旭日小綬章”を受賞するなど、70歳になった現在も輝き続けています。“親方”と慕い続けた渡哲也さんへの思いや、今年１月16日を以て58年の歴史に幕を閉じる石原プロとの思い出、石原裕次郎さんとの知られざるエピソードをサワコに語りました。

石原プロ入りを反対した渡哲也さんとの出会いと別れ

昨年は、"旭日小綬章"受賞というおめでたい出来事だけでなく、"親方"と慕い続けた渡哲也さんとの別れに直面した舘さん。「全くお見送りもできなかったんですか？」とサワコに問われると「本当に静かに送って欲しいという遺志だったようですから。逆に言えば、渡さんの死に顔とか、亡くなったところを見ていないんで。いまだに亡くなったって感じがしないんですよね」と打ち明けました。そして「３日位前かな？渡さんが生きてるっていう夢を見たんです」と切り出すと「親方、生きてたんですか？みんな亡くなったって思ってますよ...なんて。心のどこかにやっぱり信じたくないっていう気持ちと...。どこかに生きているんでしょうね」と、今は亡き"親方"への思いを語りました。そんな渡さんとの最後の会話は、電話だったそう。「いつも通り"元気ですか？"ということだったと思うんですよ。僕はそれが最後だと思って話してませんから。でも、いつも"ひろしありがとうな"って言ってくれて」と話すと、渡さんとの出会いを振り返りました。

それは舘さんが29歳、デビューして４、５年が経ち「西部警察」の放送が決まった時のこと。待ち合わせをした喫茶店に向かうと、すでに渡さんは到着していたそうで「"舘くんですね。渡です"って握手をしてくれたんです。あれ？この人は違うんだなってその時に思いました」と、先輩とは思えないほど誠実な渡さんの応対に衝撃を受けたエピソードを披露しました。その後、当時の専務から石原プロ入りの誘いを受けた舘さんですが、渡さんは"事務所に拘束されず、好きな仕事をして欲しい"という理由から石原プロ入りを反対していたそう。しかし、渡さんが間に入り、舘さんに代わって"条件闘争"をしたことで石原プロ入りが決まったという経緯をサワコに明かしました。

医者志望から一転、俳優の道へ！映画の撮影が大嫌いだった意外な過去

長きに渡り俳優として輝き続ける舘さんですが、実は、名古屋の歴史ある旧家の長男。医師である父のもと自分も"医師になる"と思って育ったそう。しかし、医大試験は不合格。上京して進学した大学は建築学科だったと言います。「建築家になって世界を駆け巡りたいな」と当時は思っていたそうですが、在学中に、ある映画がきっかけとなりバイクチーム"クールス"を結成。さらには、役者になりたい、芸能界に入りたいという気持ちは全くないにも関わらず、スカウトを機に俳優の道を歩み始めたそう。しかし、肝心の"やる気"がなかった舘さんは「映画の撮影が大嫌いで。撮影が始まると"懲役"って呼んでました」と当時の本音を吐露。「結構お金もらえちゃったものですから（笑）」と俳優を続けられた理由を"ぶっちゃけ"サワコを笑わせました。

「石原さんから怒られたことはなかったんですか？」という問いには「楽しい人ですから。凄く気さくで。凄く凄く大きな人なんですね。本当に。信じられない位心の広い人なんです」と返し、毎年恒例の『石原軍団・正月ハワイ旅行』での秘話も披露してくれました。１月にその長い歴史に幕を降ろす石原プロ。自身が属したことに全く後悔はないと言うと「楽しかった。本当に楽しかった。」と感慨深く一言。そして、「石原プロってね、何か楽しいんですよ。おもちゃ箱みたいな。撮影してても色んな物が爆破してぶっ飛んだり、ドッカーンって楽しいじゃないですか！」と魅力を熱弁しました。一方で、映画製作会社だった石原プロに属しながら大好きな渡さんと映画で共演することが出来なかったことに触れ、「どこかで渡さんと２人で対決するような映画を作りたいとは思っていた」と、叶えられなかった夢をサワコに語りました。

「サワコの朝」はインタビューの達人・阿川佐和子が土曜の朝に素敵なゲストを迎えて送るトーク番組。
次回1月16日は、＜今、一番面白いトリオ芸人＞として名高い「東京０３」の3人が、爆笑コントの誕生秘話を明かしてくれます。迷走し続けた不遇の時代を乗り越え、今、ノリに乗る３人の深い絆とは...？
MBS/TBS系で毎週土曜あさ7時30分から放送中。お楽しみに！

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