ブラジル、ロシア製ワクチンの申請を却下
【サンパウロ=外山尚之】ブラジルの薬事当局である国家衛生監督庁(ANVISA)は16日、新型コロナウイルスに対するロシア製のワクチン「スプートニクV」について、「最低限の基準を満たしていない」として、緊急利用の申請を却下した。
米国とインドに続き新型コロナの感染者が多いブラジルでは、一部の州がスプートニクVの緊急利用を求めていた。ANVISAは臨床試験(治験)のフェーズ3(第3相)について「緊急利用の条件を満たすためには十分ではない」として、この申請を却下した。
南米ではアルゼンチンやベネズエラなどの左派国がロシア製ワクチンの緊急利用に踏み切っており、判断が分かれた形だ。