米ジョンズ・ホプキンズ大の集計によると、新型コロナウイルス感染症の死者が15日、世界全体で200万人を超えた。増加ペースは加速の一途をたどり、昨年9月29日に100万人を上回ってから3カ月半で倍増した。各地で医療機関が逼迫(ひっぱく)しており、被害拡大の収束に向けた見通しは全く立っていない。

今回、死者が10万人増えるのにかかった日数は7日と、過去最短を更新した。昨年秋以降、欧米を中心に感染が急速に再拡大。感染者は昨年9月下旬には3000万人台だったが、現在は約3倍の9300万人にまで急増し、重症者への対応が追い付いていないことも、死者増加の背景にあるとみられる。

国別で死者が最も多いのは米国で、40万人近くに上っている。ブラジルが20万人、インドが15万人、メキシコが13万人台で続き、昨年暮れに変異種が確認された英国も9万人近くに上り欧州最多となっている。

世界保健機関(WHO)の10日付集計では、過去1週間に増えた感染者は495万人、死者は8万5000人と、年末年始休暇期間後に各国の集計態勢が通常に戻ったことも反映し、いずれも過去最多となった。過去1週間の死者の45%を南北米大陸、42%を欧州地域事務局管内(旧ソ連やトルコを含む)が占めている。

累計でも感染者の44%、死者の48%を南北米大陸が占めており、地域別で最多となっている。特に米国は感染者の25%を一国で占め、感染の広がりが際立っている。(共同)