救急隊員の2次感染防止に「アイソレータ」導入 陽性患者を隔離搬送
2021年01月21日 のニュース
京都府福知山市消防本部(水口学消防長)は、新型コロナウイルスの2次感染から救急隊員を守るため、陽性患者を隔離して搬送できる陰圧式搬送器具「アイソレータ」の運用を始めた。新型コロナ陽性患者の病院間の移送時に使用する。
感染者の移送は、基本的に保健所が対応しているが、患者数が急激に増加した場合などは、府中丹西保健所の要請を受けて市消防本部が担うこととなっている。
アイソレータはビニール製の組み立て式カプセル。大きさは長さ216センチ、幅71センチ、高さ71センチあり、充電式で6時間は連続で使える。
患者がドーム型のカプセルに入ることで隔離状態となる。内部は常に陰圧に維持されていて、内部の空気は清浄機能付きのフィルターを通して排気されるため、ウイルスが外部に流出しないようになっていて、隊員への飛沫拡散も防止する。
また手袋付きの挿入口が14個あり、外部から観察処置を行えるほか、点滴や酸素投与のためのチューブ挿入口も2個付いている。費用は約140万円。
消防署警防課は「隊員が感染すると、業務に支障をきたす。隊員の安全を確保して、2次感染に気を付けながら患者を搬送したい」と話している。
写真=運用を始めたアイソレータ