ウイルス学

坂口 剛正 教授

【研究キーワード】
ウイルス、自然免疫、インターフェロン、蛋白質結晶構造解析、抗ウイルス物質、B型肝炎ウイルス、筋萎縮性側索硬化症、オプチニューリン

【最近のハイライト】
パラミクソウイルス(センダイウイルス)のC蛋白質は転写因子STAT1に結合して、インターフェロンα/βおよびγのシグナル伝達を阻害する。C蛋白質とSTAT1の複合体の結晶を作製し、その立体構造を解明し、阻害の分子機構を明らかにした(Oda et al.J. Virol. 89:11487-11499, 2015)。

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教育内容
医学科の学生向けに、微生物学(細菌学、ウイルス学)の系統講義。実習として、グラム染色、菌の培養と性状解析、培養細胞とウイルス感染による細胞変化の観察、発育鶏卵へのウイルス接種など。医学研究実習でさらに高度な実験と研究、ポスター発表。他に歯学科ウイルス学、教養科目など。
大学院では、分子生物学的、生化学的実験の他に、ウイルスの定量、cDNAからのウイルスの作出、動物感染実験などウイルス学特有の実験と論文作成。これらを通じて、バイオセーフティ、遺伝子組換え実験などのコンプライアンス遵守も学ぶ。

研究内容
・パラミクソウイルスのアクセサリー蛋白質
・センダイウイルスの分子生物学
・インターフェロンなどの自然免疫から逃れる分子機構
・ウイルス蛋白質と宿主蛋白質複合体の構造解析
・いろいろなウイルスに対する抗ウイルス物質の探索
・B型肝炎ウイルスの増殖機構
・ALS原因遺伝子オプチニューリンの自然免疫とALS発症における役割

【図説明】インターフェロン・シグナル伝達機構に関わるSTAT1二量体とセンダイウイルスC蛋白質の複合体構造


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