【深い学びの源】地域に学ぶPBL型の授業づくり

新学習指導要領で一層重視されるようになった探究的な学びを実現するには、PBL(Project Based Learning)型のカリキュラムが効果的とされる。しかしながら、教師がPBLの実践を行っていくには、さまざまな難しさも伴う。具体的に、どのように実践していけばよいのか。長年にわたり地域と連携したPBL型の授業を実践してきた札幌市立発寒南小学校の朝倉一民教頭に聞いた(全3回)。
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深い学びの源

地域で教材の宝探しをする
――PBLとの出合いは何だったのでしょうか。
やはり、約20年前に始まった「総合的な学習の時間」(総合)の存在が大きいですね。総合で具体的にどんなことをやるのか、教材も指導計画もカリキュラムも全て学校が考えるというのは画期的だと感じました。同時に、当時は「すごく楽しいことが始まるぞ」とワクワクしたのを覚えています。

私の専門は社会科なので、何かを教材化することをとても大切にしてきました。ゼロから総合を創っていく上で、「地域」は教材として相性が良かったのです。地域にはオリジナリティーがあり、子供たちの特性とも関係しているからです。

例えば、地域に血液センターがあれば、血液の授業をして、献血について学んだり、健康について考える学習に発展させたりしました。……

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