人気ヒップホップグループSCARSのラッパーのSTICKY(スティッキー・本名松本恭平)が40歳で自殺していたことが分かりました。STICKYの自殺の原因と考えられる人間関係のトラブルと金銭面の問題について調べました。
STICKY(松本恭平)の死因は自殺
ラッパーのSTICKYが40歳で自殺していたことが分かり、ツイッターで話題になっています。
STICKYというラッパーを知らない方もいると思うので簡単にお伝えすると、STICKYはSCARS(スカーズ)という2003年頃に結成された7人のMC(ラッパー)と2人のトラックメイカー(音楽担当)からなる日本のヒップホップユニットに属するラッパーです。
通常、ラッパーは本名で活動することはなく、芸名のような「ラッパーネーム・MCネーム」というもので活動します。STICKYの場合は、本名は松本恭平というラッパーです。
STICKYが40歳という若さでこの世を去ったことが、音楽ナタリーにより報じられました。
SCARSのSTICKYが亡くなったことがわかった。
A-THUG、SEEDA、BES、bay4kらが名を連ねるSCARSの主要メンバーであるSTICKY。彼の死はA-THUGやbay4kらがTwitterアカウントで投稿した追悼のメッセージにより明らかになったもので、音楽ナタリーでは関係者に取材し、STICKYの死が事実であることを確認した。引用:音楽ナタリー
STICKYの死因については、報道されていないもののSTICKYがした最後のツイッターが意味深であり、死因は自殺とみられています。STICKYのツイッターはこちらです。
人間関係に疲れたわっ
人のコトを考えられないヤツが オレの周りには多すぎる 自分だけって考え方は ホントに1人ぼっちの考えだ オレはそこには居ない
追い込まれた時に 人の本性は出る!
誰が喜んでタダ働きするの? そんなお人好し居るの?
これはすべて1月12日の同日のSTICKYの投稿。わかるのはSTICKYに近しい人間との人間関係に悩んでいたこと、そして「タダ働きするの?」という言葉から金銭的な面でも困窮していたことがわかります。
この投稿の次の日の1月13日には、SCARSのメンバーでリーダーであるA-THUG(エーサグ)がツイッターでSTICKYの死を知ったとみられる投稿をしています。
今日は悲しい日に
「Rip my homie」画像は「私の相棒よ、安らかに眠れ」という意味です。STICKYに捧げた言葉であることがわかります。
人間関係と困窮という二つの原因がSTICKYを自殺へと追い込んだものとみられますが、その詳細について深堀りしていきます。
STICKY(スティッキー)を自殺に追い込んだSCARSのメンバーは誰?
まず、STICKYに最も近い人間と言えばSCARSのメンバーであることは間違いありません。SCARSのメンバーは、STICKYを除いてSEEDA(シーダ)、BES(ベス)、A-THUG(エイサグ)、bay4k(ベイフォーケー)、MANNY(マニー)、林鷹(ハヤシタカ)、SAC(サック)の7人です。
まず真っ先にSTICKYとの人間関係が悪いということで思い浮かんだのは、bay4k。STICKYとbay4kは2008年のNEXT EPISODEというアルバムを作成の際に「不仲」であることをリリック(歌詞)で露呈していました。
しかし、bay4kのツイートには12/26に行ったライブでSTICKYと共演をしていることや、STICKYが亡くなったことに対するかなりのツイート、リツイートの数。
STICKYとbay4kが不仲だった以前のことは、もう水に流れているようです。
そういう意味でくまなくメンバーのツイッターやSNSを確認していると、気になった人物がいました。それはSEEDAです。
STICKYは12/26のライブについてツイートする際にSEEDAについて触れています。
先に言っとくけど
seedaは来ないよ。
また、SEEDA自身はSTICKYの死について不自然なほど何も触れていません。他のSCARSのメンバーが触れる中であえてなのでしょうか。
追記)SEEDAもツイッターでSTICKYについて触れました。
そうなると、SCARS間に大きなトラブルは今のところ確証があるものが見つかりません。やはり金銭面の問題が自殺の原因であるということでしょうか?
STICKY生活にかなり貧困していた
STICKYの貧困ぶりというのは実は他メンバーと比較しても明らかです。STICKYのツイートにSCARSのグッズを販売しているツイートがありました。
どっかのHIPHOPチャンネルで ネタにしてくれないかなーー?というコメントからは、6000円のキャップが売れることを切に願っていることが伝わってきます。
他メンバーは特にグッズの売り込みをしているツイートはなくSTICKYだけなのです。
コロナ渦でライブがほとんどできなくなっていた音楽業界。ライブしても観客を満員にいれてしまうことが難しく、ライブハウスの賃貸料だけでもかなりのお金がかかってしまう状態です。
仕方なく、SCARSの12/26のライブではかなりの観客をいれていたことが分かる映像を入手しています。
SCARSが日本を代表するヒップホップユニットであるにもかかわらず、なぜそのメンバーのSTICKYが困窮していたかというと、彼らが「インディーズ」だからです。
インディーズの活動をしているミュージシャンの売り上げは主に三つしかありません。
- ライブでのチケットの売上。
- イベントに参加した時のギャラ。
- CDやグッズなどの物販収入。
つまり、コロナ渦でライブやイベントがない状態が続き、物販をするも8人グループのSCARSで売り上げを分け合ったところで、そんな大金にはならないのです。
では、SCARSのメンバーはどうやって収益をあげていたかというと、A-THUGはYou Tubeチャンネルを持っていてそこで活動しています。bay4k1は起業しています。SEEDAは楽曲をSportifyでサブスク配信しています。
それ以外のメンバーも個々の領域で試行錯誤するなか、STICKYはどうして活動の幅を広げることができなかったのでしょうか?
STICKY不器用すぎる音楽愛
STICKYが非常に個性があり表現力のある素晴らしいラッパーであることは間違いありません。しかし、STICKYはSCARSの中だからこそ輝いていた存在です。つまり、ソロとしてラッパー活動するには不向きという専門家の意見がありました。
STICKYが作成した唯一のソロアルバム「Where’s My Money」では以下のような評価が聞かれます。
SCARSではキレキレフロウのSEEDAやI-DeAらの刺激的なプロダクションと秀逸な絡みを見せ、
グループ内のスパイスとしての役割を担っていた。
とは言え流石にソロアルバムで彼のラップをひたすら聴くのはダレそうな所だが、フックを中心に大量に配置した客演ラッパーと
優秀なトラックメイカー陣によってかなりのテコ入れがされた本作は、さほど退屈せず聴ける1枚になっている。
周りに有能なアーティストがたくさんいてホント良かったねという感じだ。
気にし過ぎ信用失う
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