チームが生まれたり消えたりした関西独立リーグの歴史を振り返っておこう。
リーグ戦に参加したチームと順位。分派したジャパンフューチャーベースボールリーグ(JFBL)も含む。

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三重は2011年は四国アイランドリーグに参戦した。
ソウル・ヘチは韓国、コリアと名乗った時期もある。

結局、10球団がリーグ戦に参加したが、5年間続けて参戦したのは、木村竹志(石井毅)率いる紀州だけだった。
2011年には大阪ホークスドリームが参戦。南海ホークスを思わせるグリーンのユニフォームはオールドファンにはなかなか魅力的だった。また途中から門田博光が監督に就任したこともあり、私は住之江球場に足を運んだが、試合は惨憺たるもので、選手の実力もかなり落ちている感じがした。

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結局、関西独立リーグからNPB入りしたのは深江真登と福泉敬大だけ。2011年以降はNPBは、このリーグをプロ野球とはみなしていないのではないかと思われた。

このリーグには前述の門田博光をはじめ、石毛博道、マック鈴木、村上隆行、中田良弘など、著名な野球人が指導者として参加している。
彼らOBも大いに期待していたのだ。

しかし、このリーグには経営者がいなかった。リーグ、チームをどのように運営するか。どのように将来構想を描くか、確たる考えを持つ人がいなかった。
グッズやDVDを販売したり、キャラクターの着ぐるみを作ったり、キャンペーンガールを設けたり、うわべだけはプロ野球の真似をしたが、集客、営業などにまじめに取り組む人はいなかったのだと思う。

リーグの解散に直接結びついたのは、兵庫ブルーサンダーズが芦屋大学など芦屋学園と提携したことがきっかけだったと言う。
既報

芦屋学園高校の挑戦は、現実味があるか?

老舗の紀州が兵庫と対立。兵庫、06が関西独立リーグから脱退。昨日紀州も脱退して、関西独立リーグは消滅した。

今後、紀州はアマチュア球団として存続、兵庫、06は新リーグ設立を目指すと言う。

私が懸念するのは、関西独立リーグの消滅が、四国アイランドリーグ+、BCリーグ、そして女子プロ野球に悪い影響をもたらさないかと言うことだ。

3つのリーグは関西よりもはるかに真面目にリーグ運営を行っている。地道な努力によってファンもつき、選手も育っている。
しかし経営が厳しいのはどの球団も同じだ。毎年スポンサー集めに苦労をしている。観客動員も伸び悩んでいる。

関西独立リーグの消滅で、独立リーグ全体の退潮ムードが広がることを危惧する。

独立リーグは、今まで一生懸命に運営してきた。野球の魅力を地方に広げる上で大きな貢献をしてきたと思う。ロッテの角中をはじめ、有為の人材も輩出している。
地域の人々に「野球を見る」楽しみを与えた功績は大きい。

NPBは、すでに二軍、三軍との交流戦も行っているし、育成枠選手を独立リーグに派遣もしている。
NPB各球団が3000万円ずつ拠出すれば、3つの独立リーグは運営、存続が格段に楽になる。控え選手の年俸程度で、独立リーグは救われるのだ。

MLB機構は、独立リーグを傘下に入れることを考えているように思われる。人材の囲い込みを考えているのだ。

NPBは一歩踏み込んで、資本参加することで、想像以上に大きなメリットを享受すると思うのだが。

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