「コーヒーかすを土に混ぜるといい」は嘘!? ガーデニングのプロに真相を聞いてみた
ガーデニングの季節となりました!
苗やプランターなどのガーデニンググッズをそろえる前に、まずはネットで情報を得ると人も多いのではないでしょうか。
でも、ネットにはプロ(=本業)や一般人が書き込んだ情報があふれていて、「実際に何が本当なのか?」という心理状況になることもあります。
筆者が見つけたのが、「コーヒーかすを土に混ぜると、ガーデニングに良い」というもの。
本当なのでしょうか? 実際に調べてみました。
■生活お助けや美容で評価されているコーヒーかす
コーヒーかすの活用は実にたくさんありますね!
ネットや生活情報雑誌などでも、淹れた後の“コーヒーかす”の活用法がたくさん掲載されています。
おそらく「生ごみや室内の消臭に使うと良い」という情報は、ご存知の方も多いのではないでしょうか。
最近では、脂肪燃焼にも効果あるということで、美容でもコーヒーかすが使われているそう。
コーヒーかすと砂糖・オイルをブレンドした「シュガースクラブ」が美容マニアの間で注目されています。
このように、コーヒーかすは生活を快適にするツールとしても使われていることがわかります。
■ガーデニングのプロに聞いた、「コーヒーかすを土に混ぜる」の真相は……
「コーヒーかすを土に混ぜると、ガーデニングに良い」と聞くと、おそらくガーデニング初心者の方は、「コーヒーかすをそのまま土に混ぜちゃえば大丈夫なんだ」と思うことでしょう。
実は、私も最初は混ぜるだけで大丈夫と思っていました。
でも、ガーデニングショップの方に真相を確認したところ、「コーヒー豆は抽出したら、本来持っている栄養分が失われてしまう」とのこと。
このような状態で、コーヒーかすを肥料にしてもメリットはないのだそう。
また、コーヒーかすをそのまま混ぜてしまうと、植物の成長に欠かせない土壌の窒素量も減り、植物の発芽も阻んでしまうリスクもあるということも。
■「コーヒーかす+たい肥」で、威力を発揮!
しかし、コーヒーかすが無駄にならず、ガーデニングに生かせる方法も実はあるんです。
それは、コーヒーかすを発酵させること。
きれいで、元気な花を咲かせたいなら、ひと手間かけるのも良いですね。
コーヒーかすと腐葉土などの“たい肥”を用意して、バケツに入れます。
1日1回混ぜて、約1か月、その作業を続けます。コーヒーかすが増えてきたら、継ぎ足しても大丈夫です。
熟成をさせたら、ガーデニングの肥料として活用ができます。
ご存知の通り、たい肥は少しクセのある臭いがしますが、コーヒーかすを混ぜることによって、臭いも抑えられる効果もあります。
また、コーヒーかすと肥料を熟成することによって、土のベストコンディションに不可欠な微生物の成育を促すのだとか。
発酵したコーヒーかすの肥料を足すと、虫よけ効果もあるので、栽培した花植物が虫にやられることも、減ります。
このように、「コーヒーかす+たい肥」の足し算レシピなら、「1+1=2以上」の相乗効果も見込まれます!
土づくりから始めた花や植物の栽培は、我が子を育てるような気持にもなるかもしれません。
ぜひこの春に、コーヒーかすを使った土づくりから始めるガーデニングにチャレンジしてみてはいかがでしょうか?